ムエタイ
レポート

【ONE FF】イマンガザリエフがノンオーをKOするも体重超過で戴冠はお預け、ポンペットがジャオスアヤイにTKO勝ち、クラップダムから改名ラチャシーサンがKO勝ち、スリヤンレックがまたも逆転勝利で最多ボーナス獲得記録を「11」に更新、寺山遼冴が強打を爆発させ豪快KO勝ちでボーナス、ナビル・アナンが王座陥落!ランボーレックが2度ダウンを奪って新王者に、古村光が接戦をスプリットで制して3連勝

2026/03/20 22:03

▼第5試合 ONEバンタム級(-65.8kg)ムエタイ世界タイトルマッチ 3分5R
×ナビル・アナン(アルジェリア/タイ/Team Mehdi Zatout/王者)
判定0-3
〇ランボーレック・チョー・アッジャラブーン(タイ/Superbon Training Camp/挑戦者)
※ランボーレックが新王座に就く。アナンは初防衛に失敗。


 アナンはテコンドー、空手(いずれも黒帯)を経てムエタイを始め、パタヤの地方スタジアムで経験を積んで2017年からルンピニーとラジャダムナンのメジャースタジアムに進出。2022年5月にはWBCムエタイ世界フェザー級王座に就いた。『RWS』出場を経て、2023年6月にONE初出場にしてスーパーレックと対戦したが初回KOで敗れている。


 しかし、9月にはナックロップを右クロスでKO、12月には元ルンピニースタジアム認定ライトフライ級王者の“エルボーゾンビ”ことムアンタイを判定で破り、2024年7月にはクラップダムをヒザ蹴りでKOしてみせるなど5連勝を飾り、2025年1月にはニコ・カリロに初回TKO勝ちで暫定バンタム級ムエタイ世界王座を獲得。


 3月の日本大会で正規王者のスーパーレックと王座統一戦を行うはずだったが、スーパーレックが体重超過で王座はく奪、ノンタイトル戦でアナンがリベンジを果たした(その後、アナンが正規王者に昇格)。その後はキックボクシングルールに挑み、イリアス・エナッシとは無効試合となったものの、2025年11月の日本大会ではフェザー級(-70.3kg)で元K-1王者の和島大海に判定勝ちした。ONEバンタム級で195㎝という規格外の長身で、戦績は39勝5敗1分1無効試合。


 挑戦者のランボーレックはスーパーボンとノンオーが率いるスーパーボン・トレーニングキャンプで成長を遂げ、戦績は67勝14敗。ONEでの戦績は7勝2敗で、そのうち5勝がKOによるもの。“タイのノックアウトマシーン”の異名を持つ。『ONE Friday Fights』で初の本戦契約(10万ドル)を獲得したファイターとしても知られる。


 1月24日に行われた『ONE Fight Night 39』(U-NEXT配信)のメインイベントにて、4連続KO勝ち中だったアブドゥラ・ダヤカエフを逆転KO。試合後にアナンへの挑戦を表明し、バックステージにいたアナンは即座に挑戦を受け入れ、防衛戦の準備は出来ていると宣言した。


 1R、アナンは長いジャブを突くが、ランボーレックはアナンの奥足へ左ローを蹴る。右ローにはアナンが左ストレートを合わせる。ランボーレックの右ミドルをキャッチするとアッパー、下がったランボーレックに組み付いてまずはヒザを一発。


 奥足への左ローを蹴るランボーレックにアナンも右ロー。ランボーレックの左ミドルはキャッチされ、コカされる。アナンはジャブ2発でガードを上げさせて左ボディ。ランボーレックは飛び込んでの右フックをヒットさせる。前に出るアナンがジャブから右アッパー、右ミドルをキャッチしての右ストレート。


 2R、ジャブから右ハイのアナンは組み付いて首相撲に持ち込もうとするが、ランボーレックが突き放す。アナンが右ストレートから左ボディ、首相撲で捕まえてヒザ、離して左ボディ。ランボーレックが左右フックを強振すると、スウェーでかわしてヒザを突き上げる。長い左ストレート、右ローのアナンはスイッチしての右ストレートも繰り出す。


 アナンが右ストレート2発、首相撲はランボーレックが振りほどく。右ローを蹴るランボーレックにアナンは右ヒザを突き上げる。前に出るランボーレックは右ミドル、キャッチしたアナンは右ヒザ、ランボーレックも右を打ち返した。


 3R、ワンツーでランボーレックをコーナーへ追い込んだアナンは首相撲からのヒザ。アナンは首相撲を多用し始めるが、ランボーレックが逆にコカす。ランボーレックの右ローに場内から大歓声が沸き起こるが、アナンは前蹴りで突き放す。アナンのジャブには右ストレートの返し、アナンもすぐに右ストレート。アナンの右ミドルにはランボーレックが右ストレートを合わせる。



 右ロー、左奥足ローを蹴るランボーレックにアナンは顔面目蹴り。さらにストレートのようなジャブ、右フックからの右ボディ。ランボーレックは前へ出ると左のフェイントから右フックでダウンを奪う。仰向けに倒れたアナンだが立ち上がると首相撲に持ち込む。


 4R、前に出るアナンにランボーレックは右ロー、アナンは右ヒジから首相撲に持ち込もうとするが、ランボーレックは防ぐ。ランボーレックがアナンを横蹴りで吹っ飛ばす。右ストレートを警戒するアナンに右ローを蹴るランボーレック。


 アナンは飛び込んでの右ヒジ。前に出るアナンがハイキック、ジャブ、ヒザと多彩な攻撃を仕掛けるが、ランボーレックは下がりながらも被弾を許さない。攻勢をかけるアナンだったが、足を上げながら入り込もうとしたところで右フックのカウンター。体勢を崩して片膝をついたアナンにダウンがコールされた。


 5R、逆転を狙うアナンはヒザからワンツー、左ボディ。ランボーレックはステップを踏んで回り込んでいく。アナンが組もうとするとヒザで防ぎ、アナンがパンチに切り替えると右を返すランボーレック。ジャブから左ボディのアナンは組み付くもランボーレックはヒザを蹴らせない。


 逃げ切り体勢に入るランボーレックに、アナンは右ストレートもすぐに右を返してくるランボーレック。首相撲に持ち込んでもランボーレックはヒザを蹴らせない。ジャブで追いかけるアナンだが、ランボーレックは胴に組み付く。そして前蹴り。


 笑顔で肩を組む両者。判定は3-0でランボーレックが勝利。アナンは王座陥落、ランボーレックが新王者に輝いた。


 涙を流して勝利者インタビューに答えたランボーレックは「夢が叶いました。何と言っていいか分かりません。このために努力してきました」と語った。

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