バックを取られることに怖さはない
──試合まであと2週間を切りましたが、現在の心境はいかがですか。
「調子も良く、いい練習が出来ています。試合までもう少し上げていきたいなと思います」
──「もう少し上げていきたい」というのはどんな部分でしょうか。
「フィジカルも技もこれからどうにかなるものではないので、気持ちを上げていくような感じですね」
──対戦相手の浅倉カンナ選手は、公開練習で「3Rギリギリで判定勝ちを狙っていく」と言っていましたが、浜崎選手は1RからKO、一本を狙うという心構えでしょうか。
「そうですね。3Rフルに、というのは考えていないです。今回の試合に限らず、常にどの試合も一本、KOを狙っているので、戦い方の意識としては変わらないと思います」
──対戦相手の浅倉選手のここを気をつけたい、というのはどの辺りですか。
「浅倉選手も2度目の対戦でリベンジを狙ってくると思いますし、今回、ベルトも懸かってくるので、相手の必死な気持ちも分かっているので、油断せずに、しっかり自分のできる事をやって勝てればいいなと思います」
──大会トレーラーでは、「生半可にやってるヤツ、ムカつくんですよね」とコメントされていましたが、この発言の真意をお聞かせください。
「真意……まあ、言葉の通りで、中途半端にやっている人を見るとちょっとどうなのかな、という話の流れで出た言葉です」
──会見では浅倉選手のことを「2年前と変わらない」と厳しい発言をしていましたが、浅倉選手はその発言について「余裕があるからそう言える。それが穴になる」と言っていました。王者として浜崎選手としては、少し余裕を持っている状態でしょうか。
「そうやって相手は言っていますが、全く余裕はなくて、余裕や油断じゃなくて、しっかりやれば間違いなく勝てると思っています。自分のやることをしっかり遂行していければいいかなと思っています」
──言える範囲で構いませんので、浅倉選手の対策があれば教えていただけますか。
「特にしてないです。毎試合そうなんですが、対策などはしていなくて、相手がこう来るからこうしようというのはありますが、特に戦術は立ててないです」
──たとえば打撃と寝技の配分や、今回の試合に向けてより強めに練習したことがあれば教えて下さい。
「今までと変わらず、打撃はしっかりボクシングを、寝技も技術的には変わらず、半々ぐらいでやってきてます」
──ボクシングトレーナーの野木丈司さんとの打撃の練習の取り組みはどのようなことを強化されましたか。
「カウンターや一発の強いパンチなどを重点的に練習してきました」
──「一発の強いパンチ」というと軸が乱れて大振りになることもあると思いますが、試合でも十分に出せる自信はありますか。
「ミットと対人は違うので、試合にならないと分からないですが、しっかり試せればとは思います」
──大晦日の試合を少し振り返っていただきたいのですが、前回はレスリング出身の山本美憂選手を相手に、片足を取られてからキムラクラッチを組み、後方に回してセンタク挟みを極めました。浜崎選手は、レスラーにスタンドでバックを取られることに怖さはないですか。
「ああ、全然、怖くないですね。そこからの対処が出来ると思いますし、他のポジションを取られても、怖さはあまり感じないですね」