▼第10試合 キャッチウェイト (-63.5kg) ムエタイ 3分3R
×セクサン・オー・クワンムアン(タイ/Or. Kwanmuang)
判定0-3
〇ムアンタイ・PK・センチャイ(タイ/P.K. Saenchai Muay Thai Gym)

36歳セクサンはタイのビッグマッチには欠かせないムエブー(アグレッシブに前へ出てムエタイの全ての技を使って戦うタイプ)のスター選手の一人。元ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者。2015年9月のラジャダムナンスタジアムにて梅野源治を迎え撃ち、勝利を奪って梅野の進撃をストップした。同年にはラジャダムナンスタジアムの年間MVPにも選ばれている。

2023年1月からONE Friday Fightsに参戦し、怒涛の8連勝でONE本契約を獲得したが、2024年4月に麻火佑太郎に判定負け。その後はリアム・ハリソン、ソー・リン・ウーを撃破したが前戦でエイサー・テン・パウにTKO負け。戦績は203勝75敗8分。

31歳のムアンタイは2010年頃からルンピニーのトップ選手として活躍しているベテランで、2015年5月の初来日では梅野源治にTKO負け、2019年10月のONEでは健太に判定勝ちしている。『ONE Friday Fights』には第1回大会から出場、6回もボーナスを獲得している。クラップダム(KO勝ち)、ニコ・カリロ(TKO負け)、ヨードレックペット(判定勝ち)、ナビル・アナン(判定負け)、コンスック(KO勝ち)とトップ選手たちと対戦してきた。前戦はONE FF100回記念大会のメインを務め、イブラギム・アブドゥルメチドフにKO勝ち。ONEでの戦績は9勝4敗。

両者は5R制の純ムエタイで4度対戦しており、いずれもセクサンが判定勝ち。今回の試合は2018年にルンピニースタジアムで戦って以来の5度目の対戦となる。

1R、セクサンの右ミドルにムアンタイは左ミドル、ムアンタイは左ストレートを伸ばし、左ストレートにつなげる。左ストレートがヒットすると、すかさずそのまま左縦ヒジに行くムアンタイ。首相撲になるとヒジを入れるムアンタイ。離れるとムアンタイが左インローでセクサンを崩し、左縦ヒジから組み付いての右ヒジ。ムアンタイの左ストレートの被弾が目立つセクサン

セクサンはバックスピンエルボーを繰り出し、セクサンをロープに押し付けると右ヒジ。しかし、ムアンタイが右ヒジを返すとセクサンが大きくよろめく。ここから至近距離でヒジを打ち合う両者。凄まじい大歓声の中、互いにヒジを入れ合う。セクサンは右アッパーも。初回終了のゴングが鳴ると、両者は笑みを交わす。

2Rが始まると同時に接近してヒジを打ち合う両者。ムアンタイの左インローでセクサンは転倒。セクサンは右ミドルを連打するが、ムアンタイは右ヒジをフルスイング。なおもヒジの打ち合い、フックの打ち合いが続く。

セクサンの左フックがヒットするが、ムアンタイは負けじと左縦ヒジ。セクサンは右ミドル、左右フック。セクサンの左ストレートにのけ反りながらもヒザを返すセクサン

前に出るセクサンが左右のストレート、ムアンタイの左インローで崩れるセクサン。ムアンタイは覆いかぶさるようにしてヒザを連打すると、セクサンは流血する。ムアンタイの右フックフルスイングにセクサンは大きくグラつく。
3R、前に出るセクサンがワンツーに左ヒジ、さらに右フック、左ヒジ。どんどん前に出るセクサンにムアンタイは下がりながらワンツーで応戦し、左ヒジ。セクサンの右ストレートがヒットしてムアンタイがフラつく。さらに前へ出てヒジ、左右フックを打つセクサン。右ストレート、右ヒジ。ムアンタイは左ミドルとヒザ。
ヒジの打ち合いでムアンタイが左ヒジをヒットさせると、セクサンはつかんでのヒザ。ムアンタイが左ミドル、セクサンは右ヒジ、すかさずムアンタイが左ヒジ。ムアンタイの顔面前蹴りにのけ反るセクサンだが、決して下がらず前へ出てヒジを打つ。
一体何発のヒジが出たのかというほどのヒジの打ち合い、両者フラフラになりながらも攻撃を出し合って真正面から打ち合った激闘に場内は沸き続けた。



