ケラモフvs.中原由貴はフェザー級の次期コンテンダー争い
▼フェザー級(66kg)5分3R
ヴガール・ケラモフ(アゼルバイジャン)17勝4敗
中原由貴(マッハ道場)16勝5敗
ケラモフは、柔道、ウーシュー散打、コンバットサンボがベース。2021年6月に、当時のフェザー級王者・斎藤裕とノンタイトルで戦い、テイクダウンでは優ったものの、試合中の反則行為でイエローカードを受け、スプリット判定負けを喫した。2022年4月には、PANCRASEバンタム級暫定王者の中島太一から一本勝ち、2022年7月には山本空良に判定勝ちで2連勝中。
対する中原は、柔道ベースながら打撃も得意とするストライカー。GRACHAN、GLADIATORを経て2015年からPANCRASEに参戦。ユータ&ロックにスプリット判定負けも、以降7連勝を含む9勝2敗でONEに移籍。
2019年2月エミリオ・ウルティア戦の3R TKO勝ちでデビューを果たすと、同年5月にはゲイリー・トノンと対戦し一本負け。その後、コロナ禍で試合から遠ざかったもの、2021年3月に14戦無敗のルスラン・エミベックを1Rに左ストレートからのカウンターの右フックでダウンを奪い、パウンドアウト。さらに4月大会にも連戦し、モンゴルのシネチャツガ・ゼルトセトセグを組みで圧倒も、足関節に反則の顔面蹴り上げを食らい反則勝ち。不完全燃焼に終わっていた。
2022年7月に佐々木憂流迦との対戦が決定も、佐々木の欠場により急遽、ZST王者の関鉄矢と対戦。「ストライキングで行けるだろう」と判断し、テイクダウンは封印。終始スタンドで、乱打戦を望む関の距離にさせずに判定で完封勝ちした。
ケラモフにとっては、ONEで活躍した中原も下して3連勝でフェザー級タイトル戦線に名乗りを挙げたいところ。
RIZINデビュー戦で勝利した中原は試合後、佐々木との試合のほかに対戦を望んでいたケラモフについて、「彼のレスリング力は体感しておいて損はないかなと。やっぱり戦うことで強くなれる相手はいる。それは試合をすることでってわけじゃなく、その選手との試合に向けて準備する段階で、自分がどんどん成長していくのを今まで感じてきたので、そういった、自分を高めてくれる選手、相手とどんどん試合をしていきたい」と語っていた。
強い圧力、テイクダウンを武器に、フィニッシュの勝負所も知るケラモフを相手に、中原は強化したレスリングを活かし、「しっかり距離作って戦う」打撃でケラモフをフルラウンドで消耗させるか。勝者はフェザー級のコンテンダーになる可能性を秘めた国際戦だ。
◆中原由貴「レスリング練習を増やしてきた」
「どうも、マッハ道場の中原です。この試合が発表されてから『すごい楽しみだ』って声を頂いていて、そんな人たちに楽しんでもらえるように当日は最高のパフォーマンスをお届けするべく、残りの期間しっかり仕上げていけたらなと思ってます。応援よろしくお願いします」
(強化してきたのは)ケラモフ選手、レスリングが強いなという印象があるので、前回の試合よりもレスリングの日数を増やして、国内でもトップどころとも組ませてもらいました」