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2025年11月16日(日)、東京・有明アリーナで開催される『ONE173』(U-NEXT配信)で、TRIBE TOKYO MMAの若松佑弥と三浦彩佳が、ともにタイトルマッチに臨む。
▼ONEフライ級(※61.2kg)MMA 5分5R
若松佑弥(日本/TRIBE TOKYO MMA)ONEフライ級王者
ジョシュア・パシオ(フィリピン/Lions Nation MMA)挑戦者・ONEストロー級(※56.7kg)王者
25年3月の日本大会で元世界王者アドリアーノ・モラエスを1R TKOで撃破し、ONEフライ級(※61.2kg)MMA世界王者となった若松は、現ONEストロー級(※56.7kg)MMA世界王者のジョシュア・パシオ(フィリピン)と対戦する。
MMA19勝6敗の若松は、3月にモラエスとの再戦で1R、カウンター右ストレートから怒涛のラッシュでTKO勝ち、約3年越しのリベンジを果たすとともに、悲願のONEフライ級世界王座を獲得している。30歳。
対するパシオは、MMA23勝4敗(ONE14勝4敗)、散打ベースでチーム・ラカイからLions Nation MMAに移籍。25年2月の前戦ではブルックスと因縁の3戦目に臨み、2R、ブルックスの右ミドルを掴んだまま右フックを当ててテイクダウン。インサイドガードから強いパウンド、ヒジ、鉄槌の嵐でTKO勝ち、ストロー級王座防衛に成功している。今回、フライ級に階級を上げて、日本での大一番に挑む。29歳。
▼ONE女子アトム級(※52.2kg)MMA 5分5R
デニス・ザンボアンガ(フィリピン)王者 12勝2敗
三浦彩佳(日本/TRIBE TOKYO MMA)挑戦者 16勝5敗1NC
7月19日にタイ・ルンピニー・スタジアムで行われた『ONE Friday Fights 116』で、ジュリアナ・オタロアを1R あやかロックで極めて一本勝ち、5連勝をマークした三浦彩佳(TRIBE TOKYO MMA)が、現ONEアトム級MMA世界王者デニス・ザンボアンガ(フィリピン)のベルトに挑戦する。
三浦は、2022年1月の女子ストロー級タイトルマッチ以来、3年10カ月ぶり2度目の王座挑戦。前回はストロー級で王者ション・ジンナンに判定負けを喫し王座獲得ならなかったが、今回は連勝中のアトム級で悲願達成なるか。
MMA12勝2敗のザンボアンガはONE7勝2敗、その黒星はいずれもハム・ソヒに判定負けしたもの。その後3連勝をマークし、25年1月の暫定王座戦でアリヨナ・ラソヒナに2R パウンドでTKO勝ち。暫定王者についている。正規王者スタンプ・フェアテックスとの元同門対決がデンバーで8月に組まれたが、スタンプが負傷し長期欠場。ザンボアンガが正規王者へと繰り上げられた。
日本大会でともに大一番に臨む、若松佑弥と三浦彩佳に囲み取材で聞いた。
ザキロフからパシオになってしっくりきた(若松)、ぐちゃぐちゃになっても何がなんでもザンボアンガに勝つ(三浦)
──若松選手、三浦選手にそれぞれ、今回の試合と対戦が決まったお気持ちを。
若松 今回の試合が決まった時は元々違う選手だと思っていて、まさか、あのストロー級のチャンピオンのパシオ選手になるとは、もう想像していなかったので本当にびっくりしているのと、パシオ選手と戦えてすごく光栄というか(オファーをもらって)嬉しかったです。
三浦 私はずっとやりたかった選手とやっとできる。チャトリさんからそう言ってもらえたのがすごく嬉しく思います。しかも日本大会という、この日本という自分が生まれた地でタイトルマッチと言ってもらえたことをすごく嬉しく思ってます。
──若松選手、もともとはどの選手との対戦を言われていたのでしょうか。
若松 記者会見では4位のサンジャル・ザキロフ選手(ウズベキスタン)と言われたんですけど、あまり僕的にはしっくりこなかったっていうか。与えられた相手を倒すだけだったのですが、イマイチ(しっくりこない)という感じがあったんで(パシオに決まって)良かったです。
──過去にフィリピン人ファイターとの対戦も多いですが?
若松 フィリピンのマニラで僕がジェヘ・ユースタキオ選手と戦って、向こうのホームでした。パシオ選手の大先輩だと思うし、僕はダニー・キンガド選手も倒しましたし、今回その敵討ちじゃないですけど、フィリピン対日本みたいな感じで、すごい盛り上がるんじゃないかなと思っています。
──ザンボアンガ選手は「今回のタイトル戦がアウェーの日本であることで、プレッシャーがあるが、そこに向かって戦う」と発言しているのですが、三浦選手にとってホームのアドバンテージは?
三浦 日本でタイトルマッチを組んでもらえたということは、挑戦者として私がベルトを取るべきだなと思っています。以前は“どこの場所でも関係ない”って思ってたんですけど。こうして日本大会でというチャンスを頂けたので、“いや、これは取るタイミングだな”っていまは思っています。
──どういう試合のイメージがあって、どういうフィニッシュをしたいですか。
若松 つまらない試合には絶対にならないと思いますし、本当に全力を出したら自ずと激しい試合にもなるし、試合を見てくれれば本当に盛り上げる自信がありますので、まあそれだけですかね。特にそんな“倒してやろう”とか、そういうことは思わないんで、本当に“自分に勝つ”みたいな。そういう試合をしたいです。
三浦 私の試合はフィニッシュ率がすごく高いので、しっかり極めて勝つ試合をしたいと思います。ただ5分5Rあるので、もみくちゃになっても何がなんでも勝つ、ぐちゃぐちゃになっても勝つっていうのも全部想定して、これから追い込み練習に挑んでいこうかなと思っています。
――それぞれ対戦相手の印象を聞かせてもらえますか。
若松 パシオ選手の印象は“ストロー級の絶対王者”というか、僕がONEに初めてデビュー戦の時にチャンピオンになった選手で、そこからずっとチャンピオンで、負けてはいるんですけど防衛を続けていた時期もあったし、本当に強い選手と戦って勝っているんで、下の階級ということは無しにして、本当に侮れない、ONEを象徴する王者だと思っています。
三浦 ザンボアンガ選手はずっと前から見ていた選手で、最初は寝技しか、寝技中心の選手かなと思ってたんですけど、ここ最近の試合では打撃もすごく上手になっていて、オールラウンダーっていうイメージがありますし、フィジカルもすごく強そうだなというイメージがあります。前回の暫定王座戦(vs. アリヨナ・ラソヒナ)もすごく蹴りが走っていたり、打撃もしっかり見えていたり、本当にすごくバランスが取れていて、強い選手だなって思っています。
──パシオ選手のジャレッド・ブルックス戦を見て、どのように感じますか。
若松 ジャレット・ブルックス選手をああやって2Rで倒すのは、やっぱりすごいことだと思います──正直、僕は(パシオが)負けると思っていたんですけど、ああやって圧倒的に勝っていたんで、ほんとにさすがだなと、そういう印象です。
──パシオ選手はこれまで猿田洋祐選手や内藤のび太選手、鈴木隼人選手ら日本人選手と何度も試合をしていますが、そういった過去の試合は、今回のデータ的に有効に使えそうですか。
若松 日本人選手と多く戦ってるんで、動画もたくさん上がっていて見ますけど、タイプがまず違うんで、特に自分がやることは本当に今までと変わんないんで、あんまり惑わされないようにはしようと思ってます。











