森井洋介引退セレモニー
森井は1988年7月生まれの34歳。長野県出身。2008年2月に全日本キックでデビューすると、鋭く重いパンチで連勝を重ねる。2011年にWPMF日本フェザー級王座、2012年にWBCムエタイ日本フェザー級王座、2013年にBigbangスーパーフェザー級王座、2016年に全日本スーパーフェザー級王座を獲得。2017年には国内ライト級トップ選手が集まった「KING OF KNOCK OUT初代ライト級王座決定トーナメント」を全試合KOで制し、KING OF KNOCK OUT初代ライト級王座に就いた。
その後もKNOCK OUT、NO KICK NO LIFEで試合を続けていたが、2022年5月に安本晴翔にKO負け。この試合を最後に現役を引退することを決意したという。生涯戦績は47勝(30KO)12敗5分。師匠は外国人初のタイ・ラジャダムナンスタジアム王者となった藤原敏男と、同郷の先輩であり全日本キックのエースとして活躍した小林聡。
森井は“激闘王”として知られ、どんな相手にも真っ向勝負を挑んで数々の名勝負を刻んだ。2014年6月の駿太との文字通りの死闘や、勝次との決勝戦、ルンピニー現役ランカーのシントンノーイ戦など、キックボクシングファンを何度も熱狂させた。
セレモニーには、なんとかつてKING OF KNOCK OUT王座を懸けて戦ったヨードレックペットがその時に懸けたベルトを森井にプレゼント。師匠である小林聡からは花束とビンタが贈られた。
森井はマイクを持つと自分のキック人生を振り返り、「今振り返ると凄くいい結果を出せていい思い出が出来ました」とし、「自分の好きなキック人生を思い切って戦えたのは、自分一人になっても自分を見守ってくれた…小林さんのおかげでした」と涙ながらに語った。そして「15年間ありがとうございました」とファンへお礼を言うと、10カウントゴングを聞き、現役生活に別れを告げた。