▼第9試合 DEEP JEWELS 49kg以下 5分2R
〇須田萌里(SCORPION GYM)48.55kg
[1R 0分49秒 腕十字]
×彩綺(フリー)48.7kg
19歳の須田は、柔術ベースのグラップラー。2022年3月に青野ひかるに腕十字で一本勝ち後、5月に大島沙緒里に一本負けも、にっせー、村上彩に勝利。11月に元DEEP JEWELSストロー級暫定王者の本野美樹に判定負けしたが、2023年3月にアトム級で桐生祐子に2R リアネイキドチョークで一本勝ち。
2023年5月に韓国の“リトルウルフ”パク・ジョンウンに1R TKO負けを喫したが、9月の前戦でケイト・ロータスに極め切れずも下からの仕掛けで判定勝ち。再起を飾っている。
10月8日の『第24回全日本ブラジリアン柔術選手権』では、女子アダルト紫帯ライトフェザー級(-53.50kg)に出場し、3試合連続一本勝ち(ボー&アロー、三角ロックからのアメリカーナ、腕十字)で優勝したばかり。「オール一本で優勝しました。来月のDEEPJEWELS43に向けて自分にとって良い自信になりました」「前回よりも成長したところを見せれるように頑張ります。今年最後になるので勝てるように頑張ります」と意気込みを綴っている。
対するサウスポー構えの彩綺は、殺傷能力の高いストライカー。2022年11月の『BreakngDown』で北村彩綺のリングネームで土木ネキこと坂本瑠華に判定勝ち。
タイ・プーケットで練習を重ね、2023年4月のMMAデビュー戦はケイト・ロータスの組みに判定負けも、9月の竹林愛留戦では、激しい打ち合いのなか、左ハイで先にダウンを奪うと、立つ竹林に左ストレートでダウンを追加するなど、竹林を負傷させてのドクターストップによるTKO勝ちで立ち技の強さを見せている。
須田戦の決定に「今回も1Rフィニッシュお楽しみに。あー、楽しみ」とKOを予告している彩綺は、この階級では稀有な打撃力を見せている。さらに柔術大会にも出場し、マスタージャパンにも出稽古。浜崎朱加、黒部三奈、藤野恵実、福田万智らを相手に組み技も強化し、腰の強さを見せている。
一方の須田も、遠い間合いからの前蹴り、右ハイなど打撃の成長が著しいが、最終的に組んで極めるためのもの。ときに引き込むことも辞さず、下からのスイープ、極めに絶対的な自信を持つ。
彩綺としては、その須田に極めさせずにカウンターの打撃を当ててTKO勝ちしたパク・ジョンウンのごとく、組み・寝技を切って、スタンド勝負に持ち込めるか。しかし、須田ほどの極めの速さを持つ選手との対戦経験はなく、須田にとっては、いい組み手でボトムからでもトップを奪い、彩綺のエスケープの際にバックも狙いたい、RIZINに繋がるスーパーアトム級戦だ。
須田「アゴ折られる前にしっかり一本取って勝ちたいと思います」
彩綺「今回、どっかの関節を狙ってくるんだよね?(笑)、関節極められる前にどっか粉砕して終わらせるんでお楽しみに」
1R、前蹴りを伸ばす彩綺。須田も右前蹴りから先に金網まで詰めると、彩綺の首を抱えオーバーフックから右腕を抱えながら引き込んで腕十字! 見事にファーストアタックで極めた。
試合後、バックステージで須田は、パウンドが強い相手への引き込みについて「かんぬきが取れたので自信を持っていけました」と語り、今後は「BLACK COMBATとの対抗戦でベルトを向こうに持って行かれて、自分もベルトを巻きたいんで、来年はベルトに絡んでいけるような選手になっていきたいです」と語った。また、練習仲間の松田亜莉紗、栗山葵の勝利についても「関西が強いの見せようって一緒に言ってたんで、みんな勝てて良かったです」と笑顔を見せた。