▼セミファイナル 第7試合 女子世界スーパーアトム級次期挑戦者決定戦5分3R
〇SARAMI(同級2位/パンクラスイズム横浜)
[2R 2分48秒 TKO] ※バウンド
×中村未来(同級4位/マルスジム)
女子スーパーアトム級世界王者“女王”黒部三奈への挑戦権をかけて、SARAMI(同級2位/パンクラスイズム横浜)と中村未来(同級4位/マルスジム)が対戦する。
SARAMIは、2020年11月の修斗初戦でインフィニティリーグ優勝者の杉本恵と対戦し、試合開始から杉本に付け入る隙を与えず、1Rに得意の腕十字で切って落とした。ONEウォリアーシリーズへの参戦や国内外で得た様々な経験を十二分に発揮した結果となった。その後、2021年3月のQUINTETでも吉田綾子を腕十字に極めるなど、組み技の強さを見せている。
対する“北のストライカー”中村未来は、出入りの早い鋭い打撃を得意とするサウスポーファイター。2021年は2月に平田樹に2RにTKO負けも、5月に行われた北野きゅう戦ではシャープなパンチで何度も顎を揺らし2R TKO勝利で再起を遂げている。
組みの得意な選手が多い女子MMA界において、倒せる打撃を持つ中村は希有な存在といえよう。“打投極”のバランスに優れたコンプリートファイターのSARAMIと、組ませずに打ち勝つスタイルを確立しつつある中村。女王・黒部とSARAMIの3度目の対戦はあるのか? それとも中村がタイトルに王手を掛けるのか? それぞれの個性がぶつかり合う次期挑戦者決定戦に注目だ。
1R、サウスポー構えの中村に、オーソドックス構えのSARAMI。中村の右ミドルをつかみ金網に押し込むSARAMI。ボディロックからの崩しに倒れないとみるや、内股で投げてテイクダウン。北岡のように首を抱えてのパス狙いも立ち上がる中村。
すぐに詰めて右で小手に巻き押し込むSARAMI。左差しの四つに持ち込む中村。SARAMIの崩しを残して右前腕を喉元の押し付けて離れる。前手のフックを狙う中村。かわすSARAMIは左ローを前足に。さらに右前蹴りで崩して組んで押し込む。
2R、右で飛び込みつかんで右足で払いこかすSARAMI! ハーフから右で枕に巻きパス、マウント&パウンド。背中を見せた中村のバックにつき、正対際にグラウンドでボディロック。さらにマウントを奪い、パウンド。背中を見せて立とうとする中村の両足を伸ばしてバックマウントからパウンド連打! 打たれるままの中村を見て、レフェリーが間に入った。予告通り、SARAMIが差を見せての一本勝ち。
試合後、ケージインした女王・黒部三奈は、練習仲間でもあるSARAMIに、「SARAMIちゃん、おめでとう。今日は泣かないの? このベルトが欲しい? あげない! 私は格闘家で趣味も格闘技の鉄の女です。もしかしたらハニートラップをしかけかられたらなびくかもしれないけど(笑)。SARAMIちゃんとは3回目になります。お互いレベルが上がって、チャンピオンシップではいい試合をしましょう。ブッ飛ばしにいきます」とベルトを肩にマイク。
挑戦権を得たSARAMIは「黒部さんのベルトを特別狙って修斗に来たわけじゃないですが、気楽に戦った方がいい試合ができるかと。黒部さんは……ベルトがあるから彼氏が出来ないのかなって」と返した。
「たしかに格闘技の神様は嫉妬深いからなあ。一途な私を好きなんだ」と言う黒部に、SARAMIは「私は彼氏もいて、私生活も充実したチャンピオンになりたいと思います!」と強烈な挨拶。その言葉に黒部は「マジ、ブッ飛ばす!」と激闘を告げるのであった。