「UFCは間違いなく世界一のMMA団体です。やはり一番を見てほしいです。一番良いモノを見てもらって、そこから色々なMMAを見る際にUFCがトップにあることで、頭の中を整理して見てもらえるとMMA全般がより面白くなると思います。そしてUFCを目指している本気の選手、その戦いを見てほしいです」
2021年1月22日(金)発売の『ゴング格闘技』3月号(NO.312)の特集企画「MMA2021」内で、水垣偉弥が熱く語った。独断と偏見、忖度無しのUFC上四半期の見所 by 水垣偉弥から、冒頭部分を抜粋。MMAPLANETとのコラボレーションで、ここに紹介したい。
バンタム級で凄まじい生き残り合戦が繰り広げられている
──現役引退から1年、「UFCファイトパス」の解説で舌好調の水垣偉弥さんです。今日は狙い撃ちのようにUFCの序盤戦で決定しているカードで、水垣さんが楽しみにしている試合を紹介していただき、その見所を話してもらいたいと思っています。
「ハイ、よろしくお願いします。少しでもUFCの凄さ……そうですね、面白いというよりもUFCの凄さが伝わってほしいと思っています。忖度なしで、階級も僕の見たいバンタム級、フライ級、そしてライト級に絞って、現状で決まっているカードから話させてもらおうと思います」
──本誌は1月22日(金)発売なので、アブダビ時間で23日に行われる「UFC257」以降の大会から、独断と偏見でお願いします。
「おお、じゃあマクレガーvs.ポイエーも入るということですね」
──では、そこから行きますか!
「いえ、バンタム級で話させてもらいます(笑)。どうしてもバンタム級が気になりますし、僕がバンタム級だったことを差し引いても凄まじい生き残り合戦が繰り広げられていると思います。本当に良い選手が多いですからね」
──なるほど(笑)。ではそのバンタム級からは?
「まずは、2月6日の『UFN184』からコリー・サンドハーゲンとフランキー・エドガーの試合ですね」
──もともと2020年の1月にフランキーのバンタム級転向初戦で組まれていたのですが、韓国・釜山大会でブライアン・オルテガが欠場となり、急遽フランキーがジョン・チャンソン戦に代役出場となって流れたカードですね。
「そうでしたね。ランキング1位なので、僕が推すまでもないのですが、サンドハーゲンは台風の目になると思っています。2020年10月のマルロン・モラエス戦の強さを見ていたら……あのモラエスをあそこまで打撃で圧倒してしまうんですよ」
──2R 1分03秒、スピニングバックキックでKO勝ちでした。
Cory Sandhagen (@cors_life) earns the ninth spinning wheel kick knockout in UFC history, joining Vitor Belfort, JDS, Edson Barboza, Stephen Thompson, Daron Cruickshank, Thiago Santos, Elizeu Zaleski dos Santos, and Lando Vannata. #UFCFightIsland5 | #InAbuDhabi | @VisitAbuDhabi pic.twitter.com/xGKlcKk4jA
— UFC News (@UFCNews) October 11, 2020
「サンドハーゲンの打撃は底が見えないです。リーチの長さを生かしつつ、テイクダウンを切るのではなく入らせない。そういう距離で戦えます。手足が長くて空間をコントロールできる。自分の打撃だけを当てることに長けています。そこから作り、蹴りでもパンチでも左右両方で倒せる。何か絶対の武器ではなく、なんでもできるのがサンドハーゲンの強さです。組んでも、首相撲からのヒザ蹴りがありますし」
──しかし、2020年6月には一つのテイクダウンから、アルジャメイン・ステーリングに1R、リアネイキドチョークで一本負けを喫しています。
「アルジャメインの時は触れられて、相手の一番得意のところにハマってしまいました。ただ、あそこ以外でサンドハーゲンが負ける姿が想像できないんです。テイクダウンされても本来はスクランブルもできるし、ガードからの仕掛けもあるので」
──そんなサンドハーゲンに対し、フランキーがいかに戦うのか。
「僕、やっぱりフランキーが大好きなんです。だから『こんなフランキー・エドガーは見たくなかった』という試合になってしまいそうで……怖いです。勝ち負けで言えば、もう絶対的にサンドハーゲンで……。サンドハーゲンはUFCらしく、もの凄いモノを見せてくれるはずです。だからこそ、見ていて辛い試合になりそうで。それでもフランキーなら、何かミラクルを魅せてくれるかもしれない。そう思っています」
<この後、水垣は3.6ドミニク・クルーズvs.ケイシー・ケニーを始め、ジョゼ・アルド、ジミー・フリック、マイケル・チャンドラー、ジョゼフ・ベナビデスら選手への想い入れを語り尽くした。そんな水垣のUFC愛溢れるインタビューの続きは、20201年1月22日(金)発売の『ゴング格闘技』3月号(NO.312)にて掲載>