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【ONE】アラゾフがグレゴリアンに5R判定勝ちでキック70kg王座初防衛、G王者ムスメシがMMA王者ブルックスを腕十字葬、タワンチャイがキリアの腕を折る左ミドルTKOで10月ムエタイ戦でスーパーボンと対戦、リネカーが残り4秒TKO勝ち、スーパーガールが判定勝ち、ブシェシャ敗れる

2023/08/05 09:08
【ONE】アラゾフがグレゴリアンに5R判定勝ちでキック70kg王座初防衛、G王者ムスメシがMMA王者ブルックスを腕十字葬、タワンチャイがキリアの腕を折る左ミドルTKOで10月ムエタイ戦でスーパーボンと対戦、リネカーが残り4秒TKO勝ち、スーパーガールが判定勝ち、ブシェシャ敗れる

(C)ONE Championship

ONE Fight Night 13: Allazov vs. Grigorian 速報

2023年8月5日(土)タイ・バンコク ルンピニー・スタジアム

▼メインイベント(第10試合)ONEフェザー級キックボクシング世界選手権試合 3分5R
〇チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン/ベラルーシ)
[判定3-0]

×マラット・グレゴリアン(アルメニア)
※アラゾフが初防衛に成功

 王者チンギス・アラゾフ(アゼルバイジャン / ベラルーシ)が、マラット・グレゴリアン(アルメニア)を挑戦者に迎え、初の防衛戦に臨む。

 元K-1世界王者同士の両者の対決は3度目。

 これまで2013年に2度対戦しており、初戦はグレゴリアンの反則のヒジでアラゾフが切られ無効試合となり、再戦ではグレゴリアンが判定勝ちしている。

 その後、2022年1月のONEフェザー級キックボクシング ワールドGP準決勝で対戦予定だったが、グレゴリアン(アルメニア)が新型コロナウイルスの影響により欠場。アラゾフは代役のジョー・ナタウットを1R KOに下し、決勝でシッティチャイ・シッソンピーノンにも判定勝ち、GP優勝を果たしている。

 2017年のK-1 WORLD GPスーパー・ウェルター級王者であるアラゾフは、2023年1月のONE Fight Night6で これまで2度の王座戦が延期になっていた王者スーパーボン・シンハ・マウインと対戦。2Rに3度のダウンを奪い、KO勝利。第2代ONEフェザー級王座にもついている。

 対するグレゴリアンは2015年のK-1 WORLD GP -70kg王者で、GLORYでも3度、世界王者についた実力者。

 2021年10月にアンディ・サワーを2R KOに下し引退に追い込むと、2022年3月にコロナから復帰。ONEキックボクシング フェザー級王座戦でスーパーボンに判定負けで戴冠を逃している。

 2度目の対戦から10年、現在4連勝中のアラゾフは波に乗った状態で今回の試合に臨む。対するグレゴリアンは、ONEの「ケージサークル」では4戦3勝。これまでアラゾフ相手に強みを見せており、3度目対戦も制してベルトを巻くか。

 そして、今大会は、タイ・バンコクのムエタイの聖地ルンピニー・スタジアムで開催されるため、その決戦の舞台は「リング」だ。コーナーのある四角いリングで、最後に手を挙げている地上最強の70kgストライカーは、アラゾフかグレゴリアンか。

 1R、サウスポー構えから入るアラゾフ。オーソのグレゴリアンが先に圧力をかける。ロープを左右に回るアラゾフはワンツーから左ロー。グレゴリアンはガードしながら前に。アラゾフは下がりながらインロー、ヒザ、左ハイ。ブロッキングのグレゴリアンは構わず追う。

 2R、ステップを踏みながらジャブ&ロー。左ハイのアラゾフ。グレゴリアンは頭のガードの位置を全く変えずに圧力。カウンターを狙う。下がりながらこつこつ突くアラゾフを詰めると左右ボディ打ちから顔面にラッシュするグレゴリアン。コーナーから出たアラゾフに、左ボディ。アラゾフも押し返して右テンカオ! ブロッキングするグレゴリアンは左を振ったところでゴング。

 3R、奥足の右ローを突いて行くグレゴリアン。スイッチして回るアラゾフは左ヒザ、グレゴリアンの左フックをダッキングでかわして右に回る。左ミドルを当てたアラゾフに、右ロー、左右で前に出るグレゴリアンにアラゾフは尻もちから立ち上がる。

 前に出るグレゴリアンに前蹴りのアラゾフ。腹に突き、グレゴリアンを止めようとする。しかし圧力が止まらないグレゴリアは左ボディ、右フックで詰める。さばくアラゾフはコーナーから出る。

 4R、足が止まってきたアラゾフに左ボディはグレゴリアン。インローはアラゾフ! アラゾフは左ボディ。コーナーに詰まり右ヒザを返す。左インローを当てるアラゾフ。詰めてヒザのグレゴリアンだが、手数が落ちる。アラゾフは下がりながらも左ミドル。グレゴリアンも左ボディも、アラゾフはスイッチしてリズムよく左右の蹴り、ジャブを突く。

 5R、圧力をかけるグレゴリアンは左アッパー、右ストレート、左フック。しかしクリーンヒットはさせないアラゾフは左右に回ってかわして最終Rの流しへ。

 レフェリーからの「ファイト」の声に、左の蹴りを上下に突き、グレゴリアンの左フックを右に潜って抜けて、左サイドキック。距離を潰したグレゴリアンは左ボディを効かせて前に出ると、下がるグレゴリアンはコーナー背にクリンチ。追うグレゴリアンは左ボディ、アッパーも、凌ぐアラゾフも決定打は当てさせず。

 判定は3-0でステップを駆使して手数でも上回ったアラゾフが勝利。ルンピニースタジアムのファンに「サワディカップ」と挨拶すると、「今日は私の日だった。グレゴリアンは危険なファイターで難しい試合だった。10年前は祖父がいたけど、いまは亡くなった。彼にこの勝利を捧げたい」と語った。

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