キックボクシング
レポート

【RISE】王者対決は大崎一貴が制して名古屋大会の開催を直訴、実方拓海がタップロン破り次期挑戦者に、北井智大が執念の逆転勝利

2020/11/14 22:11



▼第5試合 瀧谷渉太引退エキシビションマッチ 2分1R
―瀧谷渉太(KSS健生館/初代Krushスーパー・バンタム級王者、第2代Krush スーパー・バンタム級王者
、2007年全日本新空手K-2軽量級王者)
勝敗なし
ー寺戸伸近(Booch Beat/第2代RISEバンタム級王者、第5代Krushスーパー・バンタム級王者、第24代全日
本キックボクシング連盟バンタム級王者、第2代M-1バンタム級王者、ISKA世界バンタム級王者)


 引退を迎える瀧谷は新空手K-2GPで優勝し2007年9月全日本キックボクシング連盟でプロデビュー。K-1甲子園のスペシャルマッチではあの江幡塁から勝利を収め、8連勝を飾ったが2019年1月に寺戸に敗れて初黒星。2009年のKrush×RISE対抗戦では、Krush側としてRISE代表の二戸伸也と拳を交え、その後Krushで2度王者になり、2018年3月からRISEに定期参戦していた。漫画『ドラゴンボール』の孫悟空に憧れ、瀧谷は“リアル悟空”を目指し入場曲やコスチューム、パフォーマンスなども悟空色に統一しファンにも愛されていた。


 寺戸は2003年12月にプロデビュー、全日本キックやKrushで活躍してきた名選手で2009年11月の第2代RISEバンタム級王座決定戦でTOMONORIのKO勝ちし、全日本バンタム級王座、M-1同級王座と3冠を同時に保持した。2011年8月にはISKA世界スーパーバンタム級王座も獲得。2012年1月のKrush -55kgタイトルマッチで瀧谷に初回KO負けを喫して引退を考えるが再起。2016年3月に第5代Krushスーパー・バンタム級王座を奪取した。RISEのリングには2010年7月以来、10年ぶりとなる。


 瀧谷は道衣を着たままエキシビションマッチに臨む。両者ともスピードのあるパンチのコンビネーションを繰り出し、瀧谷は得意の左ハイキック。寺戸にプッシュされて転倒した瀧谷は「みんな、オラに元気を分けてくれ」と観客にアピール、そこからハイキックの連打と胴廻し回転蹴り。前蹴りで吹っ飛ばすとかめはめ波! 寺戸は苦笑いしながら立ち上がり、終了となった。


 引退セレモニーでは相手を務めた寺戸、最後の対戦相手となった大崎一貴、師匠である久保坂左近館長、伊藤隆RISE代表、父親から花束が贈られた。


「おっす、おら瀧谷。現役時代はリアル悟空としてこのリングに立たせていただきました。そして本日このような素晴らしい舞台をご用意いただきありがとうございます」と挨拶すると、RISE関係者、ファン、応援団へのお礼の言葉。


 続いて「僕は18歳でプロデビューして4年生から空手を始めて格闘技経験は20年になります。長かったようで短かった20年だと思います。格闘技人生において後悔はないと言ったらうそになるんですが、今までやってきて素晴らしい舞台で最後を迎えられることは格闘技人生良かったと思えるものです。そして31歳になった僕ですが、30になるまで好きに格闘技をやらせてくれた両親にお礼を言いたいと思います。


 そして僕は18歳の時は地元愛知でプロデビューして、地元の皆さんがたくさん応援してくれて力になりました。24歳で東京へ出てきて応援していただける人たちに出会えて本当に幸せだと思います。第2の人生は、このリングでたくさんの元気をもらったこの僕が社会に出て、皆さんに元気を与えたいと思います。この半年間で僕は格闘技から離れて社会を学ぶことが出来ました。この格闘技で培った精神力でつらいことにも挑んでいき、社会人として凄い存在になって、皆さんに元気を与えられる存在になりたいと思います。リアル悟空、社会に出る。瀧谷の第2の人生がたった今からスタートします。皆さんに少しでも瀧谷を見てもらえたら幸いです。最後に、おら、もっともっと社会の修行するけれど、どこで会うか分からないけれどまた会おうな、またな」と悟空風に締め、惜別の10カウントゴングを聞いた。

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