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【UFC】バンタム級王者スターリングが復帰のセフードにスプリット判定勝ち防衛、ムハマッドがバーンズ下す、エフロエフが17戦無敗に、復帰クロンが判定負け

2023/05/07 09:05
【UFC】バンタム級王者スターリングが復帰のセフードにスプリット判定勝ち防衛、ムハマッドがバーンズ下す、エフロエフが17戦無敗に、復帰クロンが判定負け

(C)Zuffa LLC/UFC

 2023年5月6日(日本時間7日)、米国ニュージャージー州ニューアークのプルーデンシャル・センターにて『UFC 288: Sterling vs. Cejudo』が開催された。

▼UFC世界バンタム級選手権試合 5分5R
〇アルジャメイン・スターリング(ジャマイカ)王者 23勝3敗(UFC15勝3敗)※UFC9連勝
[判定2-1] ※48-47×2, 47-48

×ヘンリー・セフード(米国)挑戦者 16勝3敗(UFC10勝3敗)※元UFC世界バンタム級&フライ級王者
※スターリングが王座防衛

 北京五輪フリースタイルレスリング55kg級金メダリストで、元UFC世界バンタム級&フライ級同時世界王者のヘンリー・セフード(米国)が、5月6日(日本時間5月7日)の『UFC 288』でMMAに復帰し、現UFC世界バンタム級王者のアルジャメイン・スターリング(米国)の王座に挑戦。

 MMA16勝2敗、UFC10勝2敗のセフードは、2018年8月の『UFC 227』で、UFC世界フライ級王者デメトリアス・ジョンソンに挑戦し、スプリット判定で王座奪取に成功。ジョンソンの防衛記録をUFC史上最多の11回でストップさせた。

 翌2019年6月の『UFC 238』ではマルロン・モラエスとのUFC世界バンタム級王座決定戦で3R TKO勝ちでUFC史上4人目の二階級同時王者となった。

 2019年12月19日にバンタム級に専念するためフライ級王座を返上。2020年5月の『UFC 249』でドミニク・クルーズに2R TKO勝ちでバンタム級王座の初防衛に成功後、バンタム級王座を返上し現役引退を発表していた。

 現在セフードは、米国アリゾナ州フェニックスの「FIGHT READY」でコーチングに務めているが、ここ数年、MMA復帰も仄めかしてきた。2022年2月に米国反ドーピング機関(USADA)の管理下に復帰したことで、それが現実のものとなり、今回のMMA復帰となる。

 対する現UFC世界バンタム級王者のスターリングは、2021年3月の『UFC 259』でピョートル・ヤンの反則のヒザ蹴りにより王座獲得。首の手術中に暫定王者となっていたヤンと2022年4月『UFC 273』で再戦。スプリット判定勝ちで王座の初防衛に成功した。2022年10月の『UFC 280』では元王者TJ・ディラショーに2R TKO勝ちで2度目の王座防衛に成功している。

 2020年5月のドミニク戦以来、約3年ぶりの復帰となるセフードは、現在アリゾナでかつて鎬を削った元UFC世界フライ級&現ONE世界フライ級王者のデメトリアス・ジョンソンと練習を行っており、5月の復帰戦に向け、ハイレベルな環境でファイトキャンプに入ることになる。

 36歳のセフードにとって、33歳のスターリングの王座にいきなりの挑戦は、無謀かそれとも最短ルートの頂点への返り咲きとなるか。

 ブルース・バッファーのコールにいったん正座してから蹲踞で受けたセフード。スターリングのコーナーマンには盟友で同級1位のメラブ・ドヴァリシヴィリがつく。

 1R、ともにオーソドックス構え。先に詰めるスターリングが右ハイで牽制。かわすセフードはスターリングの跳びヒザもサイドにかわす。圧力をかけるスターリングに右ローはセフード。スターリングはワンツー。右ヒザで前に出るが、セフードはボディロックからテイクダウン! フックガードのスターリングは足を手繰りに行くが、がぶるセフードに、立ち上がるスターリングが前に。左ミドルもキャッチするセフード。

 四つに持ち込み、スターリングのダブルレッグをがぶり、しかしスターリングもレッスルアップで押し込み。シングルレッグから左差しに変えてあおってセフード脇を潜り、スタンドバックからヒザを突き、小外がけで崩して左足をかけようとする、その足を外して両者立ち上がったところでブザー。

 2R、左ジャブを突くスターリング。右ローを当てるセフード。スターリングの長いジャブ。セフードは右前蹴りから右を突く。圧力をかけ始めたセフードが前に。右ハイをガード上に当てて、クリンチにヒザはスターリング。

 右ハイは空振りも、右ローを当てるスターリング。ローシングルはセフードが切る。左の飛び込みはセフード。スターリングは組み付きは深追いせず離れる。右カーフを当てるセフード。左ボディストレートを突くスターリングに右ハイ。スターリングは左ジャブを当てて、後ろ廻し蹴りは空振り。セフードはスターリングの右をかわして右を振ると、続けて右ハイをガード上に当てる。

 スターリングの左の蹴りをもらうセフード。右ローを互いに打つと、スターリングのタックルをセフードが切ってブザー。

 3R、右ローから入るセフード。スターリングも長い左の蹴りのダブル。セフードは右の蹴り、さらに左の跳びヒザで前に出ると、スターリングのダブルレッグを切って、スタンド勝負。なおもダブルレッグはスターリング。切るセフードに左で差して詰めるも、すぐに体を入れ替えるセフード。ここでボディロックから崩したのはスターリング! 片ヒザ立ちから金網使い立ち上がるセフード。左で差して押し込むスターリングを突き放すセフード。スターリングのダブルレッグをがぶり、ノーアームギロチンを狙うが、放してスターリングは立ち上がり。スターリングは左右の蹴りで前に。

 組んでダブルアンダーで両脇を差したセフードは大内刈でテイクダウンしてホーン!

 4R、右で前に出るセフード。スターリングは左ストレートを返すと、回りながら右ロー。詰めるセフードは左で脇差し上げるが、突き放すスターリング。右ローのセフードに、足を取りに行くスターリングもスタンドに戻る。ワンツーで前に出るセフード。スターリングのダブルレッグを切って詰めるが離れて中央を取るスターリングは左の蹴り。その蹴り足を掴むセフードに片足立ちでヒジを突く、

 組んで崩すセフード。首と右足を抱えて組むが、スターリングがシングルレッグから右足を挟んで尻を着かせる。

 5R、最終回。中央に歩み寄り、右手を開いて互いにはたいたスターリングとセフード。詰めるセフードに左右にサークリングはスターリング。右ミドルのセフードに左の蹴りを2発返すスターリング。詰めるセフードは右ミドルハイ。スターリングは後ろ蹴り。さばくセフードに、スターリングの後ろ蹴りとセフードの右が交錯。スターリングの左ストレートを。しかし蹴り足を掴んで右はセフード! 左ミドルを当てるスターリング。

 詰めるセフードにダブルレッグに入るスターリング。切るセフードは右の蹴りで前に。そこに両脇を差して組むスターリングだが四つに持ち込んだセフードが引き剥がす。

 スターリングの左の蹴りを肩口まで上げて押し込みテイクダウンを奪うセフード。すぐに立ち上がるスターリングにセフードが両脇を差して押し込み、ホーン。1Rと4Rがスターリング、3Rと5Rがセフードが獲ったとすると2Rはどうなるか。

 スターリングはケージ上に座り勝利をアピールする。判定は2-1(48-47×2, 47-48)に割れて、スターリングが王座防衛。次期挑戦者にショーン・オマリーを指名。赤いジャケットを着たオマリーがケージインし、ジャケットを脱ぎ捨て舌戦を展開。そのジャケットをドヴァシヴィリが羽織り、笑顔で見守った。

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