優「ベルトは自分がやってきたことの証明」
――優選手にとって初のタイトルマッチが決まりました。前回の試合が去年5月のK-1横浜武道館大会でしたが、その後に新たに取り入れた・意識して取り組んでいる練習はありますか?
「今までと変わらずですね。なんならフィジカルトレーニングを少し減らしました。減らした理由は…もういいかなって(笑)。フィジカルはやるだけやったんで」
――練習環境がNEXT LEVEL渋谷に変わって、しばらく経ちますが、どこが一番伸びていると思いますか?
「頭を使うようにはなったかなと思いますね。あとは目が良くなった。そこの感覚? ちょっと表現が難しいですけど、目が良くなったなというのは思います。今でも成長しているんで、36歳の成長期です(笑)」
――タイトルマッチが決まった時はどんな心境でしたか?
「ラッキーって思いました。毎回試合が決まると『やってやるぞ!』というよりもラッキーって感じなんですよ。だから今回も『やったー』みたいな感じでした。
――普段の試合と変わりはなかった?
「いやいや、モノ(ベルト)をくれるから、ラッキー感は満載ですよ。だからジムの窓を開けて『やったぜー!』って叫びました(笑)」
――チャンピオンの菅原選手とは2020年7月に王座決定トーナメントの一回戦で対戦してます。その時の印象はいかがでしたか?
「(距離が)長いな、というのは思いました。なかなか入りづらいなと思ったし、そのファイトスタイルは一生そうだと思います。だからそこをどう克服するか、どう対策するかというところですね」
――菅原選手がチャンピオンになって、K-1でも活躍していますが、その姿を見てどんなことを感じていますか?
「別に、ですね。見てて何も思わない……というか、そんなに見てないし、意識してないです(笑)。これは別に菅原選手だからというわけじゃなくて、あんまり他の選手のことを意識しないんですよ。好きな選手はいるけど、そうじゃない選手のことは意識しないです。前からこんな感じで、私は私です」
(C)K-1
――では優選手にとってベルトはどういうものにあたりますか?
「モノとしてもらえるわけじゃないですか。それは一つの称号になるから、そういう形・モノがほしいです」
――ベルトが格闘技をやってきた一つの形であり、達成感を感じるものですか?
「そうですね。自分がやってきたことの証明というか、正解がベルトに現われるから欲しいですよね。トロフィーもそうなんですけど、ああやってモノとしてもらうことで、勝ったことを実感するんですよ。家に飾りはしないですけど、もらった瞬間の達成感があるんで。ベルトは一番キラキラしているものだから、なおさらいいですよね」
――今回のタイトルマッチは菅原選手の勝利を予想する声が多いと思いますが、それは気持ち的には燃える?
「別に(笑)。いつも私の方が下だもん。勝って欲しい側じゃないから。だからいつも通り。割とやっぱり上の選手というか、勝っている選手とやることが多くて。ようは自分の戦績があまりよくないからそうでしょう、っていう。私が客観的に見てもそうだよなと思うし」
――自分がチャンピオンになったら、理想のチャンピオン像ややりたいことはありますか?
「できればK-1のベルトができてくれればな、と思うんですけど、いかんせん軽量級なので、海外の選手がいるのかいないのか問題だよね。だから(K-1では)階級を上げてもいいかな、という気は若干する。もしK-1でミニマム級(48kg)でそのベルトができるんだったら、48kgにいったっていいかな。その時その時に対応していきたいなとは思いますね。
ただ、今は若い選手がいっぱいいるじゃん。10代とか高校生とか。それはいいことだと思うので、その子たちのために何か残していってあげたいなという気持ちはあります。負けてねーぞという気持ちではなくて、その子たちが次に輝ける場所を、今の先頭切ってやっている私たちが作っていってあげれば、未来が開けるかなと思う。うちのジムも若い選手が多いしアマチュアの女の子もたくさんいるので、その子たちが目指せる場所を作ってあげたいなと思いますね」
――それでは最後にファンの皆さんにメッセージをお願いします。
「私がチャンピオンになればまた新しい時代の子たちの希望にもなると思うので、みなさん私に一票。あはは。じゃねえか(笑)応援お願いします!」