(C)Scott Hirano/Combate Global
4月30日(日本時間1日)、米国フロリダ州マイアミのユニビジョン・スタジオにて、女子のみのMMA大会『Combate Global: Combate Latina』が開催された。
女子118ポンド(53.52kg)契約で行われたコ・メインイベントでは、クラウディア・ディアス(スペイン)とドゥルセ・ガルシア(メキシコ)が対戦。
名門タイガームエタイジム所属のディアスは現WMCムエタイフェザー級王者。ムエタイで9勝4敗1分。キックボクシングでも8勝3敗の戦績を持つストライカー。UFCファイターのローマ・ルックブンミーらと練習を積んでいる。
MMAでは「ONE Warrior Series」でジェネリン・オルシムに判定負け、クリスティ・オストに負傷TKO負けでまだ勝ち星に恵まれていない。「Combate Global」には初参戦となる。
対するガルシアは“セクシースター”のニックネームでルチャドーラとして活躍。プロボクシングでも6戦全勝(1TKO)を誇る。2019年4月の「Combate 35」でMMAデビューし判定勝ち。同年12月の2戦目はギロチンチョークを極めて2勝目を挙げている。
ガルシアは「ルチャアンダーグラウンド」に出場したことで米国でもよく知られる女子プロレスラー。2017年の「トリプレマニアXXV」では、ローズマリー、レディシャニ、浜田文子との4ウェイマッチに参加し、ローズマリーを相手に腕十字を離さず怪我をさせたとして、2年間プロレスの試合から干された経験を持つ。
▼女子118ポンド(53.52kg)契約 5分3R
○クラウディア・ディアス(スペイン)
[2R 3分27秒 TKO]
×ドゥルセ・ガルシア(メキシコ)
1R、ともにオーソドックス構え。ディアスの左ジャブ、右フックを浴びるガルシアは鼻血。ガルシアもワンツーを振るが、カウンターの前蹴りで突き放される。さらにディアスは右カーフキック。
ワンツーからシングルレッグに入るが、ここはガルシアも差し上げ体を入れ替え、離れる。右ミドル、左ジャブをヒットさせるディアス。ガルシアも右を突くと、右手をぐるぐると回してアピール。
2R、先に中央を取り、前に出るガルシアだが、左ジャブ、右ストレートを被弾する。声をあげながらワンツーを刺しこむディアスは、右ストレート、左フック! ガルシアのアゴが上がる。ガルシアもワンツースリーの最後の右をヒットさせるが浅い。
前蹴りを巧みに使うディアスは右をスイングさせてヒット! たまらずガルシアは両脇を差してボディロックから金網まで押し込み、後方にスープレックス狙い。しかし、これが捨て身になり、額でマットに着いたディアスが上に。マウントを奪うと抱き着くガルシアを両手で剥がしてパウンド連打。
背中を向けたガルシアにディアスがチョーク狙いで後方に引き込んだところで、動けないガルシアを見てレフェリーが間に入った。
2R 3分27秒、ディアスがTKO勝利。ONE本戦は再開したものの、「ONE Warrior Series」は休止するなか、米国で嬉しいMMA初白星を手にした。
一方、顔を腫らせたガルシアだが、ディアスの挨拶にしっかりハグ。しばらくマット上に座り込んでから、ケージを後にした。
ディアスは試合後には、ガルシアに決めたクロスカウンターの写真をアップし、プロボクシング12勝2敗3分でWBF等で活躍したジョン・ハッチンソン(アイルランド)コーチから指導された「オーバー・ザ・ブリッジ」だと投稿。
敗れたガルシアも、「人生の一秒一秒、すべての経験、すべてのプロセスを楽しんでください。なぜなら、あなたの道がどれほど困難であったかは、あなただけが知っているからです。ありがとう、どんな逆境でも笑顔で腕を伸ばして、必要な回数だけフライトに再挑戦します」と、今後の挑戦について記している。