▼ONEストロー級キックボクシング世界タイトルマッチ 3分5R
〇ジャッキー・ブンタン(米国)
[判定3-0]
×アニッサ・メクセン(アルジェリア/フランス)
※ブンタンが初代王座に就く。
ブンタンは2021年2月にONE初参戦。パワフルな左右フックを武器にワンダーガール、エカテリーナ・ヴァンダリーバらに3連勝し、4戦目でストロー級ムエタイ世界王者スミラ・サンデルに挑戦したが判定で敗れた。その後は3連勝をマークしている。戦績は26勝6敗。
メクセンはこれまでISKA世界K-1ルールバンタム級王座、WAKO世界K-1ルール同級王座、GLORYスーパーバンタム級王座(2度)、WPMF世界フライ級王座など合計18本ものベルトを獲得し、戦績は驚異の103勝(33KO)6敗という女子キックボクシングの生ける伝説(現在36歳)。サバットでもフランス王者、ヨーロッパ王者、世界王者になっている。ONEとは2020年8月に契約し、2021年9月に念願の初登場。クリスティーナ・モラレスを2RでKOして3連勝を飾ったが、2023年12月の暫定アトム級キックボクシング世界王座決定戦でペッディージャーに敗れた。今回は一階級上げてのONE王座獲りに臨む。
12月20日(金)タイ・ルンピニースタジアムで行われる『ONE Friday Fights 92』にてONEアトム級キックボクシング3分3Rでメクセンとの対戦が決まっている、元K-1 WORLD GP女子フライ級王者のKANAが武尊と共にリングサイドで目を光らせる中、試合開始。
1R、メクセンはジャブから左右ロー、ブンタンは左右フックで左フックを当てる。左右ミドルを蹴るメクセンにパンチで切り込むブンタンだがヒットは奪えない。これが初のキックボクシングルールでの試合となるブンタンは蹴り足をキャッチしてしまい注意を受ける。蹴られながらも右ボディを返すブンタン。
2Rもメクセンに蹴られながらも右フックから入っていくブンタン。軽快なステップを踏み、ブンタンが入ってくるところにジャブを合わせるメクセン。ブンタンが切り込んできたところでつかんでヒザを蹴ってしまうメクセンに注意が与えられた。
メクセンの左ミドルに左フックを合わせたブンタンだが、メクセンはステップで離れる。ブンタンが来たところにジャブ、ブンタンが下がるとワンツー。メクセンの右ミドルにワンツーを合わせたブンタンへ、メクセンもすぐに前へ出て打ち返すが空振り。
3R、ジャブと左右ローのメクセンはブンタンが入ってくるところにジャブを合わせるが、ブンタンは右フックを強振。もらうとクリンチで連打を許さないメクセン。ブンタンの一発に対し、パンチと蹴りを多数返すメクセンだが、ブンタンは距離を詰めると左右ボディの連打。メクセンも前へ出て右ストレートを打ち、ブンタンがそれに左右の連打を返す。
4R、ここまで大きな動きがない中、左右フックを振って前へ出るブンタンに、メクセンは左右ロー。ブンタンが打ってくるとワンツーを返す。ブンタンの強打をもらうとクリンチして追撃を許さないメクセンだが消極的と捉えられる可能性も。ブンタンが空振りすると倍以上の手数を出して印象付けるメクセン。
5Rも軽快なステップが止まらないメクセンは、ブンタンが入ってくるところにジャブと右ストレートを当てに行く。離れると左ミドル。メクセンのジャブをサイドキックで止めたブンタンだが、これがローブローとなって試合は中断。再開後、ジャブ&ローのメクセンにブンタンは左右フックで前へ出るが、メクセンの右ストレートに離される。ジャブと右ミドル、右ストレートをしっかり当てていくメクセンへ果敢にアタックを続けるブンタン。メクセンがカウンターの右をヒットさせたところで試合終了。
大きな山場を迎えることなく試合は終了。判定は3-0で前へ出て攻撃の姿勢=アグレッシブを発揮したブンタンが勝利。初代王座に就いた。ブンタンは「作戦が上手くいった。まだ信じられない。本当に嬉しい。みんなに感謝しています」と時折声を詰まらせながら勝利者インタビューに答えた。