「伊藤vs有川、お互い序盤にガンガン行くはず。際の攻防に注目」(マモル)
注目試合③
▼第13試合 PANCRASEフライ級暫定王座決定戦 5分5R
伊藤盛一郎(リバーサルジム横浜グランドスラム/ZST)1位
有川直毅(K-PLACE)3位
「“盛ちゃん”は、まだ可愛いらしい頃から──というか彼は今も可愛いですけど(笑)、スパーリングをしていた仲で、この階級で僕自身も第4代キング オブ パンクラスですからね。同じベルトを巻いてほしいという期待もあります。そういう感情を除いても、やっぱり伊藤選手の極めの強さはピカイチだと思いますから、グラウンドになれば取るでしょうね。とはいえ有川選手の方もいいのを当てて、チャンスをものにする力は持っていると思いますから、伊藤選手が一気にピンチになる可能性だって十分あります。
──伊藤選手も組みに自信を見せているのですが、有川選手にとってポイントとなるのは?
「やはり際での反応ですね。前回のキエルバサ戦のような、組みをしのいでの際での打撃は鍵になると思います。そうなると伊藤選手のほうは距離を引かずに潰したり、カウンターのタックルでできるように自分の体をコントロールすることが大事です。有川選手もフィジカルは強いと思いますし、打撃にキレがあるとは思うのですが、伊藤選手は本当に瞬発的な動きに優れていて、組んで倒して、パッとバックやサイドのポジションを取るまでがとても速い。
見ている皆さんには、一回コンタクトしたら見逃さないでほしいです。パパッ!と試合が決まってしまう可能性があるので。ギロチンチョークも得意ですし、師匠・勝村周一朗ゆずりのニンジャチョークもある。そしてちょっと変型の肩固めだったりと、見ている側を置いていきそうな極め方も持っているので“え? 何が起きたの?”となるかもしれないです。どんな状態からでも極めにいく技を持っているので、そこはいくら情報が出ていて分かっているとしても、有川選手は油断できない」
──有川選手としては、初っ端からもうガンガン行くしかないという感じですか?
「もちろんです。もし見ちゃうようなことがあれば、伊藤選手がテイクダウンしてしまうと思います。最初から打撃でどれだけプレッシャーをかけられるかだと思います。5ラウンドありますし、打撃でしっかりプレッシャーをかけていかないとテイクダウンは容易になっていくので、その辺りの駆け引きを有川選手がどう組み立ててくるのかはポイントになってきますね」
PANCRAE333 有川直毅 VS. コルトン・キエルバサ
──5ラウンドあることを伊藤選手の側で見ると、フィニッシュが速くこれまであまりラウンドを重ねてきていないなかで、組み疲れる心配はないですか?
「可能性としてはありますけど、あんまり気にしないでガンガン行くとは思います。これはイメージですけど(笑)。“今だ!”っていうチャンスを逃さないタイプだから、序盤にやり続けて終盤まで有川選手が耐えればそれだけチャンスが生まれることにもなりますけど、そういう意味でも序盤に決める伊藤選手のスタイルに分がある試合という感じがしますね。やっぱり組み立て方によって終盤に変わってくる可能性があるので、早い段階でのフィニッシュもあるかもしれないし、有川選手が的確に打撃を当てて最後に勝てる可能性もある。前戦の出血TKO勝利を踏まえても、ヒジというのもありますしね。グラウンドのエルボーで切るというのも勝つパターンとしては、あるでしょう」
【勝敗予想】
「フィニッシュのチャンスを逃さない伊藤の早期決着も」