BRAVEの師匠・宮田和幸と戴冠に涙を流す伊藤空也。(C)ゴング格闘技
▼GRACHANバンタム級王座決定戦 5分3R
〇伊藤空也(BRAVE)
[判定3-0]
×獅庵(パラエストラ大阪)
23歳の伊藤は長野県から上京し、強さを求める為にBRAVEに入門。Wardog Cage FightからGRACHANに参戦して3年目・国内6連勝でタイトルマッチまで駆け上がった。
2019年12月には同門の坂巻魁斗が獅庵に敗れ、「もともと魁斗とも練習する機会があって、その魁斗がここまで打撃で圧倒されるんだって、ちょっと衝撃でしたね」と関西のストライカーの打撃に驚きがあったという。しかし、「仕事もきっぱり辞めて、何としてもベルトを獲ろうという気持ちが今は強い。宮田(和幸)先生には1年半のBRAVE内弟子生活でお世話になっているので、その集大成を試合で出したい」と、王座戦に賭ける思いを語っている。
対する獅庵は、関西の“一撃必倒”ファイター。DEEP、PANCRASEと渡り歩いた32歳は、階級を上げてバンタム級でGRACHANに参戦している。「僕を知らない人が僕を見ても『あいつスゲェな』って言ってもらえる試合をする自信があるので、期待してください」と不敵な笑顔。
また、対戦相手の伊藤について「パンチも蹴りも勢いがあり、組みでも凄くアグレッシブでいい選手です。バチバチの殴り合いで激しい試合になると思います。泥臭くても何でもいいので勝ちにこだわりチャンピオンになります。当日は楽しみにしててください」と、激闘を越えての戴冠を予告している。
1R、ともにオーソドックス構え。右のカーフキックを効かせる伊藤。左インローも入れ前足を打つ。獅獅は左右ボディ打ちから顔面と散らすが、伊藤は尻下でクラッチしテイクダウン。立ち際に獅庵は首相撲からヒザ蹴り・左右をまとめるが、伊藤の右ローに前足が流れる。
2R、先に右ローは伊藤。獅庵の指が目に入り中断後、再開。オーソから左ハイは伊藤。獅庵は左フックを当て前に。さらに至近距離から連打するが、伊藤はダブルレッグテイクダウン。右ローにテンカオを合わせに行く獅庵だが、詰める伊藤はバッテイク。アームロック狙いの獅庵を崩してテイクダウンするとインサイドガードに入る。
3R、右ローを当てる伊藤に先にダブルレッグテイクダウンは獅庵! 片足またぎ頭をつけてパウンド狙うが、伊藤は小手に巻いて体を入れ替えて立つ。獅庵も左を振り、前に詰める伊藤にテンカオを当てるが、受けながら伊藤は詰めてクラッチ。持ち上げて中央で魂のテイクダウン! 上のままゴングを聞いた。
判定は3-0で伊藤が勝利。ベルトを巻いた伊藤は「BRAVEでここまで育ててくれた師匠の宮田(和幸)さん、支えてくれた人に感謝したいです。このベルトとともにもっと上の人や団体とやって価値を高めていきます」と語り、宮田と2ショットに収まると、涙を流した。