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【DEEP】フライ級GPに臨む伊藤裕樹「優勝して、DEEPもRIZINも全て背負って、世界と戦える男になりたいです」

2022/08/20 11:08
【DEEP】フライ級GPに臨む伊藤裕樹「優勝して、DEEPもRIZINも全て背負って、世界と戦える男になりたいです」

(C)ゴング格闘技

 2022年8月21日(日)、東京・後楽園ホールで開催される『DEEP 109 IMPACT』にて、DEEPフライ級GPが開幕する。

 16選手が、8月21日の後楽園と9月11日のニューピアホールの2大会に分かれて初戦に臨む、そのGP1回戦で、原虎徹(CAVE)との対戦が決定した伊藤裕樹(ネックス)に抽選会直後に話を聞いた。

 2021年9月の「DEEPフライ級暫定王座戦」で藤田大和に判定2-3で敗れて王座を獲得できなかった伊藤。その後、「RIZIN.31」で中村優作に1R TKO勝ちも、DEEPで福田龍彌に2R TKO負け。しかし、2022年5月に関原翔との死闘を制すると、7月の前戦「RIZIN.36」では宮城友一に2R TKO勝ちで2連勝をマークしている。

 2021年に4試合、2022年も今回で4試合目になる伊藤は、DEEPでGPに臨む想いを語った。

僕がGPのトップだということを証明します

──RIZINに出る選手、RIZINオファー待ちの選手もいる中、伊藤選手はフライ級GP出場を決めました。どんな思いで出場を決めたのですか。

「最初は正直トーナメントに出るのを迷いました。RIZINに出たいという気持ちだったんですけど、この前のRIZIN沖縄大会の前日に佐伯繁代表と食事する機会があって、そのときに佐伯さんのすごい熱い気持ちをぶつけてもらいました。じゃあ、まずは沖縄の試合で勝って、俺がトーナメントに出て優勝したらまたRIZINに出ればいいかと。DEEPは僕が落ちてるときに助けてくれたことがあったので、僕なりの恩返しができるかなと思って出場を決めました」

──長期間にわたるGPに賭けて優勝すると。暫定王座を争った藤田大和選手との試合は接戦だったと思います。その試合で課題として取り組んできたことは、福田龍彌選手との試合ではどう出ましたか?

「福田選手はサウスポーなんですけど、サウスポーとやるときの距離感がなかなか試合の中で掴むのが苦手だったので、最後2Rに勝負に行ったときに、攻め急ぎすぎたというか。それでディフェンスがないがしろになったところをうまく合わされてしまいました。その経験から距離の取り方だったり、ディフェンス、身体の使い方なども意識しながら練習してきました」

──続く関原戦は大激闘でしたが、それでも終始スタンドでも組みでも、どこか距離的にも余裕があったように見えました。

「余裕というより、関原選手の気迫がすごくて『あれ!? なんでこのパンチ当たっとるのに倒れんの?』という不信感のほうが大きかったですね」

──不可解だったと。そんな中でも、気持ちが切れるような場面はなかったのでは?

「最後の1分くらいのときに、本当に自分の中で全力を使い切ったなと思ったんですけど、ここで打ち合わんかったら負けると思ったので、全てを振り絞りました」

──2カ月おきの連戦でRIZIN沖縄大会の参戦も決めました。スイッチしてくる宮城友一選手に対して、打撃で攻勢になりました。

「初めて沖縄に行って、地から足が浮いているような感覚だったんですけど、逆にそれが僕にとっていいのかなと思って。固くなって、絶対勝たなあかんとなるよりも、言い方は悪くなるのかもしれませんが、旅行して、それプラス試合して楽しむというような感覚でした」

──平常心で臨めたと。

「そうです。気負い過ぎちゃうとやっぱり動きとか硬くなっちゃうので、常に楽しむことを頭に入れたら、すごく試合も楽しかったですね」

──フィニッシュの左フックは右ボディ打ちから対角を冷静に打ち抜きました。あの瞬間も覚えていますか?

「覚えてます。結構、僕は試合するときに、自分のセコンド側のほうに行って試合するのが好きで。セコンドの声とか聞こえるので落ち着くんです。自軍のコーナーに追いやって逃げられない状態にして、いいパンチが入ったので、良かったです」

──そして今回、元PANCRASE王者の小川徹選手、元修斗王者の福田選手も出るという中で、DEEPから同級上位戦線の伊藤選手が出ることに期待がかかっている状況についてはどのように考えていますか?

「やっぱりこの16人の中で、誰が優勝したときにDEEPフライ級のエースにふさわしいかと言ったら、たぶん僕しかいないと思うので、ここで優勝してDEEPもRIZINも全て背負って、世界と戦えるくらいな男になりたいですね」

──1回戦の相手、原虎徹選手は極真空手ベースで組みも強いです。どんな印象を持っていますか?

「デビュー戦のときから、僕は試合を見ていたので、普通に打撃もグラウンドもすごいテクニカルな感じがして、オールラウンダーで侮れない選手だと思っています。しっかり気を引き締めて、トーナメントで先もあるのであまり時間をかけずに倒したいと思います」

──組み合わせ抽選会では、原選手が伊藤選手の隣に来た。対戦相手として原選手に選ばれたということに関してはどうですか?

「彼はCAVEの選手なので、越智晴雄選手ともたぶん一緒に練習してると思うんですけど、願わくば越智選手が隣に来てくれんかなと思ってたんです。でもまさかの原選手でした。原選手を倒して、2回戦で越智選手を倒せたらいいなと思います」

──元ストロー級王者の越智選手への思いはなぜそんなにあるんですか。

「そんな特に思い入れとかはないんですけど、すごいYouTubeとかも頑張っていて、僕の倒し方とかを公開してるので、たぶん原選手はそれを見て勉強すると思います。やってみろ、そうはさせないよと」

──GPの中で他に戦いたい選手はいますか?

「個人的には、このGPの中だったら、以前やられたので福田選手にはしっかり借りは返したいと思います。やりたい選手はそのくらいですかね。やりたくない選手のほうが多いです(笑)」

──同じ愛知の杉山廣平選手(2021年3月のRIZINで伊藤が1R KO勝ち)とか、練習で絡んだ選手もいるから?

「まあ、そうですね。それだったり、前に試合したことがあった人だったりがけっこういるので」

──負けた選手には、この後も一通り借りを返すと。

「そうですね。福田選手にはしっかり借りを返して倒したいと思います。そして僕がGPのトップを証明します。その後また、RIZINとかも含めて、対国際戦も考えたいと思います」

◆DEEPフライ級GP
8月21日(日)後楽園ホール

▼DEEPフライ級GP 一回戦 5分3R
伊藤裕樹(ネックス)
原 虎徹(CAVE)

▼DEEPフライ級GP 一回戦 5分3R
本田良介(CAVE)
越智晴雄(パラエストラ愛媛)

▼DEEPフライ級GP 一回戦 5分3R
安谷屋智弘(氷ヲ刻メ/池田道場)
小川 徹(TRIBE TOKYO M.M.A)

▼DEEPフライ級GP 一回戦 5分3R
渋谷カズキ(高本道場)
ビョン・ジェウン(フリー)

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◆DEEPフライ級GP
9月11日(日)ニューピアホール

▼DEEPフライ級GP 一回戦 5分3R
福田龍彌(MIBURO)
杉山廣平(SPLASH)

▼DEEPフライ級GP 一回戦 5分3R
村元友太郎(ALIVE)
風我(フリー)

▼DEEPフライ級GP 一回戦 5分3R
島袋チカラ(CORE)
宇田悠斗(総合格闘技道場 HOPE)

▼DEEPフライ級GP 一回戦 5分3R
駒杵嵩大(fightbase 都立大)
松場貴志(パラエストラ加古川)

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