どれだけここで力を使い果たせるか、全力で挑めるか
――今回はワンマッチではなくて、6月の1回戦に続き、準決勝が9月、年末に決勝戦という期間がある中でのトーナメントになります。優勝するためには何がポイントになると考えますか。
「自分にとっては、まずは初戦がどうかということかなと思っています。試合間隔が空いてしまったので、ここでどれだけ取り戻せるか。正直、これはスタート地点だと思っています。UFCで契約してからが大事だとは思っていますが、そこに向かう中で、どれだけここで力を使い果たせるか、全力で挑めるかというのを大事にしていきたいです。1試合1試合大事に戦っていきたいと思っています」
――「どれだけここでやり切れるか」だと。緊張と興奮の部分、どういった感情なんでしょうか。
「早く試合をしたいという気持ちが今はすごい強いですね。すごく状態もいいですし、今やってきたことを早く出したいという、そういう精神状態なので、もちろん落ち着かなきゃいけない部分もありますが、ちょうどいいくらいのバランスで準備できているんじゃないかなと思っています」
――今回いろいろないきさつがあって、1回は閉ざされかけた道が、もう1回アジアトーナメントという形で挑戦できることになった。それはでも、1回勝てば上がる可能性もあるコンテンダーシリーズではなくて、こういうアジアの中でのトーナメントで勝ち上がっていくということに関しては、どのように捉えていますか?
「どうですかね。コンテンダーシリーズだったら、勝ったとて契約できるかわからないというのが実際あるわけですし、このトーナメントは、『優勝したら契約』という答えが出ているものなので、どちらかというとすごいありがたいというか、もう1回このチャンス、ここを本当に勝てればUFCだ、という気持ちではいます」
――どちらにしても全部勝ち上がらなくてはいけないとはいえ、一番最初の相手が、Double GFCとAngel's FCのフェザー級統一王者ホン・ジョンヨンになったことに関しては、どのようにとらえていますか。
「わりと“ザ・韓国MMA”という感じのファイトスタイルだなと感じています。過信するわけではないですけど、作戦は組みやすいというか、相性はいいんじゃないかなというふうには思っています」
――コリアンゾンビ門下生で、強い組みとハードパンチで削り合い上等の根性ファイトも見せるジョンヨンに対し、自分のペースで戦うと。
「そうですね。別に誰が相手でも関係ないとは思っているんですけど、その中で1回戦でこういう相手と戦えるというのは、すごいありがたいというか、根性もあるし、そんな簡単には倒れてくれないだろうし、自分の力をしっかり出せる相手なんじゃないかなと思っています」
――勝ち上がれば、2回戦でSASUKE選手と戦う可能性もあります。UFC入りを懸けた試合の中で、準決勝で日本人同士の、SASUKE選手と戦う可能性があることについては、どう感じていますか?
「なんとも思っていないです。もちろん対戦相手の一人でしかないので、別に決勝でやろうが、1回戦でやろうが、対戦相手ということに変わらないので。もちろんSASUKE選手と喋ったりとかもしたことありますけど、たぶん相手も同じように思ってくれているんじゃないかなと思っています」