物議を醸した皇治vs.五味「そのカード、正直アリだと思いました」(未来)
そんななか、チャンネル登録者数163万人で、日本のファイターとして最もYouTubeを活用している朝倉未来は、ファイターたちから、「皇治vs.五味隆典」について、「こんなんやるくらいなら俺とやった方がよかったでしょ」(白鳥大珠)、「俺じゃあかんかったん」(金太郎)といった不満の声を挙がったことについて、異を唱えている。
「そのカード、正直アリだと思いました」と、朝倉は語る。
「RIZINって何で成り立っているかというと、地上波の放送があるから。地上波がなかったらここまで有名になっていないし、集客もできない。お客さんありきの競技で、お客さんいなければ地下格闘技と一緒。テレビ局がついて、スポンサーがつく、大きな会場で試合が組める=チケット代や協賛金でファイトマネーが支払える──これってテレビが無ければ結構厳しいんですよ、RIZINって」と、地上波ありきのRIZINの構造の難しさを説明。
その上で「皇治の相手に、いろんな人たちが名乗りを挙げてたけど、結局、この2人が取る。視聴率取れないと発言権は無いかなと。もし、俺が名乗り出て、『五味選手とやるくらいだったら俺とやろうよ、皇治君』と言ったら、俺の方が(視聴率)取れるじゃん。皇治選手はチケットも凄く売ってくれるらしいし、それで強ければ一番カッコイイ。PPVも売るコナー・マクレガーはそうですよね」と、両者の対戦はベストに近い、とした。
ときに、ファイターにとって負担となる様々な軋轢を伴いながらも視聴率に拘るのは、大晦日大会および地上波放送の存続への願いだ。そこから広まる熱を、THE OUTSIDERから飛躍を果たした朝倉は実感しているという。
「最初はこっちからお願いしましたよ。『RIZINに出たい』って。THE OUTSIDER上がりの俺が急にRIZINに出れるわけないじゃん。それをいまでは『お前がいなければ大会が出来ない』と言わせるまでにやってきた。いま毎年、大晦日の格闘技の地上波の視聴率が低いから、いずれ放映してくれなくなってしまう。そうしたら、さいたまスーパーアリーナでも試合が出来るのか……。大晦日は毎年勝負だと思っていて、今回、(那須川)天心君と(朝倉)海にも言ったけど、『俺達で視聴率取りに行こうよ』って。大晦日、チケットが完売らしい(※アウトレット席を追加発売中)ので、格闘技好きなファンの方々はテレビで見てほしい。俺は絶やしたくないですね。この素晴らしい競技を」と、テレビ観戦を呼びかける朝倉は、目標の数字として、「去年の俺の試合が(視聴率が)一番高くて、瞬間6.8%くらいだったから、俺の試合で今回、10%行きたい」と抱負を語った。