▼メインイベントVOL.2(第9試合)初代JKAウェルター級王座決定戦 3分5R
×政斗(治政館/同級1位)
TKO 5R 37秒 ※左ヒジによるカット→レフェリーストップ
〇モトヤスック(治政館/同級2位)
※モトヤスックが初代王座に就く。
メインイベント第2試合はウェルター級初代王座決定戦が行われるが、なんとこの一戦は同級1位・政斗vs同級2位モトヤスックの治政館所属同士による同門対決となった。トーナメントではなく、タイトルマッチで同門対決は非常に珍しいケース。
1Rはローの蹴り合い。パンチを多く出すのは政斗だが目立つヒットはない。モトヤスックはどっしりと構えて相手を見つつ、前蹴りを多用する。ジャッジ1名が10-9で政斗につけた。
2R、“来い”と煽る政斗はパンチをまとめて打って行くが、モトヤスックは一発一発を強く打ち込み左フック、右ストレートを強打。下がる政斗に連打を決めて右でダウンを奪い、続けて2度目のダウンも。右ストレート、右フックが何度もクリーンヒットし、追い詰められた政斗だが、このラウンドを耐えた。ジャッジ3名とも10-7でモトヤスック。
3R、ワンツーからの蹴りで反撃に転じる政斗に、モトヤスックはやや手数が減る。それでも右を合わせにいき、有効打は奪うが政斗の手数が多く、ジャッジ2名はそれぞれに10-9を付け、もう1名は10-10。
4Rもワンツーで攻めていくのは政斗。モトヤスックは手数が大きく減り、右ストレートからの左フック、強いジャブはヒットさせるもパンチを出して前へ出る政斗に後退を繰り返す。、
5R始まってすぐ、政斗のジャブにモトヤスックが左の縦ヒジを合わせてカットを奪う。額がざっくりと裂けドクターチェックでストップ。モトヤスックがTKO勝ちで同門対決を制し、初代王座に就いた。
モトヤスックはマイクを持つと「2Rで倒せるところで倒せなかったんですが最後ヒジで決められてよかったです。今後ももっと頑張ります」と語った。なお、モトヤスックは大会MVPにあたる武田幸三賞を受賞した。
▼メインイベントVOL.1(第8試合)第2代JKAフェザー級王座決定戦 3分5R
〇渡辺航己(JMN/同級2位)
判定3-0 ※50-46、50-46、50-47
×櫓木淳平(ビクトリー/同級3位)
※渡辺が第2代王座に就く。
石原將伍が返上したフェザー級王座を同級2位・渡辺と同級3位・櫓木が争う。両選手ともに11月の『KICK Insist9』に出場し、勝利を収めて王座決定戦に漕ぎ着けた。渡辺はデビューから6年目で初のタイトルマッチ、櫓木は前王者・石原と同門だ。
1R、渡辺がパワフルな左ボディブローと右ローで攻め込み、終盤には大きな軌道を描く左フックで櫓木をグラつかせ、このラウンドの判定は10-9で渡辺。
2R、櫓木は右ローを強く蹴り、右ストレートも当てに行く。パンチで前に出る渡辺にはヒジを繰り出す。渡辺はパンチ主体の攻めを貫き、ジャッジ1名が10-9で渡辺を支持した。
3R、渡辺の手数の多いパンチに櫓木はヒジで対抗。渡辺はワンツーとローを当てていき、右ストレート、左フックがヒットする。ジャッジ2名が10-9で渡辺。
4R、櫓木のヒジに渡辺もヒジを合わせに行き、左目上のカットに成功。右ストレートもヒットさせる。両者もつれて組み合う場面が目立ち始めるが、渡辺の手数が優る。
5R、右ローを放って前に出る櫓木だが、パンチの回転で優る渡辺が右を中心に当てていく。終盤には渡辺が右ストレートで仰け反らせ、左右の顔面前蹴りをヒットさせて試合終了。櫓木に1ポイントも与えず、判定勝ちで第2代王座に就いた。
渡辺はマイクを持つと「僕はキックボクシングでデビューして5年目になるんですが、始めたばかりの頃は試合に勝てなくて本当に向いてなくて辞めようかと思ったこともたくさんあって、その中で家族や友だちや支えてくれる人がたくさんいてここまで来ることができました。今まで戦った選手にもファンがたくさんいて、そういう応援してくれるファンの方々の想いも背負って価値を上げていかないといけないベルトだと思っています。自分の試合は泥臭くて早くKOしろよって思われたかもしれませんが、これから真面目に練習して強くなります」と語った。