(C)UAE Warriors/@hikarumma
2025年2月22日(土)アラブ首長国連邦アル・アインのADNECセンターにて『
UAE Warriors 58』(UFC Fight Pass配信)が開催された。コメインのバンタム級では、吉野光(日本)が出場。UAEW2連勝中のラニー・サデ(ドイツ)と対戦する。
Khabib Nurmagomedov in the house! Ready to give his full support to Amru Magomedov 😤 #uaew58 pic.twitter.com/G0QNexvngE
— UAE Warriors (@uae_warriors) February 22, 2025
▼バンタム級 5分3R
〇ラニー・サデ(ドイツ)15勝4敗
[判定3-0] ※29-28×3
×吉野 光(日本)13勝6敗
柔道ベースの吉野は、愛知県高校総体ベスト4。15年11月にMMAデビューし、ONE Warrior Series、RIZIN Trigger、UAE Warriorsなど世界で白星を挙げている。MMA13勝5敗で、UAEで2連敗を喫した後、10月30日の『Breakthrough Combat 01』メインで、シンバートル・バットエルデネと対戦も、驚異的なフィジカルと粘り強い組みに予想外の判定負けを喫した。
吉野はすぐに再起戦を望み、12月25日の『Breakthrough Combat 02』で修斗同級世界3位の川北晏生と対戦。判定3-0で勝利している。
対するサデは、ブラジリアン柔術黒帯で、英国BAMMAで3度フライ級王座についた。2018年4月のACB84でトレント・ガーダムに外ヒールフックで一本勝ち後、2021年3月からUAE Warriorsに参戦。初戦で判定勝ちすると、同年9月に元Bellatorのショーン・バンチにスプリット判定負け。以降はUAEWでジェニル・フランシスコをリアネイキドチョーク、2024年5月の前戦では、元南アフリカEFC同級コンテンダーのセドリック・ドイルを1R ヒールフックで極め、2試合連続一本勝ちをマークしている。
3KO・TKOと4つの一本勝ちを誇るサデは、オーソから首相撲ヒザなど組んでの打撃、バックチョーク、下になってもヒールフックを極めるなど柔術黒帯のグラップリングを武器に白星を重ねて来た。
対する吉野は、前日の21日にLFAデビュー戦に臨む上久保周哉(※追記 上久保がツイスターで一本勝ち)のトレーニングやBTCでの試合でコントロールに磨きをかけている。立ち合いで譲らずトップも強い吉野にとって手が合う相手となるか。
1月25日の『PFL Road to Dubai Champions Series: Nurmagomedov vs. Hughes』では、前回のUAEWで吉野が敗れたダゲスタンのレナット・ハバロフが、ブラジルのクレイヴァー・フェルナンデスに判定勝ちして戦績を9勝無敗としたばかり。その実力の高さがあらためて証明されている。
砂漠でのリベンジ戦に向け吉野は、「UAEの舞台に仕返し。チャンスはもう取りこぼさない」と意気込みを記している。
1R、サウスポー構えの吉野は左右前蹴りで圧力。かわすオーソのサデに吉野は左オーバーハンドを見せて左で差して組み。ケージに押し込み、右ヒザ。離れるサデに左ミドルをヒット。吉野の右前手に右を合わせに行く。
サデの左ミドルを掴んでバッククリンチの吉野。ケージに向かうサデの背後から細かいヒザ。サデにスイッチを許さず。ボディロックから大内刈で崩してさらにボディロックテイクダウン!
サデは下からニンジャチョーク狙いも首を抜くトップの吉野。互いに鉄槌。吉野の鉄槌にサデはニーシールドで足を効かせて距離を取る。右を当てたのはサデだが、テイクダウン&パウンドの吉野のラウンドか。
2R、詰める吉野に右のカウンターを狙うサデ。吉野は右前蹴りで牽制しながら間合いを詰める。右ストレートを当てるサデ、右前蹴りを掴んだ吉野のバッククリンチに前転から離れると、右オーバーハンド! 被弾した吉野も左で飛び込む。
左前蹴りを腹に突いた吉野は左右から組みに行くが、右にサークリングのサデ。吉野の右前蹴りの動きに合わせて右をヒット。
吉野は左右から詰めて左で差して組みに。再び左の大内刈テイクダウン! 左で差して右足でまたいでハーフに。足をも押して立ち上がるサデは右ヒジ。さらに右! 距離を取る吉野。ワンツーの右の踏み込みが速いサデのラウンドに。
3R、スーパーマンパンチから左右で詰める吉野は左前蹴り。サデの入りにカウンターのダブルレッグをタイミングよく入るが、素早く反応し切るサデ。左から右の吉野。サデは右を突き、離れて吉野の打ち返しを避ける出入り。右ジャブを当てた吉野。左前蹴りに右を合わせるサデだが、吉野はさらに前蹴り。巧身に三日月蹴りを突くと、ケージを背にさせてダブルレッグから左差しで押し込み、三度目の大内刈テイクダウン。
すぐに立つサデにバッククリンチもここも前転でクラッチを切り離れるサデ。
ヒザ着きも素早いダブルレッグからケージに押し込む吉野はついに背中を着かせると右のパウンド連打! しかし、下のサデも鉄槌を返してヒザを入れてスペースを作る。ゴングに両者手を挙げる。
判定は3-0(29-28×3)でサデが勝利。サデは吉野の手を挙げて健闘を称えた。