▼UFC世界バンタム級暫定王座決定戦 5分5R
○ピョートル・ヤン(ロシア)16勝2敗(UFC8勝1敗)
[判定3-0] ※49-46×3
×コーリー・サンドヘイゲン(米国)14勝4敗(UFC7勝3敗)
コ・メインイベントは、5R制のバンタム級暫定王座決定戦。同級1位のピョートル・ヤン(ロシア)と、3位のコーリー・サンドヘイゲン(米国)が王座を争う。
MMA15勝2敗のヤンは、2018年6月の石原夜叉坊戦でUFC初参戦。2020年7月の「UFC 251」の「UFC世界バンタム級王座決定戦」で、元UFC世界フェザー級王者ジョゼ・アルドと対戦し、5RTKO勝ち。オクタゴン7連勝で王座獲得に成功。UFC世界ライト級王者ハビブ・ヌルマゴメドフに次いでロシア人史上2人目のUFC王者となった。
2021年3月の『UFC259』では、挑戦者のアルジャメイン・スターリングを相手に初防衛戦を行い、優勢に進めるも、4Rに反則のヒザ蹴りを打ち込んでしまい、ベルトを手放していた。
ENTER THE SANDMAN! #UFC267 pic.twitter.com/WRUwUBQdZg
— UFC (@ufc) October 30, 2021
対するサンドヘイゲンは、キックボクシングでWKA世界王座を獲得後、MMA(総合格闘技)に転向。2018年1月にUFCに参戦すると、2021年2月に元UFC世界ライト級王者のフランキー・エドガーを28秒 跳びヒザKO。7月のT.J.ディラショー戦ではスプリット判定負けを喫したものの接戦の内容だった。今回が初の王座挑戦。
当初、現王者スターリングとヤンでダイレクトリマッチが行われる予定だったが、スターリングが4月に手術した首が回復せず欠場。さらにサンドヘイゲンに勝利したTJ.ディラショーもヒザの手術により試合ができず、今回の暫定王座戦となった。
NO MERCY 🤬 #UFC267 pic.twitter.com/WERpTsrxYU
— UFC (@ufc) October 30, 2021
1R、先に中央を取るヤン。サウスポー構えのヤンに、オーソドックス構えのサンドヘイゲンは右ロー。さらに右ミドル! インロー、アウトローと前足を蹴る。スイッチを繰り返すサンドヘイゲン。
右から左ボディを当てるサンドヘイゲン! ヤンも左ミドル。さらに左を振るが、左にサークリングはサンドヘイゲン。ヤンの入りにカウンターの組みでバックテイクも突き放すヤン。スイッチし右ミドルを当てる!
#UFC267's @PetrYanUFC (149) and Cory Sandhagen (169) combine for 318 significant strikes, a new single-fight UFC bantamweight record.
— UFC News (@UFCNews) October 30, 2021
右から左を当てるサンドヘイゲン! 距離を詰めて右をガード上に当て、テンカオ! ヤンもブロック。前足にローを打ち、シングルレッグも無理はしないサンドヘイゲン。しかし、ヤンの右ローにバランスが崩れる。サンドヘイゲンはヒザ蹴りもヤンはブロック。
📝 What are your scorecards looking like through 3️⃣?
— UFC (@ufc) October 30, 2021
[ #UFC267 | Tune in LIVE on @ESPNPlus | @VisitAbuDhabi | @InAbuDhabi | #InAbuDhabi ] pic.twitter.com/vuXGjy8sWw
2R、スイッチを繰り返すサンドヘイゲン。ヤンは右前手を突き、右ミドル! サンドヘイゲンの左脇腹が腫れる。前に詰めて左レバー打ちはサンドヘイゲン! しかし、ヤンも右ミドルを当てる。ガードが高いヤンにボディ打ちはサンドヘイゲン。さらに右ハイも。ヤンの蹴り足を掴んで右を打ち込む。
ヤンの左ジャブにアゴが上がるサンドヘイゲン。サンドヘイゲンもジャブを刺し合うと、詰めて角度をつけて左ストレート! しかしヤンもバックフィスト。ここはサンドヘイゲンがブロック。互いに右ローを当てる。シングルレッグに入るサンドヘイゲンをがぶるヤン。さらに右ヒジ。ブロックするサンドヘイゲンはその場跳びのヒザもブロックされる。左のダブルのサンドヘイゲンを追うヤン。
Championship rounds 🙌 #UFC267 pic.twitter.com/qgWtIJQ33b
— UFC (@ufc) October 30, 2021
3R、ともにサウスポー構えから。左ジャブはサンドヘイゲン。ヤンの入りに当てる。右の後ろ蹴りをボディに当てるヤン! 左回りのサンドヘイゲンは、細かくスイッチを繰り返し、前手を前手で落として打撃を狙う。角度をつけてステップするサンドヘイゲン。ワンツーから右ロー! 左ストレートで詰めるヤンにサンドヘイゲンは左右のリターン! ヤンは左右を強振するが遠く、空振りに。詰めるヤンをステップでかわし、ヤンの右ハイもかわすサンドヘイゲン。右ローを当てて右を突くサンドヘイゲンは前へ。
そこにヤンは右バックフィストから左フック! ダウンするサンドヘイゲン。しかし、パウンドに来たヤンを下からスイープするサンドヘイゲンはバックに着こうとするヤンに正対するが、そこにヤンはスイッチ、スクランブルでバックに。ヤンはなおも前へ。
#UFC267 Official Result: @PetrYanUFC (49-46, 49-46, 49-46) defeats Cory Sandhagen by Unanimous Decision to win interim bantamweight title.
— UFC News (@UFCNews) October 30, 2021
4R、詰めるヤン。サンドヘイゲンも跳びヒザを狙うが、かわされる。ともにサウスポー構え。ヤンの右から左ストレートにサンドヘイゲンのアゴが上がる。届き始めたヤンの拳。左右に回るサンドヘイゲンだが、徐々に間合いは近くに。右ジャブをダブルで突くヤンは左ストレートも! サンドヘイゲンはダブルレッグから小外テイクダウン。そこに外がけヒールフック狙いはヤン。サンドヘイゲンも足関節狙いに足を抜いて立つヤン。
詰めるヤンは左右から左ボディを当てるヤン! 下がるサンドヘイゲンはシングルレッグへ。がぶるヤンは小手に巻いて耐えると、両者スタンドに。右ハイを見せるヤン。右をかわしたサンドヘイゲン。凄まじい激闘。
5R、詰めるヤン。左右にサークリングしながら機をうかがうサンドヘイゲン。右ジャブダブルレッグのサンドヘイゲンに右ローはヤン。サンドヘイゲンは跳びヒザもブロック。左ミドルのヤン。回るサンドヘイゲンを追うヤン。サンドヘイゲンは右ジャブを突く。ヤンの左右をかわすサンドヘイゲン。ヤンは高いダブルレッグも突き放すサンドヘイゲン。しかしヤンは左ミドル! 左を振るヤン。その打ち終わりを狙うサンドヘイゲン。勝つためには攻撃が必要だ。
右から左はヤン。サンドヘイゲンは右ジャブのトリプル。前蹴り、左ジャブ。ヤンは飛び込んでバックフィストも。最後までフレッシュなままのヤンのスピンキックに、サンドヘイゲンも跳びヒザを見せてブザー。両者は背中を叩き合い、健闘を讃えた。判定は3-0(49-46×3)でヤンが戴冠!
No Mercy in the official division! 🇷🇺@PetrYanUFC is the new interim UFC bantamweight champ! 🏆
— UFC (@ufc) October 30, 2021
[ #UFC267 | Tune in LIVE on @ESPNPlus | @VisitAbuDhabi | @InAbuDhabi | #InAbuDhabi ] pic.twitter.com/XDf28opCYX
試合後、息子を肩車にしたまま、オクタゴンの中でインタビューを受けたヤンは、「皆さん応援ありがとう。コーリーは素晴らしい選手でした。こういう試合になると思っていました。たくさん動いてくることは分かっていました。でもこちらはプレッシャーをかけ続けました。チャンピオンになったのは2回目。どちらもアブダビでした。(アルジャメインに言葉は?)みんな誰がチャンピオンか知っている。僕が本物のチャンピオンです。あの道化師のスターリングだって、TJだって僕はやってやるよ。みんなありがとう」とベルトを巻いてコメント。
続けて、敗者は「(歓声に顔を覆い。「勝てると思いましたか?」)いえ特に。ヤンは素晴らしいファイターです。世界最強と戦いたいと思いました。それが自分をベストにすると思いました」と語り、オクタゴンを後にした。