▼Special Single Match 75kg契約 8分
×中村大介(総合格闘技夕月堂本舗)74.10kg
[旗判定0-3]
〇世羅智茂(CARPE DIEM)74.90kg
中村はプロレスリングU-STYLEで活躍しながら、2002年7月の「THE BEST Vol.2」シャノン・“ザ・キャノン”・リッチ戦での腕十字による一本勝ちでプロMMAデビュー。
現在はプロレスリング・ノアで杉浦貴率いる『杉浦軍』に所属しながら、MMAも継続し、2021年2月21日に行われた『DEEP100』では、現DEEPフェザー級王者・牛久絢太郎を2R ヒザ蹴りでKOに下すアップセットを成し遂げた。40歳にして、MMA30勝19敗1分という、ベテランのいぶし銀ファイターだ。ちなみに中村のデビュー戦の相手、シャノンも判定決着無しの58勝90敗で現役を続行しており、同世代のしぶとさを見せつけている。
中村は、牛久戦の前に、「自分が生まれ育った北千住の隣町に、カール・ゴッチさんのお墓がある事に、運命を感じちゃいます。直接面識はありませんが、最近の試合前恒例、ご挨拶に行ってきました。『Never lie , never cheat , never quit.(嘘をつかない、ズルをしない、辞めない)』肝に銘じて、闘いに臨みたいと思います」と覚悟を記し、「今が間違いなく、自分史上、最強。60歳くらいでピークを迎えるつもりです」と意気込みを語っていた。
そして、試合では2度のバッテイングにもめげずにカウンターのヒザ蹴り一閃。現役王者の牛久を失神させる衝撃KOを決めている。QUINTETでも1人抜きの金原正徳を腕十字で極め、現RIZINフェザー級王者の斎藤裕をヒザ十字でタップを奪うなど、様々な体勢からの極めを誇る。
今回の世羅戦に向け、「『現役バリバリの選手とやってみたい』とは言ったものの、バリバリの選手がジャンジャンバリバリやってきますね!『男なら…やってやれ!』だ!! 頑張ります!」と、滾る思いを記した。
対する世羅は全日本ブラジリアン柔術選手権二階級制覇や、2018年の『RIZIN オープングラップリングトーナメント』75kg級で全試合一本勝ち優勝など、ノーギでの強さも誇る。
2019年11月のQUINTETでは、鈴木和宏を腕十字、出花崇太郎をヒザ十字と、連続で極めるなど圧巻の動きを見せており、ケージグラップリングでも、青木真也や岩本健汰に極めさせずドローとなるなど、コロナ禍も積極的に試合に臨んできたグラップラーだ。
世羅は自身のYouTubeで、「QUINTET、決まりました。相手は有名な中村選手。先日のDEEPで現役チャンピオンに勝っちゃいましたね。僕もチケットを勝って見ていましたけど、すごいタイミングのヒザ蹴りで相手を完全に失神させて、すごいKOでした。いまだに現役ですごく強い方です」と、自らチケットを購入して中村の前戦を視察し、その人間的強さを実感。
「たぶん『腕十字対決』って煽られるんですけど、あんまり僕は最近、腕十字極めてないんで、どうなんでしょうね(苦笑)。中村選手、すごい強くて楽しみです。僕はいつも通り、極めに行くだけ。こっちも全力で行くんで、よろしくお願いします」と、「全力で極めに行く」ことを宣言した。
職人芸ともいわれる両者のサブミッション、そして互いに得意とするヒザ十字、腕十字もスタイルは異なり、極め合いとなれば高度な攻防となるだろう。
なお、両者の対戦は、契約体重は75kg、試合時間は8分一本勝負となり、決着がつかない場合は指導数が少ない方が勝利し、同数の場合は旗判定で勝敗が決まるルールとなる。
先に引き込んだ世羅。ギロチン狙いも外す中村。下から跳ね上げて十字、ギロチンを狙う世羅。しかしかからない中村。脇差す中村にバック狙いから三角絞め狙いは世羅。先に仕掛けていく。
下からヒップスローの世羅が草刈から上に。バックに回ろうとする世羅に正対する中村。またも下から首を巻いてスイープ、マウントは世羅。背中を見せる中村は足を巻かせないように。しかし、4の字ロックを組む世羅に、腕を手繰り腰をずらす中村。しかしバックを取り続ける世羅は腕十字も狙う。
中村が正対したところで中央再開。マウントからギロチンは世羅。外した中村に肩固め狙いから腕十字! 腕が伸びるが脇を伸ばして回転して外す中村!
上を取ろうとする中村にギロチンを巻く世羅だが片手。クラッチするが首を抜く中村。中村が上から首固めもゴング。指導は同数。判定は3-0で中村に攻める隙を与えなかった世羅が勝利した。