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【ONE】体重超過のリネカーがアンドラージのローブローで続行不可能「ノーコンテスト」に、ADCC王者ルオトロがONEグラップリング王者に。アーセルがキック&ムエタイ統一王者に、内藤大樹が完勝

2022/10/22 09:10

▼ONEムエタイ 世界ライト級王座決定戦 3分5R
〇レギン・アーセル(スリナム)169.75, 1.0023
[判定2-1]
×シンサムット・クリンミー(タイ)169.25, 1.0057
※アーセルが新王座に就く。



 アーセルは15歳でムエタイを始め、プロに転向するとすぐにオランダ国内には敵がいなくなり海外へ相手を求めた。2016年11月に『Lion Fight』にて世界スーパーミドル級王座をTKOで奪取すると3度の防衛に成功。2017年5月には『Mix Fight Gala』の78.5kgトーナメントでも優勝している。ONEには2018年4月から参戦し、2019年5月にニキー・ホルツケンに判定勝ちでONEキックボクシング王座を獲得。その後、4度の防衛に成功して今回はムエタイ王座との二冠王を狙う。最後に黒星が付いたのは2016年3月で、6年間無敗・19連勝中。


 シンサムットはムエタイジムを営む過程に生まれ、4歳から練習を開始。兄は来日経験もあるスッドサコーン。ジムにはヨックタイ、ランバーなど有名なムエタイ選手のほかWBCとWBAの世界王者もいたという。7歳でパタヤのバーにて初めての試合を行い、ムエタイ選手として活躍。21歳で徴兵されるとボクシングでナショナル王者にも輝き、2019年の国際ミリタリースポーツカウンシルでのトーナメントではオリンピックボクサー2人から勝利を収めたという。兵役を終えてムエタイに復帰すると、2022年3月にONE初参戦を果たすとホルツケンをカウンターの右でKOした。


 1R、まずは右ローの蹴り合い。シンサムットは左ミドルをヒットさせるが、左フックにはアーセルが右オーバーハンドを被せる。シンサムットの左ミドルにはアーセルが右ロー、一気に詰めるアーセルだが深追いはしない。アーセルは伸びのある右ストレートを繰り出すがシンサムットはバックステップでかわす。


 2R、シンサムットはジャブと前蹴りで距離をとる。アーセルは強引に詰めるが首相撲でコカされた。アーセルは左右フックから右ボディ、シンサムットも右を返す。左ミドルを当てていくシンサムットだが、アーセルも右ローを返していく。


 3R、ワンツーを繰り出していくのはシンサムット。互いに一歩前へ出れば一歩下がるという距離の取り合いが続く。その中でジャブ、右ローを当てているのはシンサムット。アーセルは右ボディストレートを狙うがシンサムットに前蹴りで止められる。コントロール出来ているのはシンサムットか。


 4R、アーセルはサウスポーにスイッチするがすぐにオーソドックスに戻す。ローの蹴り合いから互いにパンチを繰り出すがヒットはない。右クロスを浅くだが当てたのはシンサムット。アーセルは左インローと前蹴りになかなか入ることが出来ない。シンサムットは左ミドルを的確に当てていった。


 5R、シンサムットは左ミドルを的確に当てていき、アーセルは右フックで応戦。ジャブも当たる。ローの蹴り合いでも最後に当てるのはアーセル。シンサムットはアーセルの蹴りをキャッチして右ミドルからヒジを繰り出すがこれは空振り。すかさず右フックを打つアーセル。ジャブを当てるアーセルが前へ出て試合終了。


 判定は2-1で最終ラウンドにジャブを当てて前へ出たアーセルが勝利。キックボクシングとムエタイの王座を統一した。

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