(C)ONE Championship
ONE Championship「ONE: A NEW BREED」
2020年8月28日(金・現地時間)
タイ・バンコク インパクト・アリーナABEMA放送
▼ONEムエタイ世界女子アトム級(52.2kg)選手権試合 3分5R
×スタンプ・フェアテックス(王者/タイ)
[判定0-2]
○アリシア・ヘレン・ロドリゲス(挑戦者/ブラジル/Phuket Fight Club)
※ロドリゲスが新王者に
スタンプがONEスーパーシリーズ初参戦となるアユタヤ・ミラクル世界王者のロドリゲスを相手に防衛戦に臨む。
ロドリゲスは、タイ・アユタヤで開催された『ミラクル・ムエタイ』51kgミニトーナメント覇者。また、ONEと同じくMMAグローブで戦う『ムエ・ハードコア』にも参戦しており、MMAグローブでの戦いは経験済み。
女王スタンプは、2020年7月31日のバンコク大会で、約半年ぶりのMMAマッチに臨み、スニーサ・スリセンを1Rでパウンドアウト。2月28日のキックボクシングルールでのジャネット・トッド戦での判定負けから再起を遂げている。ONEムエタイ戦は2019年6月のアルマ・ユニク(豪州)戦以来となる。
スピードとパワーはスタンプが上回るが、身長157cmのスタンプに比べ、ロドリゲスは161cmと手足が長く、タナンチャノックを出血させたヒジ、さらにKOしたボディ攻撃は、スタンプにとっても注意が必要だろう。
スタンプはMMAと二足の草鞋を履いている難しさもあり、ボクシンググローブをつけての立ち技での前戦ではトッドに敗れたが、今回のムエタイマッチはMMAグローブ使用のため、距離・組みともに、MMAの練習と大きな違和感無く臨むことが出来るだろう。スタンプが虎の子の王座を守れるか、それとも同世代の新星が王座を奪うか。
1R、慎重な出足の両者にレフェリーからアグレッシブが促される。スタンプはボディへのワンツーと前蹴り、ロドリゲスが前に出てくると4連打を放つ。ロドリゲスのミドルにパンチを合わせにいくスタンプ。狙いはボディのようだ。
2R、右ローを蹴るスタンプにロドリゲスは右ミドルを返す。再びレフェリーはアグレッシブを促す。すると前へ出るスタンプはジャブを伸ばしていき、右ミドルを蹴ってロドリゲスの右ミドルはスネブロック。左手をロドリゲスの右手に引っ掛けながら右を連打してきたスタンプに、右ヒジをヒットさせて仰け反らせたロドリゲスだが、スタンプは退かずに前へ出て右フック。スタンプはワンツー、同じモーションで右ヒジを打つ。
3R、スタンプの右ストレートを左ミドルで迎え撃つロドリゲス。左目の下が腫れるスタンプだが、パンチで積極的に攻めていく姿勢は変わらない。力強いワンツー、そしてヒジ打ち。ロドリゲスは左右のミドルで応戦し、右ヒジも繰り出す。スタンプは鼻血。前へ出るロドリゲスが打ち合いにも応じる。
ムエタイのセオリー通り、3Rから勝負を仕掛けてきたロドリゲス。4Rも前へ出て左右ミドルを蹴り、スタンプのパンチにもミドルを合わせる。ロドリゲスは強烈な左ボディを打ちつつ、打ち合いになるとヒジを繰り出す。スタンプはパンチの打ち方が粗くなり、ロドリゲスの右をまともにもらう。
5R、右ストレートを当てに行くスタンプにロドリゲスは前へ出て左ヒジ打ち。サウスポーに構えを変えて前へ出るロドリゲスが左ヒジ。ミドルの蹴り合いでも負けない。スタンプは右を狙うが、ロドリゲスは前蹴りで流す態勢。スタンプはほとんど攻められぬまま、試合終了のゴングを聞いた。
判定はロドリゲス! 初参戦のロドリゲスがスタンプを攻略し、新王座に就いた。ロドリゲスは人差し指を力強く立て、涙を流して戴冠を喜んだ。
👑 A NEW QUEEN IS CROWNED 👑 Allycia Hellen Rodrigues 🇧🇷 dethrones Stamp Fairtex in a massive upset to claim the ONE Atomweight Muay Thai World Championship! How did YOU score it? #ANewBreed #WeAreONE #ONEChampionship pic.twitter.com/IbFdlzWkgR
— ONE Championship (@ONEChampionship) August 28, 2020