▼第4試合 フェザー級キックボクシング・ワールドグランプリ準々決勝 3分3R
○シッティチャイ(タイ)
[判定2-1]
×タイフン・オズカン(トルコ)
※シッティチャイが準決勝へ進出。
シッティチャイはプロ160戦以上と鉄人的な戦歴を持つ現役のムエタイレジェンド。キックボクシングとムエタイを合わせ、世界王者に11回輝く。過去10年間に渡り、キックボクシングとムエタイで、最も圧倒的な強さを誇る選手の1人として評価を築き上げてきた。ジャバル・アスケロフ、アンディ・サワー、ソーグロー・ ペッティンディーアカデミー、エンリコ・ケールなど、数々の世界トップクラスのストライカーを倒したシッティチャイだが、2020年7月のONE初陣ではスーパーボンに判定で敗れている。2021年8月には7年ぶりのムエタイルールでタイの現役トップ選手タワンチャイから判定2-1で勝利をもぎ取った。
オズカンはONE初参戦。2016年にEnfusion 70kg MAXトーナメントで優勝した。2018年にはアンディ・サワーを4RでKOしてEnfusion 72.5kg世界王座を獲得。2006年にはダビッド・キリアからも勝利を収めている。
1R、オズカンは軽快なフットワークを刻んで左へ動く。サウスポーのシッティチャイは左ミドル、左ロー。オズカンも右ローを返すがシッティチャイに軸足を払われる。オズカンは右ボディから左フック、鋭い右の前蹴りをボディに。前へ出るのはシッティチャイ、オズカンはステップを踏んでシッティチャイのワンツーをバックステップでかわす。シッティチャイは左ボディからヒザ蹴り。シッティチャイはボディとローでしっかり削っていく。
2Rも前に出るシッティチャイにワンツーで応戦するオズカンだが、シッティチャイはさらに前へ出て左ロー、左ストレート、距離が詰まるとヒザをボディに突き上げる。シッティチャイは左ストレートを顔面とボディに打ち分け、左ミドルと左ヒザでボディを痛めつける。オズカンは右のカウンターをヒットさせるが、シッティチャイの前進は止まらない。オズカンの右を被弾する場面も出てきたシッティチャイだが、ペースは完全に握っている。
3Rもシッティチャイは左ミドル、左ロー、左ストレートで前へ出る。左フックにはオズカンがガードを固める。フットワークが止まり気味のオズカンは足を止めて右ストレートを打ち返すも、シッティチャイの左ミドル&ロー、左ストレート、左ヒザ蹴りに下がらされる。右ストレートをもらってもすぐに前へ出て手数を出すシッティチャイ。残り30秒を切っても左ストレートでシッティチャイが前へ出て試合終了。
シッティチャイの圧勝かと思われたが判定は2-1のスプリットデシジョン。シッティチャイがテクニックを存分に見せつけての判定勝ちで準決勝へ駒を進めた。