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【UFC】 平良達郎が日本人最多UFC5連勝に並ぶ! ソン・ヤドンがグティエレスに完勝。ラウントリーJrがスミスTKOでUFC5連勝、緊急参戦エリオットがバンタム級でス・ムダルジに一本勝ち、ムニスが判定勝ちでジョンヨン5連勝ならず、ケナンは判定負け、RTU2022優勝ヒョンソンがTKO勝ち

2023/12/10 09:12
【UFC】 平良達郎が日本人最多UFC5連勝に並ぶ! ソン・ヤドンがグティエレスに完勝。ラウントリーJrがスミスTKOでUFC5連勝、緊急参戦エリオットがバンタム級でス・ムダルジに一本勝ち、ムニスが判定勝ちでジョンヨン5連勝ならず、ケナンは判定負け、RTU2022優勝ヒョンソンがTKO勝ち

(C)Zuffa LLC/UFC

 2023年12月9日(日本時間10日)、米国ネヴァダ州ラスベガスのUFC APEXにて『UFC Fight Night: Song vs. Gutierrez』が開催された。プレリミナリーでは、UFC5連勝を目指す平良達郎(THEパラエストラ沖縄)が登場(※平良インタビュー)。全試合が『UFC FIGHT PASS』ならびに『U-NEXT』にてライブ配信された。

▼フライ級 5分3R
〇平良達郎(日本)MMA15勝0敗(UFC5勝0敗)125.5lbs/56.93kg
[2R 0分55秒 TKO] ※右ストレート→パウンド

×カルロス・ヘルナンデス(米国)MMA9勝3敗(UFC2勝2敗)元HFC王者 125lbs/56.70kg

 米国コロラドのエレベーションファイトチームで、UFC世界バンタム級4位のコーリー・サンドヘイゲンらと4週間のファイトキャンプを行ってきた平良。

 現在、MMA14戦14勝の無敗でUFC4連勝中の23歳。2018年8月に修斗でプロデビューし、2021年7月に福田龍彌を1R 三角絞めで下し修斗世界フライ級王者になると、2022年5月にUFCデビュー。

 オクタゴン初戦でカルロス・カンデラリオに判定勝ちすると、10月の2戦目ではC.J.ベルガラに2R腕十字で一本勝ち。2023年2月にはヘスス・アギラーに1R 腕ひしぎ三角固めで勝利。2023年6月に対戦予定だったクレイドソン・ホドリゲスが体重超過したため、試合を行わず、2週間後の7月8日の『UFC 290』でエドガー・チャイレスと対戦。判定勝ちでUFC4連勝をマークしている。

 対するヘルナンデスは、キックボクシングのパンアメリカン準優勝、TBAムエタイ王者で、アマチュアMMAで現UFCのチャールズ・ジョンソンに判定勝ち、ジョゼ・ジョンソンにリアネイキドチョークで一本勝ちの戦績も持つ。2014年のIMMAF世界王者に輝くと、2017年1月の「Titan FC 43」でプロデビュー。

 ロンドン五輪キューバ代表で現ONEのグスタボ・バラートに判定負けスタートも、その後、2020年にHFCフライ級王座につくなど6連勝で2021年コンテンダーシリーズに出場。ダニエル・バレズを相手にスプリット判定勝ちでUFCとの契約を獲得した。

 UFCでは初戦で元LFA王者のビクトル・アルタミラノを相手にコンテンダーシリーズ同様に1Rを奪われたが、競り合いで動きが落ちず、終盤盛り返してのスプリット判定勝ち。

 2戦目はRIZINで60kg契約で元谷友貴にスプリット判定で敗れたアラン・ナシメントと対戦。1Rに右前蹴りを効かされ、左右ラッシュからのシングルレッグで手を着いた際にバックを奪われ、引き込んだナシメントにケージを蹴って背負って立ったが、スタンドのままリアネイキドチョークを極められ一本負け。連勝が「8」でストップした。

 2023年6月の前戦は、ローカル14勝すべてがフィニッシュ勝利というウクライナのデニス・ボンダーと対戦。3Rに投げた際のヘッドバッドによりボンダーが失神、テクニカル判定で30-27×2、29-28の3-0で打撃の手数で勝ったヘルナンデスが勝利している。30歳。

 計量前の会見で平良は、UFC APEXでの調整を「環境も設備もすごいので、何も不自由なくエブリシングイズグッドです」と語り、これまでUFC4連勝、そして日本人最多の5連勝に並ぶ試合に向けて「しっかり自分の試合にすることが大切だと感じた。サブミッション、僕のBJJスキルを見せられていると思うので、ここからはランキングの選手じゃないと話にならないと思うので、この戦いはそれ(自分がランカーに相応しいことを)を証明する戦いになると思っています」と意気込みを語っている。

 また、対戦相手のヘルナンデスについては、「ボクシングテクニックがある技術的な選手」とし、試合展開を「サブミッションを一番に見せたいですし、自分自身が試合をしっかり楽しめば自ずとフィニッシュできると思うので、いろんな形のフィニッシュを考えています」と楽しみたいとした。

 最後に「これを勝つのと負けるのとでは、楽しいクリスマスを送れるか・送れないかに関わる重要な問題なので絶対に勝ちたいです」と笑顔を見せた平良。果たして今回も「アイムハッピー、サンキュー」の言葉で年内最後の試合を締めくくることが出来るか。

 松根良太代表と岡田遼、旭那拳がセコンドの平良。

 1R、ともにオーソドックス構え。先に中央を取るヘルナンデス。左回りの平良は、右前蹴りで滑って下に。足をからめレッスルアップから立ち上がった平良だが、左差しで押し込むのはヘルナンデス。

 右差しにするヘルナンデスに金網背に左で小手に巻く平良。ヘルナンデスの崩しにトップを奪うと、左で枕にパスガード。片足をからめるヘルナンデスに左肩でアゴを押してパスを狙う。

 右で脇差す平良はマウント。背中を見せかけるヘルナンデスにバック狙う平良だが、半身から背中を見せないヘルナンデス。うつ伏せでは平良の両手を抱える。

 4の字に組んだ平良はマウントからパウンド! 左のパウンド、リアネイキドチョーク狙いも片足を戻すヘルナンデスに上から右の強いパウンドを当てる。

 2R、左インロー、右ストレート、右カーフの平良。さらに右ストレート! さらに右から左フックで後方にダウンしたヘルナンデスに平良はパウンド!片足を手繰ろうとする ヘルナンデスにサイドバックから鉄槌・パウンド連打するとレフェリーが間に入った。

 2R 0分55秒、TKO勝利。試合後、マットに跪いて両手を合わせた平良。

 これで水垣偉弥氏に並ぶ、日本人最多のUFC5連勝をマーク。

 試合後、ケージの中でポールフェルダーのインタビューを受けた平良は、「柔術のスキルとかを……アイム・ハッピー、サンキュー! ずっとランキングの選手とやりたいと思っていて、次こそランキングの選手を探して誰でもいいのでやりたいです。『Where is Mokaev !?』」と同じく無敗(11戦11勝)の23歳でUFC5連勝中のムハンマド・モカエフを指名。

 今後について「2月か3月に試合をしたいです。皆さん応援、ありがとうございます! 勝ったよ!」と語った。

 試合後、モカエフもSNSで「もし(アレックス)ペレスがダメになったら、平良よ、代わりに出られるように準備しておけよ。ランキングが下の相手とやりたがらない他のトップ10ファイターと違って俺はチャンスをやるぜ、受けてくれよ」と返答している。

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