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2025年5月11日の福岡、5月18日の東京に続き、プロ修斗3週連続開催の大トリを飾る、5月25日(日)『プロフェッショナル修斗公式戦 PROFESSIONAL SHOOTO 2025 Vol.5 in OSAKA』GORILLA HALL OSAKAのメインイベントにて、世界バンタム級王者・斎藤奨司(FIGHT FARM)の防衛戦延期に伴う「暫定王座決定戦」が浪速の地で争われた。
▼修斗世界バンタム級暫定王座決定戦 5分5R
〇永井奏多(TRIBE TOKYO MMA)同級2位 8勝0敗1分
[1R 4分52秒 KO]
×ダイキ・ライトイヤー(修斗GYM神戸)同級1位・環太平洋王者 11勝13敗3分
トップコンテンダー、そして現環太平洋王者のダイキ・ライトイヤー(修斗GYM神戸)が暫定王座戦出場。無敗の20歳、永井奏多(TRIBE TOKYO MMA)とベルトを争う。
ダイキは、2013年にプロデビューして以来、決して順風満帆なキャリアではなかったが、過去最大のチャンスが訪れたのが、2024年に行われた「環太平洋フェザー級王座決定トーナメント」へのエントリー。1回戦は川北晏生の欠場で不戦勝となり、12月にいきなり野瀬翔平との王座決定戦に駒を進める。
結果はフルラウンドに渡る激闘の末、野瀬のギロチンチョークを凌いだダイキが下からの蹴り上げを効かせて打撃で反撃。上位ランカーの野瀬にランク外のダイキライトイヤーがスプリット判定で勝利を収めた。
格闘技の醍醐味とも言えるまさに映画の様な結末で第13代環太平洋王者となり、伝統のベルトを腰に巻いた。
対する永井奏多(TRIBE TOKYO MMA)は2025年3月の後楽園ホール大会で最も戦いたくない男“ゾンビ”の異名を持つ前環太平洋王者・藤井伸樹(ALLIANCE)を相手に判定3-0で完勝。デビュー以来無敗の7連勝と記録を伸ばし、3月発表の世界ランキングでは2位に浮上する大躍進を見せた。
日本のトップファイターが集う“練馬長南組”で切磋琢磨し、過酷な環境で揉まれ鍛えられた弱冠二十歳の若者は既に大器の片鱗を漂わせている。“春の大阪決戦”のメインは勢いに乗る両者による世界戦。『黄金の階級』に新風を吹き込むのは無敗の永井か? それともダイキライトイヤーが地元関西で2度目の奇跡を起こすか? 世界王座を懸けて浪速の地で激突となる。
1R、ともにオーソドックス構え。先に中央を取る永井が左ジャブを見せる。左で前に出る永井に首相撲ヒザのダイキが左に回る。左フックを突いた永井をかわしたダイキが放す。
右ローのダイキに右を合わせに行く永井。再び距離を詰めてきた永井に、ダイキは跳びヒザ。受け止めてケージに押し込む永井。ケージ背にしたダイキはヴァレリーキックを突く。
右に抜けて間合いを取り直した左ジャブのダイキに右ロー、左ジャブを当てた永井。ワンツーを伸ばすダイキは、永井の詰めに右テンカオ。永井の右に右を返す。右ローの永井。左ジャブを押し込むようにして間合いを作るダイキ。
右に回るダイキを追って右を突く永井は左ジャブ、そこに左ヒザを突くダイキ。左ジャブの相打ち。圧力をかける永井は右ストレートをヒット。左ボディ、左フックには、ダイキが左ジャブを返す。さらにケージ背にしながらカウンターを狙うダイキは縦ヒジ。左ボディストレートを突き、左跳びヒザも。
そこに左フックをかぶせにいく永井は下がらず。右に回るダイキを追うと、ダイキは首相撲右ヒザ、永井は右で差して離し際に右を突く。
初回から消耗戦の動きのある展開。中央で左ジャブを突くダイキ。永井はなおも詰めて右ロー。右ボディ、左フックのコンビネーション。永井の右をかわして組んだダイキが押し込むと、永井がそのままテイクダウンを許してしまう。
下の永井は立ち上がり。正対して体入れ替え、左右フック。プッシングして突き放すダイキに、なおも詰めて左ボディ、左フックのダブルの永井。
腹を効かされたか、ダイキはダブルレッグに入るが、切られて下に。立たずにシッティングで来いと招くが、インサイドガードに入っていく永井はパウンド! 三角絞めを狙うダイキの蹴り上げもさばき、パウンドからハーフになり左を打ち込む!
残り30秒、両足をさばいた永井がサイドに。ダイキは鉄槌連打を受けながらハーフにするも足は効いていない。永井は左を連打。亀になって立とうとするダイキを永井はサイドバックで腰を右手で抱えて、左を連打! 初回残り8秒でレフェリーが間に入った。ケージのなかで永井を大きく抱き上げた長南亮TRIBE代表。
8勝無敗1分で修斗世界バンタム級暫定王座のベルトを巻いた永井は「戦ってくださったダイキライトイヤー選手、ほんとうにいい選手で、この会場もダイキ選手のおかげですごく盛り上がって、対戦してくださり、ありがとうございました。遠くから応援に来てくれた人たち、家族のお父さん、お母さんは今日誕生日なんですけど、『母の日』に自分、試合前に何もできなくて、こうして誕生日にベルトをプレゼントできて、ほんとうに良かったです。いつもありがとうございます。
でもここまでのベルトじゃ『まだ物足りない、喜べない』って言われちゃうんで、もっとデカい、世界のUFCのベルトを目指して、僕はもっと頑張るんで。もっと強くなって力をつけて、この格闘技界の頂点に立つんで、これからも応援よろしくお願いします」と語った。
現修斗世界バンタム級正規王者は齋藤奨司。永井は統一戦へと向かうか。













