キックボクシング
レポート

【KNOCK OUT】小笠原瑛作がダウンを奪うも苦戦の末に初防衛成功、安本晴翔に角田泰盛が大奮闘、花岡竜は老沼隆斗を初回KO

2021/11/28 23:11

▼第4試合 KNOCK OUT-BLACKウェルター級 3分3R延長1R
○渡部太基(TEAM TEPPEN/第4代Krushウェルター級王者、元WPMF日本ウェルター級王者)
判定3-0 ※28-26、29-26×2
×松山 翔(菅原道場)


 渡部は藤原ジム所属として2006年3月に全日本キックでプロデビュー。Krush、M-1、REBELS、RISEなど様々なリングで活躍し、2011年1月にトーナメントで優勝して初代WPMF日本ウェルター級王者となり、2016年1月にはKrush同級王座を奪取。RISEのウェルター級王座決定戦にも2度挑んでいる。激闘派としても知られ、戦績は22勝(13KO)26敗2分。2019年7月の『RIZIN,17』でHidekiに判定2-0で敗れると、「今回50戦目の節目で考えるところもありますが、今すぐどうこうは言えません。ちょっとゆっくり考えます」と引退を示唆していたが今回2年半ぶりに復帰を果たすことになった。


 松山は36歳で33歳の渡部より年上だが、戦績は4勝(1KO)3敗1分とまだ8戦の新鋭。菅原道場の菅原忠幸会長は「気持ちが強い選手」と評している。


 1R、松山のパンチラッシュにロープを背負った渡部だが、左ストレートがカウンターで決まりダウンを奪う。左ミドルを連打していく渡部はまたも前へ出ながら左ストレートを繰り出すが、松山は耐える。


 2R、松山は右フックで襲い掛かるが、渡部も打ち返す。松山の左右フックに渡部は左ストレート。渡部の左をもらってもものともせず前へ出る松山。打ち合い、互いにヒットを奪う。松山の左フックで渡部がフラつく。どんどん前へ出て右フックを打つ松山に渡部はバックハンドブロー、左フックで応戦も松山の勢いに押された印象。


 3R、渡部は左ミドルを連打、松山が左右フックを繰り出すとリング中央での打ち合いを見せる。前蹴りで松山をストップしようとする渡部だが、松山の前進は止まらない。そして両者足を止めての打ち合い。渡部の左フック、右フックが松山を捉えて松山がフラつくが、それでも松山は前へ出て左右フックを繰り出していく。残り15秒でいきなり出した渡部の左ハイがヒット。松山もすぐに反撃するが、終了ゴング直前に渡部が左ハイを決めてダウンを奪う。


 2度のダウンを奪った渡部が、復帰戦でも激闘を展開して判定勝ち。マイクを持つと「お久しぶりです。やっと勝つことが出来ました。TEPPN GYMのみんないつもありがとうございます。2016年に怪我をしてそこから勝てなくなって、もう勝てないのかなって本当に悩んで、辞めた方がいいのか続けた方がいいのか。でもこんな俺にも支えてくれるスポンサーと仲間がいて、今日リングに立つことが出来ました。


 まだまだいい試合も出来ないし、下手くそなんですが、もう少しだけ僕はキックボクシングをやりたいです。この子、5歳なんですけれど、やっと息子の前で勝つことが出来てやっとお父さんになれた気がします。子供のために勝つことが出来たので、ラストは自分のためにもう少しだけ戦いたいと思います。もう少しだけお付き合いください」と、途中涙しながらもラストスパートをかけたいと話した。

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