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【RIZIN】石渡伸太郎が引退興行 開催へ。唯一の心残りは「フィジカルのピークと技術的ピークがうまくクロスしなかったこと」

2021/07/21 23:07

とんでもなく強い選手とばかり戦ってきた。「ファイターやってて良かったあ」と思った試合も

 セカンドキャリアについては、「格闘技のおかげでここまで人生楽しく過ごせてきたので、恩返しのつもりで格闘技を盛り上げていこうと思います。これからは指導者としてやって行きたい。RIZINにいろんな選手を送り込んで。結構ハードに鍛えているので、生き残れれば強い選手が出てきます。今後も斎藤裕選手のサポートもしっかりやっていきますし、アキラ(PANCRASEライト級4位)を送り込みたい」と、後進の育成に取り組みたいとした。

 米国ではアルバカーキのジャクソン・ウィンクMMAや、シカゴのイジーレスリングへも出稽古を行ってきた。

「グレッグ・ジャクソンさんにも指導を受けましたし、現役中にアメリカの指導環境とかも見てきた中で、自分が日本で歯がゆい思いをしたところを、後進にはそういう想いをさせないように繋げていきたい」と、日本格闘技の底上げをするつもりだ。

 生涯戦績26勝9敗4分、会見では15年間のキャリアの中で最も印象に残っている試合を問われ、「堀口恭司との戦いですかね」と、2013年6月22日と2017年大晦日の2度にわたって激闘を繰り広げた堀口恭司戦をあげた。その理由を「勝てなかったな、という。堀口恭司さえいなければ、みたいな」と笑った石渡。

 YouTubeでは、そのほかの試合についても触れ、「一番は堀口選手、二番はハファエル・シウバ選手との試合。あまり知られていないけど、Bellatorでタイトルマッチも経験した選手です」と、2017年5月にPANCRASEで、5度目のバンタム級王座防衛に成功したシウバとの5Rの死闘を挙げた。

 続けて、「コリアンゾンビも強かった(2009年3月に戦極フェザー級GPで現UFCファイターのジョン・チャンソンと激闘の末、一本負け)し、イ・ギルウも強かった(2010年8月のSRC14で石渡が一本勝ち。2017年にギルウは朝倉未来に判定勝ちしている)し、外国人はやっぱり、ラウンドの前半がめっちゃ強い」と激闘の数々を振り返った石渡。

 マネージャの遠藤氏はチャンソン戦前に「コリアンゾンビとは打ち合わないほうがいい」とアドバイスしたものの、石渡が「何、言ってんですか、やるに決まってる」と答えたことも明かしている。

 石渡は、「あのときはフェザーだった。あの当時、本気で自分が世界でも喧嘩が強いと思ってた。若いってそれだけで強いから。チャンソン選手は、日本にセコンドで来ると挨拶しにきてくれて、『最近の活躍を拝見してます』って言ってくれるけど、『こっちのセリフだよ』と。『あんたジョゼ・アルドとやってんじゃん』と。そういったとんでもなく強い選手とばかり戦っていることを分かってほしい」と笑顔で語った。

 また、対日本人で堀口戦のほかに印象に残る試合として、2012年9月に2年4カ月ぶりの参戦となった修斗で、宇野薫に判定勝ちした試合も挙げ、「あの試合も忘れられないですね。会場の熱気がギュッとリングに向かってきていて、試合中に“ファイターやってて良かったあ”と思ったんですよね」と振り返った。

 さらに、プロデビュー戦でカットによるTKOで敗れた石澤大介との試合も挙げ、「デビュー戦でもらったハイキックの傷がまだ残っています。初めての生スネが当たって、思わず“痛ッ”って言ったのを覚えています」と苦笑し、「気持ちが弱い選手もちょっとずつ積み重ねれば強くなります」と、“漢塾 塾長”も最初から漢気が強かったわけではないとした。

 このライブ配信中には、対戦相手だった石澤からもコメントがあり、「その節はすみません。僕もその後、眼窩底骨折しました」と、互いにタフな試合だったことを語り合っている。

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