キックボクシング
レポート

【NO KICK NO LIFE】加藤有吾が心をへし折りヌアシラーを見事KO、引退試合の杉本卓也がダウン奪われるも気迫の猛攻で髙橋聖人とドロー、馬渡亮太はオートに敗れる、HIROYUKIが山田航暉に競り勝つ、健太は今年5試合目で67勝目、鈴木宙樹が足を負傷してKO負け

2024/05/17 19:05

▼セミファイナル(第5試合)杉本卓也引退試合 63.5kg契約 3分3R
△杉本卓也(WSRフェアテックス/元J-NETWORKスーパーライト級王者)
ドロー 判定0-1 ※28-29、28-28×2
△髙橋聖人(TRIANGLE/元NKBフェザー級王者)


 杉本は打ち合い上等のスタイルで特に右ストレートは必殺の威力を持ち、KNOCK OUTやJ-NETWORKなど様々な団体で活躍。2018年3月に初回KO勝ちで第10代J-NETWORKスーパーライト級王座に就いた。現在は東京・青山にキックボクシング&フィットネスジム『Stage』の代表を務めている。これが引退試合。


 高橋は“高橋三兄弟”の三男。アマチュアで40勝5敗5分という成績を残してプロに転向、NKBフェザー級王座を獲得した。2021年6月にはRIZINにも出場し、山畑雄摩と引き分けている。2023年は2勝2敗1分で、11月には韓国遠征試合も行った。


 1R、前に出る杉本が得意の右ストレートを打ち、ロープに詰めた高橋に右アッパーを突き上げる。高橋は右カーフ。杉本の前進に下がる高橋だが、右カーフをしっかりと当てていく。杉本はワンツー、右ストレート、残り15秒で右フックからラッシュをかける杉本へ高橋は左フックから右カーフで杉本を転倒させる。


 2R、杉本は4連打で前へ出るが、高橋の右カーフで足が流れて転倒。徹底して右カーフを蹴る高橋に杉本はパンチで前へ出て行き、右ストレートで高橋に尻餅をつかせるがこれはスリップ判定。どんどん前へ出る杉本のパンチに高橋はヒザで応戦する。杉本の右ストレートがヒット、さらに連打で左をヒットさせ、右ストレートで高橋を下がらせる。それでも高橋は右カーフを蹴る。右カーフでバランスを崩しながらも前へ出て左右のストレートを放っていく杉本。高橋は左ボディを打ち、左ミドルの追い打ち。


 3R、ハグして試合開始。杉本は4連打から右ロー、高橋は右カーフ。前へ出る杉本だが右カーフで倒れ、これがダウンとなる。立ち上がると前へ出て右ストレートから左右の連打を叩きつける杉本に高橋も足を止めて打ち合う。右カーフも混ぜる高橋。前へ出て左右の連打を出し続ける杉本へ高橋はヒザ、右カーフ。杉本はサウスポーになってさらに前進。ワンツーで前へ出て右フックを浴びせる杉本。打ち続ける杉本に高橋もフラフラになりながらも打ち合い、高橋の右カーフや右ハイにも怯まず杉本はパンチを出し続け、最後まで前へ出た。


 判定はドロー。杉本が気迫の猛攻でドローに持ち込んだ。全力を使い果たしたか、杉本はリングに座り込んだ。

 全試合終了後、引退セレモニーとなった高橋は「対戦相手の高橋君に、本当にありがとうございました。引退試合する選手となんて試合をしたくないと思うので、俺だったら絶対にしたくないので。その中でまだ若いのに受けてくれた高橋選手に感謝したいです。一番近くで支えてくれたウー先生に皆さん拍手をしてください。この試合をサポートしてくれた皆さん、応援団の皆さんにも感謝しています。ドローなので大息こと言えないので、この辺で終わります。ありがとうございました」と感謝の気持ちを伝え、10カウントゴングを聞いて現役生活に別れを告げた。


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