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【DEEP】フライ級暫定王座戦・藤田大和vs.伊藤裕樹は大・大激戦! 藤田が防衛。ライト級暫定王者・大原がZST王者・小金に競り勝つ、フライ級転向の越智が判定勝利、DJ.taikiが関を完封、杉山が駒杵からダウン奪う勝利

2021/09/23 17:09
 2021年9月23日(木・祝)、東京・後楽園ホールにて「DEEP 103 IMPACT」が開催された。  メインイベントは「DEEPフライ級暫定王座戦」。前日計量では、暫定王者の藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We)が56.7kg、挑戦者の伊藤裕樹(ネックスイチムエ)が56.4kgでパス。  2年ぶりの再戦で暫定王座に挑戦する伊藤は、「今回、DEEPフライ級タイトルマッチ、2年前の続きということで、もう1回絞め落として僕がチャンピオンになります」と、再度の一本勝ちでの戴冠を予告。  対する暫定王者の藤田は、「今回、初めてのメインということで、しっかりと気合が入って頑張ってきました。リベンジマッチですけど、いつも通りしっかりぶっ倒しに行きます」と、王座防衛に自信をのぞかせた(※大会はSPWNにて全試合LIVE配信)。 ▼第9試合 メインイベント DEEPフライ級タイトルマッチ 5分3R○藤田大和(リバーサルジム新宿Me,We)暫定王者 56.7kg[判定3-2]※29-28×3, 28-29×2×伊藤裕樹(ネックスイチムエ)挑戦者 56.4kg  注目のフライ級戦線で、2021年7月4日のDEEP後楽園大会に続き、フライ級暫定王者の藤田大和が参戦。今回は暫定王座を賭けて、伊藤裕樹との2年ぶりの再戦に臨む。  藤田はボクシングでアマチュア5冠を達成しMMAに転向。プロデビュー戦となった17年のRIZINで那須川天心と対戦し判定負け(MMAルール)、同年キックルールで再び那須川と対戦しKO負けを喫したが、その後はDEEPでキャリアを積んできた。  伊藤とは、2019年9月の「DEEP 91 Impact」で対戦。当時は、MMA経験に勝る伊藤が、藤田を1Rリアネイキドチョークで極めている。  しかし、Me,Weで打撃のみならず、組み技も習得した藤田は、2021年2月大会で、渋谷カズキをサッカーキックで3R TKOに下し、DEEPフライ級暫定王座戴冠。7月大会ではノンタイトル戦でROAD FCでも活躍した山本聖悟にカーフキックを効かせて、右ハイキックでダウンを奪い、パウンドアウト。現在5連勝中だ。伊藤との再戦で、打撃のみならず組み技での進化も見せることだろう。  対する挑戦者の伊藤は、RIZIN・DEEPで2連勝中。THE OUTSIDER初代 50-55kg級王者に輝くなどデビュー以来、破竹の12連勝を飾るも、2019年12月に鮎田直人に判定負け。  しかし、2121年3月のRIZINで杉山廣平を左ストレートで秒殺TKOに下し再起を飾ると、2021年6月のDEEPでは実力者・安谷屋智弘を2Rに逆転のリアネイキドチョークで極め、存在をアピールしていた。  一本勝ち後、「12月のDEEPで負けてからもう一回格闘技に向き合いたいと思いやってきました。またこのDEEPに帰ってこれて嬉しいです。年内にタイトルマッチにたどり着けるように頑張ります」と語っていた伊藤だが、9月23日に早くも王座戦のチャンスを掴んだことになる。  強い打撃を武器に巧みな距離感も持つ暫定王者・藤田を相手に、悲願のDEEP王座奪取なるか。  1R、オーソドックス構えの藤田にサウスポー構えの伊藤。藤田は右インロー、左アウトローをヒット。そこに伊藤は左ストレートを狙う。右を当てる藤田。前に出る伊藤にダブルレッグ&小外テイクダウンは藤田もすぐに立つ伊藤。  2R、互いにローを突き、そこに左を当てるのは伊藤。ダブルレッグを仕掛けるが藤田は差し上げる。伊藤は左ミドル、藤田も右を顔面とボディの上下に当てて詰めるとボディロックから小外がけテイクダウン! ここも立つ伊藤は左を返すが、その打ち終わりにガード固めた藤田もフックを打ち返す。伊藤は額でパンチを受ける。  3R、伊藤の再三のテイクダウントライに背中をつけながらも立ち上がった藤田。伊藤は跳びヒザもキャッチした藤田がテイクダウン。すぐに立つ伊藤は左を当てると、スタミナ苦しいか手数が減った藤田はブロッキングして打ち終わりに打ち返し狙う。残り15秒、最後に伊藤がテイクダウンし、上でゴング。  大・大激闘の判定は3-2で割れるも藤田が勝利。「やっとリヴェンジできました。諦めず頑張りました。判定でやっと3-2でぎりぎり勝てたけど、こんなんじゃまだまだなのでもっともっと頑張ります」と語った。 [nextpage] ▼第8試合 セミファイナル DEEPライト級 5分3R○大原樹里(KIBAマーシャルアーツクラブ)70.7kg[判定2-1] ※29-28×2, 28-29 ×小金 翔(フリー)70.75kg 小金 翔「今回、しっかりといい練習できましたので、しっかりと勝ちたいと思います」 大原樹里「DEEPに喧嘩を売ったらどうなるか、しっかりと分からせたいと思います」  ノンタイトル戦ながら、DEEP暫定王者の大原樹里と、ZST王者・小金翔によるライト級王者対決が決定した。  大原は現在4連勝中。武田光司(BRAVE)との連戦で敗れた後、2020年8月に鈴木琢仁を下からの蹴り上げで1R TKOに下すと、同年9月にRIZIN初参戦。矢地祐介との死闘もスプリット判定で制した。  2021年2月にはDEEPで北岡悟を1R KOに下し、3連勝。DEEPライト級王者の武田光司が負傷欠場中のため、7月4日の前戦「DEEP102」では、大木良太(KRAZY BEE)と暫定王者決定戦で対戦。大木のローブローにより、3R途中までのテクニカル判定で、大原が勝利し、暫定王座に就いている。  対する小金は、現ZSTライト級王者。2016年6月から2つの引き分けを挟んでMMAでは11戦負け無し。前戦は4月に4連勝中だった岸野絋樹に判定勝ちをマークした。2021年6月には立ち技のシュートボクシングに参戦し、海人を相手に判定まで持ち込んでいる。  大原、小金ともに180cmの長身。四つ組みに強い小金を相手に、大原は自身の持ち味である打撃をいかに活かすことができるか。  1R、ともにオーソドックス構え。大原は左ハイ。ブロックする小金は大原の左の蹴りを掴み、ボディロックテイクダウン!  大原の立ち際に足をかけスタンドッバックにつく小金は両足をかけて足をオタツロックで組んでチョーク狙い。グラウンドに引き込むも、大原は後ろ手を極めさせず。  2R、右カーフキックを連続で当てる大原、しかし小金は右ボディから詰めてスタンドバックからテイクダウン。バック。  両足をかけるが、手をつかむ大原に両者動きなく、小金はバックにつきながらもブレークに。スタンドで右ローを蹴る大原。小金がボディロックで組んでゴング。  3R、右クロスを当てる大原に詰めて右を小手に巻いて二度払い腰で投げる小金! 立ち上がる大原はジャブ・ロー。小金は詰めてダブルレッグもテイクダウンは出来ず。  判定は、テイクダウンからデフェンス、打撃で優勢だった大原が2-1のスプリットで接戦を勝利。試合後、「KOを期待した皆さんすみません。次、作り直してきます。俺、暫定チャンピオンだけど、現チャンピオン、俺が勝ったやつに負けてますよね(RIZINで武田が矢地に敗れる)。俺去年RIZINに出たの忘れてるでしょ? とりあえず俺のこと忘れんなよ」とマイクでアピールした。 [nextpage] ▼第7試合 DEEPフライ級 5分3R○越智晴雄(パラエストラ愛媛)57.15kg[判定3-0] ※29-28×3×渋谷カズキ(高本道場)56.85kg 渋谷カズキ「前回2月、藤田選手にぶちのめされて、それから7カ月間、色々試行錯誤して、今回は最高の相手の前で“シン渋谷カズキ”を見せたいと思います」 越智晴雄「今回、ひと階級上げてフライ級ということで、ここから最スタートということで、フライ級をかき回したいと思っています。必ずKOで勝ちます」  元DEEPストロー級王者の越智晴雄がフライ級に転向。藤田大和との暫定王者決定戦で敗れた渋谷カズキと対戦する。  越智は19勝9敗2分1NC。2017年9月にDEEPストロー級王者に就くと、RIZINでPANCRASE王者の砂辺光久からKO勝ち、川原波輝に勝利するなど王座を防衛。19年8月と12月に現ONEファイターのジャレッド・ブルックスに1敗1NC後、2020年8月に川原にリアネイキドチョークで敗れ、王座陥落。その後、川原もONEに転じており、今回、越智は階級を上げて1年1カ月ぶりの再起戦に臨む。ボクシング仕込みの強力なパンチ、強いテイクダウン&パウンドで復活なるか。  対する渋谷カズキは、8勝8敗1分。強いグラップリングを武器に2019年11月から4連勝。2020年12月には鮎田直人に59秒、ヒールフックで一本勝ちしている。しかし、2021年2月の藤田大和との暫定王者決定戦でカーフキックを効かされ、3R、サッカーキックによりTKO負け。フライ級のベルトを逃している。元ストロー級王者の越智を相手に、極めの強さを見せられるか。  1R、渋谷の最初のシングルレッグにアームインギロチンチョークを合わせた越智。首を抜いた渋谷はハーフになり細かくパウンド。残り20秒で足を取りに行くが、越智もその腕を掴んでデフェンス。  2R、前足にシングルレッグテイクダウンは渋谷。金網使い立つ越智にギロチンチョークは渋谷もすぐに首を抜く越智がハーフからパウンド。  下の渋谷の腕十字、ストレートアームバーを抜いて強いパウンド! 下の渋谷の三角狙いからのヒジを持ち上げスラムで外す越智は下の渋谷の足にサッカーキック! 立ち上がる渋谷のシングルレッグを切ってインサイドに入りゴング。  3R、左を上下に突く越智に払い腰から巻き込み狙いの渋谷。潰してサイドバックからパウンドの越智に潜り足関節狙いは渋谷。足を抜く越智を追い上を取る渋谷は、越智の立ち際にバック狙いで足をかけるが、正対しボディロックテイクダウンは越智! インサイドから鉄槌を落としゴング。  判定は3-0(29-28×3)で越智がフライ級で勝利を挙げた。 [nextpage] ▼第6試合 DEEPフェザー級 5分3R○DJ.taiki(パンクラスイズム横浜)66.15kg[判定3-0] ※30-27, 29-28×2×関 鉄矢(SONIC SQUAD)66.3kg 関 鉄矢「前回はRIZINで堀江選手にやられちゃったんで、今回は再起するっていうことも含めて、バッチリ倒しにいくんですけど、まずは自分もやりたいスタイルがあるので、それをバッチリできればと思っています」 DJ.taiki「9月25日、26日、田村ゆかり LOVE LIVE 2021 *Airy-Fairy Twintail*。追加公演が行われるというのに、負けて、どの面下げてライブに行くっていうんですか。ゆかりのためにも絶対勝つ!」  実力者DJ.taikiは、20勝14敗6分けの38歳のベテラン。2018年に2連勝後、2019年5月に弥益ドミネーター聡志が持つフェザー王座に挑戦し、先にダウンを奪うも逆転のTKO負け。19年12月にオーロラ☆ユーキにわずか95秒で肩固めを極めて一本勝ちし再起を飾った。  しかし、2021年2月の「DEEP 100」でアマレスエリートの神田コウヤに判定負け。今回も神田と同年代の相手を迎え撃つ。  RIZINで王者・斎藤裕が君臨し、朝倉未来に一本勝ちしたクレベル・コイケが王座挑戦を狙う国内フェザー級戦線で、神田コウヤをKOした第4代ZSTフェザー級王者の関鉄矢がDEEPに初参戦する。  13勝7敗1分けの関は、27歳。178cmの長身とリーチを活かしたストライカーで、2020年8月のRIZINではレスラー神田のテイクダウンから立ち上がり、後半に神田を右ストレートで仕留めている。  しかし、前戦2021年3月のRIZINでは元UFCの堀江圭功にカーフキックを効かされ、最終Rに右ストレートでダウン。パウンドによるTKO負けを喫しており、初のDEEPマットで復活なるか。  ともに打撃を得意とするが、MMAとしての経験、独特のステップや組み技も含めた武器の多様さはDJが上回る。関はDJのMMAを強打で無効化するか。  1R、サウスポー構えのDJは組みを選択。ボディロックから小外がけテイクダウンを奪うと、関は下から腕十字狙いで首を三角に挟み込む。DJはまたいで凌ぐ。  2R、スペースを作らずダブルレッグから首相撲ヒザを突く。離れる関をなおもシングルレッグからボディロックへ。金網背にテイクダウンはされない関だが組手はDJ。離れて左を当てるDJに関も右を返す。  3R、左ミドルを起点に前に出るDJは、得意の左右のラッシュで詰めるDJ! 下がる関は離れて右アッパーを突くが単発。中間距離ではミドルを当ててショートの連打を当てたDJ。  関は右目上をカット。最後は打撃でも攻勢に立ったDJ。判定は3-0(29-28×2, 30-27)でDJが完勝した。 [nextpage] ▼第5試合 DEEPメガトン級 5分2R×誠悟(AACC)124.05kg[判定0-3] ※19-19×3(マスト判定SEINT×3)○SEINT(Y&K ACADEMY)108.9kg SAINT「この機会を与えてもらって感謝しています。次の試合もとても楽しみにしています。みんなありがとう」 誠悟「試合はどっちにしろ、やるかやられるかになると思うんで、面白い試合をしたいと思います。それで勝ちたいと思います」  柔道出身“ミスター・メガトン”の誠悟と、アメフト出身“令和のボブ・サップ”SAINTが激突する。45歳の誠悟は、2019年12月にロッキー・マルティネス、2021年2月に関根“シュレック”秀樹に、4月に荒東“怪獣キラー”英貴にいずれも敗れ、3連敗中。  28歳、横須賀海軍基地勤務のSAINTは、2021年6月の前戦でMMAデビューながら、酒井リョウを1R43秒、右ストレートでKOに下しており、スダリオ剛戦をアピールしていた。ニューヨークで柔術の経験もあるといい、Y&K ACADEMYでの練習を含め、誠悟の寝技にどこまで対応できるか、あるいは再びスタンドで圧倒するのか、注目だ。  1R、詰めてダブルレッグに入る誠悟。そこにSEINTはヒジ。スタンドバックに回るが、そのクラッチを掴んで誠悟は得意の払い腰! 2度目の払い腰で押さえ込む誠悟だが、クローズドガードからSEINTは立ち上がり、突き放す。  2R、左ミドル、ローで距離を取って攻めるSEINT。ジャブに左を返し、左のダブルで詰める誠悟だが組むことは出来ず。SEINTは投げを警戒、誠悟は1発を警戒し、互いに慎重な展開でゴング。  判定は19-19×3のマスト判定SEINTが3者でSEINTが勝利。「RIZINでスダリオと戦いたい」とあらためてアピールした。 [nextpage] ▼第4試合 DEEPバンタム級 5分2R○CORO(K-Clann)61.55kg[1R 2分44秒 三角絞め]×橋本優大(CAVE)61.5kg 橋本優大「今回、相手はベテランで格上ということですが、いつも通り、普通に勝ちます」 CORO「まあ練習通り、いつも通りやれば相手にならないと思います」  COROは、17勝17敗5分け。これまでに朝倉未来を腕十字で後一歩まで追い込み、白川“Dark”陸斗と引き分け、ドリームマンことクリッサダ・コンスリチャイにTKO勝ちするなど、歴戦の兵と勝負している。  2021年は2月に東修平をギロチンチョークで極め、6月の前戦では石司晃一にスプリット判定負けを喫している。K-Clannの門番は、ベテランの強さを見せるか。  対する橋本優大は、第1回東海アマチュア修斗フェザー級で準優勝後、大学卒業で就職し格闘技からいったん離れるも、プロへの夢を諦めきれずCAVEの門を叩き、2015年のPANCRASEプロ昇格トーナメントバンタム級で優勝。  フューチャーキングトーナメントでの活躍後、プロデビューから小川隼也、柳澪、小野隆史、ヒロヤを破り4戦全勝をマークしており、実力者・COROをも撃破し、連勝記録を伸ばすか。  1R、COROの左ミドルを掴み、軸足を払ってテイクダウンは橋本。しかし、COROは下から腕十字狙い。さらに飛び込んできた橋本の右腕を越えて左足を首筋にかけて三角絞めにとらえ、ヒジ! パウンドする橋本だが三角を絞められタップした。 [nextpage] ▼第3試合 DEEPフライ級 5分2R×駒杵嵩大(FightBase都立大)56.95kg[判定0-3]※18-20×3○杉山廣平(SPLASH)56.9kg 杉山廣平「前回3月RIZINで、今回フライ級タイトルに挑戦する伊藤裕樹選手に負けてからいろいろ諦めず、日々考えてきました。今回復帰戦ということで、相手の駒杵選手、いい選手なので楽しみです。いい試合をしましょう」 駒杵嵩大「DEEP初参戦なんですけど、圧倒して勝つので応援宜しくお願いします」  注目の国内フライ級戦線。Fighting Nexus初代フライ級チャンピオンの駒杵嵩大がDEEPに初参戦する。  駒杵は、東海大学柔道部出身。佐藤将光主宰のFIGHTBASEで実力を磨いてきた。MMAは10勝2敗で、2018年8月に現在RIZINに参戦中の竿本樹生に判定負け以降は、負け無しの6連勝中だ。山中憲次に一本勝ち後、初代フライ級王座決定トーナメントで村田純也、橋本薫汰を撃破し優勝。Fighting Nexusのベルトを腰に巻くと、2020年8月にはGRADIATORライトフライ級王者の宮城友一にも1R 腕十字で一本勝ちしている。  対する杉山廣平は、10勝6敗。2015年にDEEP名古屋大会でプロデビュー後はPANCRASEを主戦場に、2018年ネオブラッドトーナメントフライ級決勝で鈴木千裕に判定負けで準優勝。井上学にスプリット判定負け後、3連勝をマークも、2020年12月に上田将竜にスプリット判定負け。2021年3月に地元名古屋でRIZIN初参戦も伊藤裕樹の左ストレートに33秒 KO負けを喫している。プロデビューの団体DEEPで再起を果たすことができるか。  1R、左で差してテイクダウンは駒杵。しかし立ち上がる杉山が右を当てて駒杵が後退すると、なおも右ストレートで駒杵がダウン。立ち上がった駒杵は組んでダブルレッグテイクダウン。センタク挟みを狙うが、頭抜いた杉山が立ち上がり、逆にテイクダウン。  2R、先に投げてテイクダウンは駒杵。バック回りチョークを狙うが、正対した杉山は立つ。スタンドで左右を当てる杉山に組む駒杵は四つから強引な反り投げもダメージあるか、潰した杉山が上に。マウントからパウンドでゴング。判定3-0で杉山が勝利した。 [nextpage] ▼第2試合 DEEPフライ級 5分2R×鮎田直人(CAVE)57.05kg[判定0-3] ※18-20×3○関原 翔(K-PLACE)57.2kg 関原 翔「自分がやってきた日々の特訓を見せる場所だと思うので、しっかりと会場爆発させて。フライ級に今回下げたんで、フライ級の連中の中で自分が一番強いということを証明できるよう、一生懸命頑張ります」 鮎田直人「2年近くまともに勝っていないので、何としても勝ちます。以上です」  鮎田直人は、MMA9勝13敗1分1NCと黒星が先行しているが、今大会でタイトルマッチに臨む藤田大和(7勝3敗)と伊藤裕樹(8勝1敗)の両者に勝利しているCAVEファイターだ。  伊藤戦後、2020年8月に村元友太郎に3R リアネイキドチョークで一本負け、12月に渋谷カズキに1R ヒールフックで敗れるなどムラがあるが、2021年6月の加藤瑠偉戦では相手の反則のサッカーキックを受けて反則勝ちながら白星を得ている。注目のフライ級で安定した実力を見せられるか。  対する関原翔は、6勝2敗。PANCRASEで3勝2敗後、Fighting NEXUSを経て、2021年2月にDEEPに移籍。力也を1R TKOに下すと、6月には「朝倉未来一年チャレンジ」のヒロヤにも判定勝ちを収めており、3連勝中だ。妻の古瀬美月が出産を経て9月3日に1年振りに復帰するなか、関原は勝利なるか。  1R、ともにオーソドックス構え。互いに右ローを打ち、左ボディから右フックを顔面に突く関原。ボディロックテイクダウンを2度決め、鮎田も立ち上がる。関原の右に鮎田は右を当てる。  2R、右カーフの打ち合いからボディロックは関原、シングルレッグに切り替えるも鮎田は倒れずブレーク。鮎田の低いシングルレッグをがぶる関原。  頭を抜く鮎田を詰めて四つに持ち込むも鮎田は倒れず。離れて腰を抱いてのダブルレッグテイクダウンは鮎田だが、関原は尻を着いたのみでケージで立つ。  判定は3-0(20-18×3)で打撃を当てテイクダウンアテンプトで上回った関原が勝利した。 [nextpage] ▼第1試合 DEEPフライ級 5分2R×力也(フリー)57.2kg[1R 2分50秒 TKO] ※パウンド○日比野“エビ中”純也 (ISHITSUNA MMA)57.0kg 日比野”エビ中”純也「皆さんも知っての通り、エビ中、新曲が出たので。ぜひいい曲ばかりなんで聞いてください。いい曲ばかりなんで、よろしくお願いします」 力也「うーんと……圧倒的に勝ちます。押忍」  バンタム級から階級を下げて来た両者のフライ級戦。3勝4敗の力也と、1勝1敗の日比野“エビ中”純也が対戦する。  インカレで2連覇したレスリングエリートながら常にアグレッシブな打撃で会場を沸かせる力也は、PANCRASEからDEEPに戦場を移し、2勝2敗の五分。2021年6月の前戦では、伊澤星花の兄・伊澤カズトに2R TKO勝ちしているが、ヒロヤ、関原翔にはTKO負けを喫している。  対する日比谷は、私立恵比寿中学公認の“エビ中”ファイター。原虎徹に判定負けし、平松翔に判定勝ちしている22歳は、6歳上のレスラーのテイクダウンを切って、戦うことが出来るか。  1R、サウスポー構えの力也にオーソドックス構えの日比野は、右ミドルからダブルレッグテイクダウン! サイドからブリッジの力也を抑え込み、亀になったところでパウンド、力也の力が抜け、レフェリーが間に入った。
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