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2024年9月7日(日本時間8日朝9時)米国カリフォルニア州サンディエゴのペチャンガ・アリーナにて『Bellator Champions Series: San Diego』(U-NEXT配信)が開催された。
メインイベントでは、「Bellator世界ライト級選手権試合」(5分5R)として、王者ウスマン・ヌルマゴメドフと、挑戦者アレクサンドル・シャブリーがロシア対決に臨む。プレリミナリでは、日本から菊入正行(NEVER QUIT)が出場し、ハーマン・テラド(グアム)と対戦する。
Bellator Champions Series: San Diego 速報
2024年9月7日(日本時間8日朝9時)
米国カリフォルニア州サンディエゴ/ペチャンガ・アリーナ
【メインカード】
▼Bellator世界ライト級選手権試合 5分5R ※試合前両者インタビュー
〇ウスマン・ヌルマゴメドフ(ロシア)王者
[判定3-0] ※50-45, 49-46×2
×アレクサンデル・シャブリー(ロシア)挑戦者
※ヌルマゴメドフが王座防衛
“幻のBellatorライト級GP決勝”ともいうべきライト級王座戦。
ウスマンは、17勝0敗1NC。2023年10月のブレント・プリムス戦後に禁止薬物の陽性反応が出て6カ月の出場停止処分を受けて以来の復帰戦。
プリムス戦の判定勝ちの結果はノーコンテストとなっているが、禁止薬物の摂取が「偶発的」であったため、ヌルマゴメドフのタイトルは剥奪されなかった(※ウスマンは、医師からの処方薬に由来するものだとする証拠をコミッションに提出も、試合前に治療使用免除をカリフォルニア州アスレチックコミッションに申請していなかったため、事後申請は却下されていた)。
対するアレクサンドル・シャブリーはMMA24勝3敗で、この8年間は無敗。GP1回戦でトフィク・ムサエフをボディへの前蹴りで3R KOに下し、2023年11月の準決勝では元ライト級王者のパトリッキー・“ピットブル”・フレイレに判定勝ちで、決勝進出を決めていた。
ライト級の王座を賭けた戦い。シャブリーは、ACB、Fight Nights Global等、ロシア主戦場時代から強い圧力と破壊力ある打撃を誇り、ムサエフをTKOした右の前蹴りだけでなくスイッチしての左フック、左ヒザも対戦相手に脅威を与えている。
対するヌルマゴメドフも ダゲスタン出身ながら、レスリングのみならず足技も得意とし、ベンソン・ヘンダーソンを縦蹴りで下すなど180cmの長身を活かした左右の蹴りを大きな武器としている。兄ウマルの影響で幼少期からフリースタイルレスリング、ムエタイを始め、マハチカラへ移住後は、叔父のアブドゥルマナプ・ヌルマゴメドフのもとで、従兄弟のハビブ・ヌルマゴメドフらとともにMMAを磨いてきた。
サウスポー構えからの右の自在な蹴りのヌルマゴメドフに、オーソから左の打撃も持つシャブリー。ヌルマゴメドフは8KO・TKO、6一本勝ちで、シャブリーは12KO・TKOで7一本勝ちと、両者ともに打撃も組みも穴が無く、無敗のヌルマゴメドフに対し、シャブリーの3敗も2つのスプリット判定と一本負けが11年前に1回という難攻不落ぶりだ。均衡した戦いを崩す瞬間が見逃せないライト級王座戦となる(※両者、試合前インタビュー)。
1R、サウスポー構えのウスマンは左ハイ。オーソのシャブリーは右ストレート。ウスマンは左右の関節蹴り。スイッチから左ミドルも。そこにシャブリーも右で飛び込む。
左ボディストレートのウスマン。スイッチしてオーソで後ろ廻し蹴り。シャブリーは右を振る。足を触りに行くウスマン、シャブリーは2度目のダブルレッグを切るが、3度目の組みでダブルレッグ、シングルでハイクロッチでテイクダウン! すぐにバックに回るが、シャブリーは前に落とす。
シャブリーはウスマンの組みに左ヒザを突く。入りに右ヒジを突くシャブリー。ともにオーソからサウスポー構えに戻すウスマン。左ミドル。シャブリーは右を突く。右関節蹴りのウスマンに右ハイのシャブリーは右ボディストレートで前に。足を触るも深追いしないウスマン。スナップをきかせた左ハイを見せてゴング。ウスマンのラウンド。
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2R、オーソから入るウスマン。左右足を入れ替えインロー。シャブリーもインロー。左右の蹴りを歩きながら突くウスマン。まだ遠い。左右前蹴りで牽制。シャブリーは右から左を伸ばす。ウスマンはかけ蹴り。かわすシャブリー。
右を突きながら右で差して組むウスマンだが、離れるシャブリー。右カーフを当てて右ストレートを突くシャブリー。左の蹴りに今度はシャブリーから組みに。跳びヒザを突くウスマンは圧力をかけてダブルレッグへ。
両足を水平にひらくシャブリー。左ヒザを突くウスマン。離れる両者。右前蹴り。打ち終わりに左を狙うシャブリー。ウスマンも左ハイをガード上に当てる。ウスマンの入りに右を打つシャブリー。シャブリーが取り返したか。
3R、先に中央を取るシャブリー。オーソ同士に。右前蹴りから左インローを当てるウスマン。シャブリーは後ろ蹴りを突くも両者まだ遠い。ウスマンの蹴りに右を合わせに行くシャブリー。すぐに出入りのウスマン。
左インローを当てるウスマン。シャブリーの右ハイはかわす。右ストレートのシャブリー、ウスマンは右の蹴りを返す。いずれもクリーンヒットせず。レベルチェンジするウスマンに蹴りもローブロー。そのまま再開するウスマン。
シングルレッグも切るシャブリーにすぐにスタンドに切り替えるウスマンは、右アッパーからニータップ気味に崩すが、シャブリーも倒れず。前に出て右ミドル。シャブリーからシングルレッグで組むも戻すウスマン。ゴング。
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4R、ウスマンの蹴りの打ち終わりに右ストレートを突くシャブリー。ウスマンは大きな左右を見せる。オーソから左ハイをガード上に突くウスマン。左右から跳びヒザで前に出て組もうとするウスマンに前手を伸ばしたシャブリーの右手がアイポークに。中断も比較的早く再開するウスマン。
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左インローのシャブリー。ウスマンも左ハイでシャブリーの右ストレートを潰す。右を突き、前足を捕らえようとするウスマン。切るシャブリーだが、手数が出ない。
左ハイをガード上に当てるウスマンは、跳びヒザで詰めてシャブリーの組みをがぶりギロチンチョーク狙い。すぐに仰向けになるシャブリーだが下に。上のウスマンはシャブリーの足関節狙いにすぐに後ろを向いて外して正対して上に。シャブリーが立ち上がりゴング。3、4Rとウスマンが獲ったか。
5R、サウスポー構えから入るウスマン、左右前足を入れ替え、シャブリーの左の蹴りを左回りでかわす。右関節蹴りのウスマン。サウスポー構えから左ミドルをヒット。圧力をかけるシャブリーはワンツーも遠い。ウスマンのテイクダウン狙いを切ってワンツーもかわすウスマンは左ミドルハイ。右の縦蹴りも。
ムエタイの5Rのように深追いはしないウスマン。シャブリーの詰めに左前手ジャブ。シャブリーのニータップをしっかり切り、逆にダブルレッグで金網まで押し込み、離れるシャブリーが前に。ここでも組んだウスマンが崩してゴング。
ウスマンはハビブ・ヌルマゴメドフとハグをかわした。判定3-0(50-45, 49-46×2)でウスマンが勝利。ハビブの肩車の上で歓喜のガッツポーズ。ベルトを肩にかけた。
試合後、ウスマンは「相手はタフだった。ライト級でもトップだ。チームもリスペクトしている。これからも勝ち続けなくてはいけない。この試合は亡き叔父(アブドゥルマナプ・ヌルマゴメドフ)に捧げます。いま世界は良くない状況で子供達がジェノサイドに遭っている。何とか止めないといけない」と語った。