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インタビュー

【RIZIN】矢地祐介と対戦する「北海しゃぶしゃぶ」川名“TENCHO”雄生「コロナでお店はKO寸前」「矢地は殺傷能力は高いが比較的イーズィーな相手」「ワセリンを塗るならカットマンも」=6月27日(日)大阪

2021/06/02 18:06

「ホナウド・ジャカレじゃねえよ!」(川名)

「質疑応答の前にちょっと発表がありまして、私、川名は正式にリングネームを、川名“TENCHO”雄生とし、所属は北海しゃぶしゃぶ湘南藤沢店として、試合に出場します」

──リングネームと所属を変えた意図を教えてください。

「やっぱり、より多くのひとに見てもらうことによって、見た人が『川名って誰?』『北海しゃぶしゃぶで働いているらしい』『近いから行ってみよう』と、結果的にお店に還元されるという作戦を取っております」

──公開練習で『恋ダンス』を踊ったのは?

「“逃げ恥”のダンスはおいといて、ラムしゃぶを美味しく食べてやる、ということと、格闘技で美味しく食べる、という意味を兼ねております」

──説明を求めてすみません(苦笑)。ところで矢地肉をスライスしなかったのはなぜですか?

「尺の問題です」

──なるほど。「得意なのは格闘技よりも、ラム肉の薄切りスライスです」というツイートも見ましたが、今日拝見したら結局、機械がスライスするんですね。

「薄切りは機械にお任せしておるんですが、力の加減とメモリを合わせるので、個人の技量がスライスに必要となってきます」

──職人技が必要だと。ところで、先日の試合ではオクタゴンで腕を負傷してファンから心配されたようですが、もう大丈夫ですか?

「……ホナウド・ジャカレじゃねえよ!」

──似てますよね(笑)。さて、大阪大会での矢地戦ですが、どんな印象を持っていますか。

「(矢地の)感想としては、正直なところ、殺傷能力が高いと思っていて、そこだけ気をつければ比較的イーズィーな相手だと思っています」

──このところ矢地選手は、ホベルト・サトシ・ソウザ戦でTKO負けし、大原樹理戦でスプリット判定負けと激闘も繰り広げています。どのように戦いたいと考えていますか。

「矢地選手は、打撃のプレッシャーをかけると比較的下がる癖があるのですが、そこで前に出て来た選手にカウンターを狙ってくるので、そのカウンターに対して自分がどういふうに策略を立てて行くか、そこは言えませんが、そこを重点的に練習しています」

──相手のカウンターにカウンターも考えていると。分析も十分なようですが、ネット上の矢地選手のクイズに10問中、5問しか正解しなかったようですが……。

「そうですね、戦略分析のために試合などは見ていたのですが、8割、9割できないと……。個人情報を調べられていないのは自分もまだまだ研究不足だなと」

──SNS上では、試合決定時から矢地選手にからんで行きましたが、相手の反応は薄いようです。

「フル・シカトされています。会見のコメントにはYouTubeでアンサーがあったんですが、そのあとは比較的スルーされているので寂しい気持ちです。もっと切実に反応してほしいというのはあります」

──「試合をより多くのひとに見てもらってお店に還元したい」という川名選手ですが、現在の仕事と練習の比重はどのようにこなしていますか。

「基本的に仕事は週5で、人が足りない時は週6出て、代休を取っています。朝は子どもに起こされて、朝食を作り、ゴミ捨て。昼前にはプロ練、練習がないときは早めに出勤して、別のトレーニングジムでトレーニング。12時くらいに家を出て、お店で必要な買い物をして出店準備を15時くらいから、お店が23時までやるときは、終わったあとに、24時間やっているトレーニングジムに行って、午前2時、3時くらいまでトレーニングして、家に帰ってきて、寝ます。そして、また子供の時間に合わせて起きる。いまは時短営業中なので、早めに所属ジムに向かって、ジムの会員さんと一緒にトレーニングしたり、というスケジュールです」

──店長とファイターの両立で、お店の協力体制はいかがですか。

「バイトの子たちがよくしてくれて。『店長は試合があるから、この1週間は出勤できないからよろしく』と言うと、快く人が足りないときも引き受けてくれて、ほんとうに頼りに出来るバイトの子たちで助かっています」

──コロナ禍に飲食店で打撃もあったでしょうか。

「KO寸前です。コロナ、大変ですよ。飲食店って時短営業にすると、協力金をもらえて保障があり、保障でなんとか頑張っています。保障されない人は大変です。知り合いの飲食店は街中だったりするんですけど、大変だねっていう話から、コロナ対策などの話をすることもあります」

──ご自身の試合の勝利で、お店のPRや割引特典なども考えていますか。

「勝ったらお店でイベントを開きます。5月に4周年記念をやろうと思ったんですが、コロナ禍でイベントするのも難しく、延期して試合が終わったタイミングで4周年記念のちょっとしたイベントが出来たらいいなと思っています」

──RIZINで試合をしたことで来店するファンが増えたりもしたのでしょうか。

「RIZINを見て知って、『お店の近くに住んでるんで来ました』と言ってくださるお客さんはすごい増えました。年末にはRIZINでキャンペーンもやってもらって、売り上げの半分はRIZIN関係の方がきてラムしゃぶを食べて行きました。遠いところでは愛知や千葉、埼玉など遠方からお越しいただているので、本当にありがたいです」

──お店の仕事が試合に活きることはありますか。

「もちろん、お店の店長をやっていますけど、お店全体のことを把握していなければならないので、お客さんが入ってきて、どこのテーブルに行って、バイトの子たちが接客しに行って、その間に別のお客さんが入ってきたときとか、流れを把握して、広い視点を持たなきゃいけないんです。頭の考え方は、格闘技の試合中に1対1の、主観じゃなくて、別のところに自分がいて、客観的に試合を見てどっちが優勢なんだろうなというイメージの訓練にもなっているかなと思います」

──さて、今回の試合、矢地選手より川名選手が勝っている点、負けている点はどこでしょうか。

「顔面=負けてますよね、身長=負けてますよね、足の長さ=負けてますよね、身体能力=自分は足遅いので負けてますよね……気持ち……気持ちですかね?(カメラ目線で指差し)気持ち!」

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