2025年5月18日(日)大阪府立体育会館・第2競技場(エディオンアリーナ大阪)『Krush.174~in OSAKA~』(昼興行)のメインイベントにて、Krushフェザー級タイトルマッチ3分3R延長1Rで、王者・石田龍大(POWER OF DREAM)に挑戦する松本海翔(TAD)のインタビューが主催者を通じて届いた。
松本は第12回K-1アマチュア全日本大会チャレンジAクラス-55kg優勝、第41回K-1アマチュアチャレンジAクラス-55kg優勝で、2023年4月に『Krush-EX』でプロデビュー。2024年6月、第7代Krushフェザー級王者・森坂陸の引退試合の相手を務めてTKO勝ち、10月には龍聖とKNOCK OUT-BLACKフェザー級王座決定戦を争った銀次もTKOで破り、5勝(3KO)無敗の戦績を収めているサウスポー。
僕は有言実行します
──待望のKrushタイトルマッチとなりました。話が来た時はどう思いましたか?
「今のKrushフェザー級の中でタイトルに挑戦できるのは俺しかおらんなとずっと思ってたので、決まったのは当然かなと思いました」
──王者の石田龍大選手は昨年9月、トーナメントを制してチャンピオンになりました。その時はどう見ていたんですか?
「石田選手がベルトを獲ることは予想していたので、『まあそうやろな』と思ってたし、そのベルトを獲れるのも俺しかおらんと思ってて。現実に石田選手が勝ってから、それを確信しましたね」
──ただ、ここに至るまでには宮田充プロデューサーに「消えろ」と書かれるなど、SNSでいろいろありましたよね。あの「消えろ」の時はどう思ったんですか?
「正直言うと、『コイツ、何言ってんのやろ?』と思いました。焦ったのもありましたけど、『何言ってんの?』という方が強くて」
──普通は選手がそんなこと言われることなんてないですよね。「これでタイトルマッチとかのチャンスが遠ざかるかも」という気持ちは?
「ありました! ヤバいぞと思って、『K-1 AWARDS』の時に宮田さんに謝りにも行きました」
──まあ結局はタイトルマッチが実現したので、よかったですよね(笑)。しかもその舞台が大阪大会になりました。
「メッチャうれしいです。正直、大阪やったらチケット売る自信はメチャメチャあるんですよ。兵庫は大阪に近いし、その中でも大阪寄りのところなので。だから大阪でタイトルマッチができるというのは、僕にとってプラスでしかないです」
──では当日は、たくさんの声援を浴びそうですね。
「ホントはもっと売れたんですけど、座席数の関係で制限があって。断った人もたくさんいたので、いずれはもっとデカいところでやりたいです。実際、K-1大阪大会ではたくさん売ってますからね」
──それだけ応援してくれる方が多いのは、ジュニアの頃から?
「それもありますし、高校の友達とかもいるんで。僕の周りの方々って、会場に来て応援してくれる方がメチャクチャ多いんですよ。最近仲良くなった人も、会場に来てくれるし。それはメチャ恵まれてるなと思いますね。
──改めて、チャンピオンの石田選手について、印象や気をつけるべきところは?
「距離感ですね。リーチが長いので、距離はうまいんやろうなという感じですね。あと、パンチがうまいかなと。マジメですよね。今までにおらん『マジメファイター』やなと思います」
──自分はマジメじゃないんですか?
「僕もマジメやけど、ちょっと抜けたところがあるんで。行かんでいいところで行く、みたいな。僕自身はヒヤヒヤしてないんですけど、見てる人、応援してくれてる人がヒヤヒヤする試合をしちゃうんですよ。そう言われることが多くて。だから僕はマジメですけど、バカなところもある感じですね。でも石田選手はマジメでキレイな戦い方するなと」
──自分の方が…。
「僕の方がオモロい自信はありますね。正直言って石田選手って、Krushチャンピオンやけど、名前が売れてるかって言ったらそんなでもないじゃないですか。僕もまだ全然ですけど、石田選手よりは知ってくれてる人は多いと思ってるんで」
──知ってもらえている理由の一つに、デビューから5戦全勝、しかもここ3試合は連続KO勝利ということがあると思います。最近倒せている理由というと?
「スパーリングの環境が変わったことですかね。最近、門口佳祐君とかがいるEX-ARESジムで週3回ぐらいスパーをやってて、その影響は大きいと思いますね。それと、全体的に大人になったなというのもあります」
──大人になったら倒せるんですか?
「どうなんやろ? 説明するのは難しいっすけど……考え方が大人になったというか。小っちゃい頃やったら、ガツガツいくだけやったんですよね。今は考えながらガツガツいくみたいな感じなんです。練習も、今までは『練習しとけばいい』みたいな感じで、出来がよくなかったらイラついてたんですよね。今はイラつかないで考えられるようになりました。それはデカいですね」
──では、あとはベルトを獲るだけと。
「ホンマに獲るだけやと思います。楽しみでしかないですね。『負けるかもしれないから怖い』とか全くなくて、みんなに強さを見せつけられる楽しみ、ワクワクしかないです。僕のステージやと思ってるんで」
──自分のステージですか。
「はい。石田選手をナメてるとかやなくて。石田選手はK-1のトップ選手の中でも通用する強さやと思ってますけど、僕にはそれを上回る強さが身についてるし、負けるっていうのが想像つかないですね」
──同時に、SNSではこれからのK-1のことについても触れていましたね。チャンピオンになって、引っ張っていくという自信がある?
「それはあります。今、選手たちが離脱していって、残ってる人らが『俺がK-1の顔になる』って言ってるじゃないですか。それは僕も負けられへんなと思ってて。だから僕も発言したんです。出ていった人らにも、残ってる人らにも、『俺が顔になんねんぞ!』っていう思いがあるんで」
──自分が顔になったK-1はどうなりますか?
「ヤバいですよ! メチャメチャ盛り上がると思います。そうする自信はマジであります。僕はRibelLionみたいなエンタメじゃないんで。強さと結果で魅せますよ!」
──おお。
「SNSとか口で盛り上げるのは、一生やるのはしんどいと思うんですよ。でも強さを証明するのは楽しいんで。自分が強さを見せれば、みんなに楽しんでもらえると思うんで」
──RibelLionの選手たちとはやり方が違うと。
「全く違うと思います。そういうのを考えても、今回は勝たなアカン試合なんですよ。そうじゃないと口だけになるんで。僕は有言実行します」
──では最後に、改めてこの試合への“決意”をいただけますか?
「デビューから今まで戦った選手たちの分も背負って、僕がみんなのためにベルトを巻きます! 自分のためでもありますけど、家族もそうやし、練習のチームもそうやし、戦ってくれた選手たちもそうやし。その人たちがいなかったら、僕は今ここにいないと思うんで。そのみんなのためにも、僕がベルトを巻きに行きます!」