▼第14試合 スーパーファイト K-1ライト級 3分3R・延長1R
〇林 健太(FLYSKY GYM/K-1 WORLD GPライト級王者)
KO 2R 0分35秒 ※右ストレート
×金子大輝(K-1ジム大宮チームレオン/Air KBZゴールデンベルトチャンピオンシップ 2017年67kg級王者)
林はK-1参戦経験のある空手家の父を持ち、2013年にKrushでプロデビュー。強打を武器に2018年12月のK-1ライト級世界最強決定トーナメントで優勝すると、今年3月にK-1 WORLD GPライト級王者・卜部功也に挑戦。下馬評を覆す勝利で第3代K-1ライト級王座に就いた。
金子はMMA(総合格闘技)からミャンマーの頭突きありの超過激格闘技ラウェイに転向。2017年12月にはミャンマー・ヤンゴンで開催されたAir KBZ(エアカンボーザ)チャンピオンシップに出場し、67kg級でこの大会の2017年王者となった。今年6月、K-1への参戦を表明し、今回が初参戦。
1R、さっそく仕掛けるのはサウスポーの金子。左ストレートと左ローで前へ出ていく。序盤は金子の動きに戸惑った林だが、ガードを固めて右ローを蹴る。独特な動きで攻める金子だが、林が左に合わせた右クロスでダウンを奪う。
一気に打ち合いに出る林が右ローを蹴り、左フックに右ストレート。金子も打ち合いに応じる。林が左ストレートから右ストレートを連打し、金子が大の字となるが、ダウンはゴング後とみなされて無効に。
2R、金子は左ストレートと右フックで前へ出るが、そこへ林が右ストレートをジャストミート。ダウンを奪い、林が再び右ストレートを打ち込むと金子が吹っ飛び、ダウン。レフェリーがここで試合をストップし、林がラウェイからの挑戦者を撃退した。
林はマイクを持つと「前回、8月デニス選手に倒されてしまって、6歳になる長男を泣かせてしまったので圧倒的勝利をと思ったんですが、ちょっと危なっかしくてすいませんでした。KOボーナスでゆっくりしたいと思います。でも、パパかっこよかったやろ。KOボーナスで家族でゆっくりしたいと思います。ありがとうございました」と家族思いの父親に戻った。
▼第13試合 スーパーファイト -61kg契約 3分3R・延長1R
〇皇治(TEAM ONE)
KO 2R 2分59秒 ※レフェリーストップ
×川原誠也(パンクラスイズム横浜)
皇治は年内休養宣言していたが10月31日に緊急参戦が発表され、その相手は元パンクラスのMMAファイター川原誠也という異色のカードが組まれた。
川原は極真空手出身で高校3年生の時にパンクラスのジムに入門。アマチュアを経て2007年5月にプロデビューし、2008年1月からパンクラスに参戦。破壊力のある打撃を武器に6連勝を飾り、7戦目でパンクラス・バンタム級王座に挑戦したがタイトル奪取に失敗。2011年5月の再挑戦も失敗に終わった。
“悪童”と呼ばれ危険な匂いを常に漂わせ、パンクラスのホープとして期待される存在であり、『戦極』にも出場を果たしたが、2012年7月の試合を最後にリングを離れ、2013年6月に自身のブログで引退を発表した。MMAの戦績は10勝4敗1無効試合。現在31歳。
1R、さっそく右を打ち込んでいく川原に皇治はロープを背負う。左フックでグラつき、川原の連打を浴び続ける皇治。左フック、右フックに頭が揺れ、ダウンを奪われる。
さらなる連打で腰が落ちそうになるが、ハイキック、ヒザで反撃する皇治。コーナーへ釘付けとなり、川原のパンチを浴び続ける。ラッシュで疲れが見え始める川原だが、皇治もダメージで手がほとんど出ない。一度ブレイクになると皇治は右ローを蹴る。川原も右ストレートで皇治をのけ反らせる。連打を続ける川原に皇治の右ハイキックが炸裂。今度は川原がダウンを喫した。
場内は「皇治」コールが沸き起こる。2R、川原の左右フックに皇治は右ローで応戦。パンチで前へ出てくる川原に左ミドルを蹴り、左ボディから左フックのダブル。それでも川原はパンチを打ち返してくる。皇治はジャブでのけ反らせ、左ボディブロー、左右フック、右アッパーと完全に逆転。今度は川原が倒れない番だ。しかし、パンチからの右ミドルで川原がついにダウン。
左ボディブローからの右フック連打で川原が棒立ちとなり、レフェリーがストップ。皇治が苦闘を制して逆転KO勝ちを収めた。
ボロボロとなった皇治は「どう俺、男前やった? 冗談です。あまり人を褒めたくないけれど、川原選手が男前すぎた。ナメてた。川原選手強かった。北岡さん、マントヒヒと言ってこめんなさい。K-1最高ですね。俺はK-1を愛していますが、それ以上にファンを愛しています。いろいろありますが俺は俺を貫きます。K-1が大好きです。皇治軍団最高、K-1最高!みんなとの約束は守るから応援して」と、川原を称えた。