MMA
インタビュー

【RIZIN】勝者シェイドゥラエフ「試合後にひとつわかったのは、連続して投げたときに朝倉は首をケガしていたようです」=試合後の全コメント

2025/12/31 23:12
 2025年12月31日(水)さいたまスーパーアリーナで開催された『RIZIN師走の超強者祭り』にて、第14試合のRIZINフェザー級(66.0kg)選手権試合5分3Rで挑戦者・朝倉未来(JAPAN TOP TEAM)を1R2分54秒、TKOで破り王座防衛に成功した王者ラジャブアリ・シェイドゥラエフ(キルギス/Ihlas)が試合後インタビューに答えた。 彼はレスリングや寝技はイマイチ ――試合後の率直な感想をお聞かせいただけますか。 「今いちばん嬉しい気持ちです。試合自体が簡単でした。重要なのは、怪我なしに早期フィニッシュをしたことです」 ――10周年という記念すべき大会で、さいたまスーパーアリーナもスタジアムバージョンという広い会場でした。セレモニーや入場シーンを現場でどう感じましたか? 「会場の雰囲気を言葉で説明できないくらい最高の雰囲気でしたさらにリングに上がったときにファンの皆さんの応援を聞いて、もっとモチベーションがあがりました。『このタイミングで、勝たなければいけない』という印象でした」 ――朝倉未来選手と実際に戦った印象を教えてください。 「選手として、いい選手で、ストライキングが結構上手ですけど、レスリングや寝技はちょっと、イマイチです。ですから今回私が掴んでグラウンドに落としたときにほとんど彼は動けない、出られない状態でした。スタミナとレスリングは足りないですね。ちょっと、弱いと感じました」 ――試合を終えたばかりですが今後の展望・目標を教えてください。 「2026年もRIZINとともにもっと盛り上げていきたいです。RIZINがどういう対戦相手を選定してくれるか、どういう相手と組んでくれてもそのオファーを喜んで受けて対戦します。対戦相手を一切選ばない。アメリカ人でも、日本人でも世界中どこから来ても、対戦します」 ――ライト級王者になったノジモフ選手に対戦について聞いたら、あまり乗り気ではない様子でした。 「ノジモフ選手と私は2、3年前くらいにタイで一緒に練習していました。仲のいい友人ですので、彼との試合はあまり好ましくない、戦いたくない。私は71kgのライト級のベルトをすごく欲しくて2階級王者を狙っていましたけど、ほかの選手が持っていたら必ず奪い取っていたかもしれないです。そうですね、ノジモフとは試合しません」 ――未来選手に上からパンチをたくさん打っていましたが、レフェリーに対して、もっと早くストップしてほしいと思いましたか? 「朝倉選手にグラウンドで打撃をしていたときにレフェリーがもっと早く止めるかなと思っていましたが止めなかったから打ち続けました。ですけど、結構怪我をするほどたくさん打撃をしましたが、これは試合なので、しょうがないですね」 ――なぜ、試合中そり投げを何回か使っていたのか、その理由を教えていただけますか。 「ちょうどいいタイミングだったので何回も連続しました。投げ技を。理由はより会場を盛り上げるために迫力あるパフォーマンスを見せたかったからです」 ――フィニッシュのパウンドですが、何発めくらいで「自分が勝った」という感触がありましたか。 「どのタイミングで勝利を手に入れたとは一切考えなかったですけど、打撃をしているときにこの状態から彼がもしかしたら立つかもしれないということを考えながら打撃をしていましたけど、試合後にひとつわかったのは、連続して投げたときに首をケガしていたようです。それに加えて何回も打撃をしたので、結構ダメージが大きかったと思います」 ――わざと頭から落としてダメージを与えようという意図がありましたか? 「そうですね、彼に投げ技をしたときに、みごとにレスリングの技を見せて会場が盛り上がるように素晴らしい内容にしたかったです」 ――ダメージを与える意図が? 「ケガをする、ダメージを与えるというような目的はなかったです」 ――現在sherdogの世界のフェザー級ランキングでは、シェイドゥラエフ選手はトップ10に入っていませんが、その参考選手、noticeful fighter に入っています。そのために他団体で戦いたい選手はいますか。たとえばPFLのヒズリエフ選手が今10位ですが興味はありますか。 「特にそう言うことは気にしません。誰とでも、どの団体の選手でも戦えるように準備が整っています。どの団体の選手とでも戦えるように。付け加えたいのですが、グローバルランキングで、私のように17戦無敗で全て、1R、2Rでフィニッシュしている選手はいません」 [nextpage] 世界最強の選手であることを証明したい ――先ほどの投げについて、未来選手がそれでも足をかけさせずに何度も立ち上がっていたことに対して驚きはなかったですか。 「ひとつ訂正しますが、彼に対して私は彼に怪我をさせるために投げたことはありません。私は試合がもっと盛り上がるようにそういう投げの連続をしました」 ――最後にテイクダウンをしたときハーフガードになったと思いますが、そのときにそのままラフに殴るのではなくパスガードして相手のバックをとりました。一気に決めてしまおうと思わず、その手順をとったのですか。 「そうですね。彼を後ろからグラウンドに落とそうとした瞬間、支配しているということを自分で理解して、これで見事に終わらせるということを目的として、それを狙って打撃を連続しました」 ――朝倉選手を、ストライカーとしていい選手と評していましたが、仮に打撃勝負になっても、自分が有利、勝てるという感覚がありましたか。 「打撃だけをするということはない、つまりボクシングではなくMMAなのでそのルールに基づき総合的にパフォーマンスを見せます。でもどの技でも私は相手の上を行きます」 ――短い時間でしたが、朝倉選手の打撃でこれはちょっと危ないなとか、リスクがあるかなと思った攻撃はありましたか。 「左手を結構注意しないといけないと常に考えていました。サウスポーの選手は私にとってはちょっと厄介でした」 ――それは左ストレートや左フックなど左の攻撃のことを言っていますか? 「そうです」 ――今回も怪我もなさそうです。日本のファンはもっとシェイドゥラエフ選手の試合が見たいだろうと思いますが、来年は最大で日本で何試合くらい戦いたいと思っていますか。 「最近日本のファンの皆さんが結構増えていて自分自身それを感じています。日本のファンの皆さんのおかげでモチベーションが上がっています。ファンの皆さんには本当に心から感謝します。そのファンの皆さんの期待に応えられるように、より素晴らしい面白い試合をしたいです。3回試合をしましたが、3試合とも怪我なく無事に終わりました。試合自体は簡単でしたけど、その試合に向けた準備が結構大変で厳しかったです。だからこれからも2026年もしっかり準備してトレーニングして試合していきたいです。現時点では26年にこのような試合を行いましょうという交渉はありませんけど、私に言わせれば、私は毎月試合をしたいです」 ――いまの段階で、キャリアの最終目標は?たとえば、RIZINのベルトを防衛しつづけることなのか。どういったものを持っていますか? 「私の目的はこれからもRIZINと一緒に、他団体、グローバルのトップ団体の選手と戦って世界最強の選手であることを証明したいです。他の団体の選手とも戦い、PFP(パウンド・フォー・パウンド)(を決める)、そういう試合をしたいです」 ――今回の試合にどのような作戦で挑まれたのか、この試合に挑むにあたりどの部分を強化して挑んだのか、そこを教えてください。 「この試合に向けて私たちは徹底的に準備してきました。基本的に毎日の日々のトレーニングをしっかり進めて、スケジュールをちゃんと厳しく管理して準備していました。予定としては3Rフルで戦えるように準備してきましたけど、今回運良く1R早期フィニッシュができました」 ――技術的な対策などはあったのですか。 「この試合だけじゃなくて、すべての試合に対して特別に技を強化したりすることはないです。ご存知の通りMMA、総合格闘技なので、レスリングもストライキングも全ての技をしっかりと練習してきました」 ――RIZINの歴史のなかでも最もスペクタキュラーな試合をしていると思いますが、同意してくれますか。 「もちろんです、同意します」 ――あなたの国の出身選手で、女子ではUFC王者のワレンチナ・シェフチェンコがいますね。あなたは、男子として彼女と同じくらいのレベルの選手であると思っていますか? 「もちろん、彼女と同じくらいのレベルの世界トップのレベルの格闘家になりたいです。ただ単にトップレベルの王者だけじゃなくて、そのチャンピオンベルトを何回も防衛した選手になりたいです」
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