金子選手のパワーは本当にすごい
──一方で、金子選手は現チャンピオンながら、肩書きなどは気にしていないかのように1回戦から出場します。そんな金子選手をどう評価していますか。
「僕もチャンピオンの時に世界最強決定トーナメントに出たことがあるんですけど、チャンピオンとしては勝って当たり前、優勝して当たり前と思われているので、相当プレッシャーはあると思います。だけど、たぶん(金子選手は)そういうのをあまり気にしなさそうなので、メンタルはすごく強いだろうなと。あとは“全試合KOで勝って目立つ”という思いもあるんじゃないかなと思いますし。金子選手のパワーは本当にすごいと思うので、全試合KOも全然ありえると思うので楽しみですね」
──エントリー選手8人を見渡して、チャンピオンの金子選手の実力が抜けている印象はありますか。
「やっぱり頭ひとつ抜けているのかなと思うんですけど、でも他の日本人選手も海外の選手もみんなが強いので、 けっこう予想はしにくいカードなのかなと思いますね」
──前回戦ったオルデン選手もそうですし、最近で言えば中国勢がかなり力をつけてきています。
「ああ、中国の選手はやっぱりみんな強いですよね。この前も(リュウ・ツァー選手が)優勝したりしていたので、けっこうみんな強くて侮れないなと。大久保選手は-55kgの1発目ですもんね。けっこう難しい展開になるんじゃないかなって、予想的にはそう思いますね」
──中国人ファイター、ジャオ・ジェンドンと対戦する大久保琉唯選手にとっては期待を受けての抜擢。19歳同志の対決ですが、厳しい戦いを強いられるかもしれません。
「そうですね。でも、若い同士だと気持ちもお互い強いと思うし、すごく気持ちの見える試合になるんじゃないのかなと思いますね」
──金子選手の相手のカン・メンホン選手は「カンボジアのムエタイ」と言われるクンクメールの世界王者です。クンクメールはご覧になったことはありますか。
「いや、ないですね。でも、110何戦もされている選手なので、経験も豊富なんだろうなと。 経験が多い選手は、やっぱり侮れないですよね」
──クンクメールvs.金子選手のパワー。どんな対峙になると予想しますか?
「なんだかんだ言っても、金子選手のパワーで押し切って……これもちょっと自分の理想ではあるんですけど、やっぱり金子選手がパワーで押し切って倒すという展開になってほしいなという思いですね」
──武居選手はトーナメントを何度か経験されています。今回は開幕戦1試合、9月9日に準決勝&決勝というスケジュールですが、ワンデーで複数試合をするトーナメントの難しさは?
「まず、怪我をしないように試合を運ぶこと、早く倒すこと。あと、どうしても次の対戦相手がどちらが来るか分からないので、戦略とかもすごく難しいんですよ。そこが一番難しいですかね。 1回戦目をちゃんと対策するのはもちろん、2回戦目も考えなきゃいけないので。あとは(勝ち上がると)やっぱり1日じゅう集中しなきゃいけないので、けっこうキツイですね、ワンデートーナメントは」