▼第5試合 Krushバンタム級 3分3R延長1R
×齊藤龍之介(ドージョー☆シャカリキ)
延長R 判定0-3 ※8-10×3
○乙津 陸(クロスポイント大泉/NOCK OUT-REDバンタム級王者)
※本戦の判定は30-30×2、29-29。
齊藤は5歳でキックボクシングを始め、数々のアマチュア大会で優秀な成績を収めると、高校在学中にプロデビュー。2021年のK-1甲子園では東日本予選と全日本の決勝で大久保琉唯と対戦し、いずれも惜敗したが、2023年6月のK-1で延長戦の末に大久保にリベンジを果たした。9月には白幡裕星との対戦が組まれていたが練習中に右4趾中足骨頭頚部を骨折、全治6週間と診断されたため欠場している。プロ戦績は6勝(2KO)1敗。
乙津は2021年10月にプロデビュー。2022年6月には新宿FACE大会のメインイベントを務め、NJKFフライ級1位の谷津晴之を試合終了直前にKOしてみせ、10月には酒井柚樹と大熱戦を展開。12月には第2代KNOCK OUT-REDスーパーフライ級王座決定戦に臨んだが、心直に判定で敗れてプロ初黒星。2023年4月大会で再起戦を行い、優心に完勝を収めると6月にはバンタム級に階級を上げてMASA BRAVELYをKO撃破。8月のKNOCK OUT-REDバンタム級王座決定戦では心直にリベンジして初戴冠を果たした。11月には初のオープンフィンガーグローブマッチに挑んだがサンチャイに惜敗。戦績は9勝(4KO)2敗。
1R、蹴っていく齋藤に乙津はジャブ。齋藤もジャブを突いて左ミドル、右ローにつなげる。入り込んでくる齋藤をかわす乙津だが、齋藤は入り込むふりをしてのバックキック。左ミドルを蹴られる乙津は左フックを返す。
2R、左フックから右カーフ、左ミドルと蹴る齋藤。乙津が左右フックを一発当てるとすぐにミドルを蹴り返す。左ミドルからの左ハイを軽くヒットさせる齋藤。乙津のパンチは届かず、齋藤は顔面前蹴り、乙津が入ってくるとバックハンドブローと距離を支配。乙津のパンチは空を切り、パーリングでかわされる。齋藤はミドル、ロー、ヒザと蹴り、至近距離で左ハイを繰り出して乙津を脅かす。
3Rも蹴り続ける齋藤。横蹴り、前蹴り、ミドルと繰り出して乙津を近付けさせず、乙津の左右フックをもらってもすぐにハイキックを返す。左インロー、バックキックをヒットさせる齋藤に乙津は距離を詰めてフックを打つがすぐに蹴りで遠ざけられてしまう。顔面前蹴りを直撃させる齋藤に乙津は左フックもこれは齋藤がブロック。前に出て左右フックを打つ乙津に齋藤の手数がガクッと減ったが、最後は前蹴りとミドルを蹴って試合終了。
本戦の判定はドロー。蹴りのヒットが多かった齋藤だが、乙津のパンチで前に出続ける姿勢も評価されたか。乙津の右ストレートに左ミドルを返す齋藤。どんどん前に出る乙津の左フックがついに齋藤を捉え、一瞬怯む。すかさず左右フックで畳みかける乙津。
前へ出る乙津のフックに齋藤は左の蹴りで対抗するが、バッティングとなってしまう。再開後、距離を詰める乙津が蹴られながらも前へ出て左右フックを繰り出す。齋藤がヒザを突き上げた直後、乙津が左フック2連発でダウンを奪う。齋藤は飛びヒザ、顔面前蹴りで逆転を狙うが乙津が右フック、右ストレート。齋藤のパンチをもらっても前へ出て左右フックを出し、左ハイをもらっても下がらず、試合を終えた乙津。
判定3-0で本戦は不利に見えた乙津が逆転勝利を収めた。
大会終了後、宮田充Krushプロデューサーは「今日は乙津がよかった。KNOCK OUT王者として上がってもらって、どの試合も緊張感あったけれど勝ちをもぎ取ったのは大したものだなと。いい試合をしてくれました。乙津はアゴを折ってしまって救急車で運ばれました。会長に聞いたところ2Rくらいにやってしまったようです。それでも延長戦までいって勝ちをもぎとった。王者としていい試合をしてくれたと思います」と称えた。