▼第7試合 SB日本フェザー級王座決定戦 57.5kg契約 エキスパートクラスルール 3分5R延長無制限R
×魁斗(立志會館/同級1位)
判定0-2 ※9-10、10-10、9-10
○川上 叶(龍生塾/SB日本スーパーバンタム級2位)
※川上が新王座に就く。本戦の判定は49-50、49-49、49-49。
2月のシリーズ開幕戦で決定していたSB日本フェザー級王座決定戦は、魁斗の新型コロナウイルス陽性判定により中止となっていたが、今大会で行われることになった。
魁斗は立志會館・坂口立起館長の実子で“西の天才”と評されている20歳のテクニシャン。2020年2月のSB後楽園大会で笠原友希に再延長戦で惜敗するまでは負けなしの8連勝を記録。再起戦となった11月のRKSスーパーフェザー級タイトルマッチで王者・兼田将暉に勝利し初戴冠。2021年7月にはRISEフェザー級2位・門口佳佑からも勝利を収めた。10月にはHOOST CUP日本フェザー級タイトルマッチで泰良拓也との再戦を制して二冠王に。
対する川上は9勝のうち5つのKO勝ちがあるSB関西期待のホープ。2019年11月にSB日本バンタム級王座決定戦で佐藤執斗を2RKOで下して、新王者に輝き、前戦となった昨年12月の大森大会では階級を上げ、シーザージムのホープ、山田彪太朗を撃破した。川上を指導する元SB日本スーパーミドル級王者・吉鷹弘もここ数年の川上の急成長ぶりを評価しており、期待がかかる。
1R、サウスポーから強い左ストレートを顔面とボディへ打ち、左ミドルを蹴る川上。魁斗は右ローを蹴り返して右ストレートから左ストレートの逆ワンツー。川上はしっかりプレッシャーをかけながら右へポジショニングしながらの左ストレートを顔面とボディへ当てていく。魁斗は右インローを蹴っていた。オープンスコアはジャッジ三者とも10-9。
2R、川上の左ストレートに魁斗は右ストレートと左フックで応戦。魁斗の右が徐々に当たり始め、川上は左インローを蹴るも2度続けてローブローとなってしまい、以後は警戒してかインローは蹴らなくなった。OPスコアは10-10×3。
3Rも左ボディストレートで攻めていく川上。圧力をかけて手数も出る川上は左ストレートを顔面にもヒットさせていく。魁斗は左右ボディ、右のカウンターを繰り出していくが手数が少ない。OPスコアはこのラウンドも10-10×3。
4R、川上の左ストレートに左フックで応戦する魁斗。手数を出して前へ出る川上にアッパーを狙う魁斗は、右インローも蹴る。徐々に空振りが目立つようになってきた川上に、魁斗が単発ながらもパンチを当てていき、組み付いて投げを狙う。
5R、魁斗が細かくパンチを当てていき、川上のパンチが空を切る中、組んできた魁斗に川上がスタンディングフロントチョークでキャッチポイントを獲得。魁斗は組み付いてのヒザ蹴りを最後に見せた。
本戦の判定はジャッジ1名が川上を支持したがドロー。延長戦へ突入する。右フック、右アッパーと手数を出して前へ出るのはこのラウンドも川上。魁斗は右を返すが手数が少ないか。判定はその通り、手数を出した川上が勝利して2階級制覇に成功した。
川上はマイクを持つと「皆さんSBのチャンピオンの中で僕のことを知らないと思いますが、今日の試合では判定大魔神なのでまだアピールできません。次の試合はKOを見せるのでまた見に来てください」と控えめにアピールした。