▼バンタム級 5分3R
〇吉野 光(日本)61.5kg
[判定3-0] ※30-27, 29-28×2
×川北晏生(日本)61.55kg
吉野は、ONE Warrior Series、RIZIN Trigger、UAE Warriorsなど世界で白星を挙げている強豪。MMA12勝5敗で、UAEで2連敗を喫した後、10月30日のBTC旗揚げ大会のメインで、シンバートル・バットエルデネと対戦も、驚異的なフィジカルと粘り強い組みに予想外の判定負けを喫した。
主催者は、吉野に早々のカムバックの舞台を用意したいと考え、一度はProgressルールへの出場を打診したが、吉野はMMA出場に強い拘りを持っており、2カ月のインターバルでのMMAでの再起戦となった。
吉野は主催者を通じて、「前回、1年ぶりの試合で負けてしまい、3連敗となってしまいました。この流れを変えるためには試合をするしかないと思い、期間は短いですがすぐにMMAの試合を組んでもらえないかとお願いしました。この試合を実現してくれたBreakthrough Combat関係者の方に感謝しています。ありがとうございます」と再起の決意を語っている。
国内を代表する実力者の対戦相手を探すことは困難が伴われると予想されたが、TRIBE TOKYO MMAの川北が対戦を快諾。修斗で環太平洋バンタム級王座決定トーナメント出場が決まっていながら皮膚疾患で欠場を余儀なくされた川北にとっても、ある意味カムバックの場となる。
川北は、MMA11勝4敗3分。6つの一本勝ちを誇るグラップラーで、2023年7月のPANCRASEで髙城光弘にスプリット判定負け後、同年9月にGLADIATOR初参戦。藤原克也を1R リアネイキドチョークで極めると、同年11月に修斗でライダーHIROにアナコンダチョークで一本勝ち。2024年3月に平川智也をダースチョークで極めると、5月の前戦ではドウガーシュエにスプリット判定で勝利。現在3連勝中だ。
川北は、「今回すごく強いと評判の吉野選手が対戦相手だったので、試合を受けました。その強さを直に感じた上で、自分が勝たせてもらいます」と復帰向けて自信を見せている。
連勝から7カ月ぶりの復帰戦という大切なファイトで格上とされる吉野に挑む決断をした川北、そして再び世界を狙うためにも負けは許されない吉野。MMA人生を賭けた熱い戦いに注目だ。
1R、詰めて引手掴み大内刈で崩してボディロックテイクダウン、立つ川北を大外刈で再びテイクダウンし、キムラを狙う吉野。川北は正対して立ち上がりヒジで出血を誘うと吉野も左ヒジを返す。吉野の組みのプレッシャーから立ち上がり、粘り強く戦う川北は体を入れ替え吉野を首相撲ヒザ、ケージに詰めて右ストレートを放つ。
2R、詰める吉野は引手を掴み強引に大外刈も残す川北を、すぐにケージに詰めてシングルレッグで崩してがぶり、キムラ狙いも立つ川北はヒジ。シングルレッグでケージまでドライブも差し上げる吉野。入れ替え詰める吉野はヒザ、組んで押し込みもブレーク。遠間からシングルレッグの吉野をがぶる川北だが、下から吉野は吉野返し。
3R、前に出る吉野は大内、大外刈を仕掛けて崩すが、残す川北は離れ際にヒジ、三日月蹴りも。吉野はシングルレッグ、投げのアタックを続け、スクランブルする川北に際でパウンド。川北のギロチン狙いも仰向けになって外してすぐに立ち上がり前に。
判定3-0(30-27, 29-28×2)で勝利も左瞼から出血したままの吉野は「結構、自分の中では0点の試合ですね。初めてカットしちゃったんですけど、想像以上に滑ってちょっとプランが崩れたというか上手くいかなかったです。なぜか入れなかったです。相手がギロチンが上手いのがあって四つにこだわったのがありました。(最後は)もうラストなんで行くしかないなと。差をつけてフィニッシュしたかったのですが安全に走っちゃたのかなと思います。
(今後について)ほんとう素直な気持ちを言うと3連敗していて、まず勝ちたかったので、それは達成出来て嬉しいですね。まだ前回の悔しさは晴らせてないですけど、これから勝ち上がって行くんで。まだまだUFCは諦めてないし、海外の大きい大会のベルトも欲しいですし、国内でも活躍したいですし、もっと精進していきたいです」と語った。