フライ級で新井丈が関口祐冬を下す
▼フライ級 5分3R
×関口祐冬(同級世界1位/修斗GYM東京)
[判定3-0] ※30-27×3
〇新井 丈(キングダムエルガイツ・和術慧舟會HEARTS)※世界ストロー級王者
2022年11月の後楽園ホール大会で舌戦を展開し、俄然注目度が上がった“新井丈フライ級侵略第2戦”。
2021年9月の後楽園大会で猿丸ジュンジを110秒KOで破り、現世界ストロー級王者に君臨した新井丈が、階級を越えてフライ級ランキング1位の関口祐冬の首に狙いを定めた。
新井が2階級制覇に王手を掛けるか? それとも関口が同門の猿丸ジュンジの仇を討つか? 階級を越えた戦いは、ヒリヒリ感漂う、瞬き厳禁・KO決着必至のフライ級戦となる。
1R、ともにオーソドックス構え。対峙すると体格差はあるが、新井は右カーフキックを打ち「触りに行け」という大沢ケンジ代表の声に、シングルレッグでタックルに行く。がぶる関口はフェイントを入れながらサークリング。左で飛び込み、右後ろ廻し蹴りで牽制。新井は右ロー、蹴り足を掴みに行った関口だが、新井は抜く。
追う新井は左ロー。関口の左をかわすと右を胸に当てる。関口も右ストレート。左フック。ニータップからシングルレッグの組みは切る新井。凄まじい圧力で追うと、左ボディから右フックは顔面に。被弾した関口はシングルからダブルレッグテイクダウンを決めると新井は金網まで這って上体を立てる。
2R、左右でまとめる新井に関口は左ボディストレートも浅い。左ジャブを突く関口はダブルレッグも、両足を後方に飛ばしてスプロールして切る新井。新井の右ボディは腕を掴む関口。右アッパーを突くが、その後の組みは切られる。左ジャブの刺し合いは新井も応戦。新井の右ストレートを被弾した関口は動きが落ち、鼻血を流す。
3R、左ジャブ、さらに右ボディストレートを刺す新井。関口は下がりながらも左ハイ。ブロックした新井は追って左を突いて、右カーフに関口はマットに手を着く。
新井は左ボディを当てるが、ここで関口はダブルレッグ、さらにニータップでテイクダウン! 新井に背中を着かせるが、新井も金網際へ。左で枕に巻き、ハーフで寝かせる関口。下から新井は脇腹に細かいパンチ。
押さえ込む関口も右で脇腹にパンチを突くが、新井はケージを蹴り、ブリッジからリバーサルして立ち上がり! 関口のシングルレッグを切り、左右を突く新井に関口も「来い」と応戦し、最後は打ち合いでホーン。新井が笑顔を見せた。
判定は3-0(30-27×3)で新井がフライ級でも勝利。試合後、新井は「危ねぇ、小っちゃくても気持ちで戦えば、格上にも勝てるチャンスがあるのを見せられたよね。関口くん、強いすね。修行あるのみです。この試合でストロー級とフライ級のチャンプ×チャンプになるつもりだったけど、ベルトかからなかったけど観た人たちが証人。俺がいまの修斗のストロー級とフライ級の代表。安芸(柊斗)くん、せっかく勝って喧嘩売ってくれると期待したけど、やんなくていいの? 修斗ストロー級最高ストライカー対決、決まったらみんな見に来てくれるよね? 逆指名」と、澤田龍人を下した安芸を次戦のストロー級防衛戦の相手として呼びかけ。
安芸もケージに上がり「ファイターとして尊敬しているし、逆指名してもらって試合できるなら嬉しいです。最高の試合をしましょう」と答えた。