Bellatorが無くなることは良いことか?
同日のUFCメインイベントで、オクタゴン9戦無敗のプロスペクであるグラント・ドーソンをわずか33秒 TKOに下した“Strikeforceから移籍組の生き残り”ボビー・グリーン(米国)は、試合前に「もしBellatorが無くなったら、たくさんの選手達が戦う場を無くしてしまうからすごく悲しい事だよ。今はUFCがこの業界では一強で、皆UFC以外では戦いたくないって思ってしまっている状況も厳しい。俺がStrikeforceから来て活躍したように、ほかで戦う選手たちにも強い選手はいるはずだからね」と本誌にコメント。
そのグリーンと戦ったドーソンは、ATTの練習仲間である、Bellatorミドル級王者のジョニー・エブレンとウェルター級王者のヤロスラフ・アモソフについて、「ジョニー・エブレンは、この惑星で最高の185ポンドファイターだ。ジムでの話をしてはいけないことは知っているし、普段から厳しいルールを設けているけれど、彼はイジー(イスラエル・アデサニヤ)の前を歩いている。ジョニー・エブレンは今の地球上で最高の185ポンドファイターだと断言するよ。Bellatorが無くなるという噂があるが、そうなればヤロスラフとエブレンをUFCで見ることができるのに、と強く願っている自分がいる」と、そのポテンシャルの高さを語っている。
また、この業界のトップであるUFCのダナ・ホワイト代表もDWCS後の会見で、「Bellatorが存続することは悪いことではない、良いことだ。なぜ誰かがBellatorを買うのか、私には分からない。でもね、私に何が分かるというのか?」と、行く末を見守っていることを語った。
コストがかさむなか、ファイターたちを好待遇してきたコーカー代表は会見で、「私の仕事はアスリートをプロモートすることであり、私の仕事はイベントをプロモートすることであり、私の仕事は試合をプロモートすることだ。私にとって、これは選手のことであり、リーグ戦は確かに重要であり、リーグ戦を宣伝しなければならない。ただし、結局のところ自分が学んだことっていうのは、これは日本でK-1の石井(和義)館長のもとで仕事していたときに彼から学んだことだが、彼が言ったことというのは、『選手たちがリングに上がり、命を懸けていることを決して忘れるな』ということだった。
『だから君はファシリテーター(進行役)になるのではなく、プロモーターになるべきだ』ということで、これは非常に心に残っていることだけど、彼らには最終的にサムライスピリットというものがあり武士道精神というものがある。私は格闘技が大好きで、長い間、格闘技の道を歩んできて、格闘技の旅をしてきた。そのなかで彼らが成長し、成長していく姿を見ることができた。そういうファイターたちに心からか敬意を持っている。
彼らがケージへと向い、扉がロックされたら、そこにはたったひとりのレフェリーがいるだけの場所だ。とても独特な考え方、つまりそれは“戦士の心構え”を持っている、そういうところに、自分は彼ら戦士たち、男女ともに愛を持って、敬意を示せる。何かすごく特別なもので、それが自分にとっての格闘技であるし、自分はそうやって育った」と、ファイターファーストの思いを語っている。