MMA
インタビュー

【RIZIN】浅倉カンナ「すべてを覆して自分がベルト巻きたい」

2021/03/09 19:03
 2021年3月21日(日)名古屋・日本ガイシホールで開催される「RIZIN.27」メインイベントで、「RIZIZN女子スーパーアトム級タイトルマッチ」として、王者・浜崎朱加(AACC)に挑戦する浅倉カンナ(パラエストラ松戸)が9日、公開練習&リモートインタビューを行った。  2018年の大晦日以来の再戦。約2年前の「RIZIN女子スーパーアトム級王座決定戦」で浜崎と対戦した浅倉は、2R 腕十字でタップアウトし、初代女王の座につくことは出来なかった。  浅倉は浜崎戦後、DEEP JEWELのケージで前澤智に判定勝ちも、2019年6月に同じレスラーの山本美憂に判定負け。2019年8月にアリーシャ・ザピテラ(現Invicta FCアトム級王者)との接戦を制して再起を飾ると、年末のBellator JAPANでジェイミー・ヒンショーにキムラロックで一本勝ち。2020年8月に古瀬美月を105秒パウンドアウトすると、2020年大晦日には、あいを総合力で上回り判定勝ちで4連勝をマークしている。  悲願の王座獲得に向け、公開練習では所属ジムの鶴屋浩代表の次男で、2月DEEPで鮮烈プロデビューを果たした怜を相手にミット打ちを披露。サウスポー構えからパンチのみならず、鋭い左の蹴りの快音を響かせた。  再戦決定の会見からトレーラーでの発言も、メインを務める王者は、挑戦者について辛辣だ。「成長しているとは思えない」などと、いつになく強気の発言を繰り返している。  対する浅倉は、「(浜崎は)本当にそう思っているんだろうなと。だからこそ、穴がまた大きくなるんじゃないかなと思います。必死な人と、余裕ある人はたぶん違う。余裕がある人より(相手を)怖いと思っている人の方が練習すると思う」「浜崎さんは最近フルラウンドの試合をしていない。体力勝負では自信があります」と、再戦でのリヴェンジを予告した。  浅倉との一問一答は以下の通りだ。 [nextpage] 浅倉「(浜崎の試合を)見返していろいろ穴はあった」 ──試合まであと2週間を切りましたが、現在の心境はいかがですか? 「今回は完全にチャレンジャーなのですごくワクワクしています」 ──今回の試合は「RIZIN女子スーパーアトム級タイトルマッチ」となりますが、ベルトへの思いをお聞かせください。 「最初(2018年12月の浜崎との初戦)は、初代(女子スーパーアトム級)のベルトを賭けた時も浜崎さんとの試合だったので、今回はリヴェンジも掛かっているので、しっかりリヴェンジしてベルトを巻きたいと思っています」 ──前回の浜崎選手との対戦から約2年経ちますが、その時と比べ、特にレベルアップしたとご自身で思われる点を教えて下さい。 「(初戦は)2年半くらい前なので、すべてにおいて自分はレベルアップしていると思っています」 ──タイトルマッチに向けて、練習の中で特に強化しているポイントなどもありますか。 「今回はチームで対策を立ててしっかりやっているので、何とは言い辛いですが、対策は練っています」 ──下馬評では前戦のこともあり、浜崎選手有利という意見あると思いますが、それに対して悔しさや、闘志に火がつくなどという部分もありますか? 「会見の後にツイッターを見たのですが、もう見るのをやめて『全員見とけよ!』と思いました」 ──今回の試合では「リヴェンジ」と「ベルト」という2つのテーマがあると思いますが、どちらの方が思い入れは強いですか。 「難しいですね……選べないですが、リヴェンジしたら自然とベルトもついてくるので、浜崎さんを倒したいです」 ──今回は寝技と立ち技、どのような試合展開になると予想しますか。 「うーん、難しいですが、どっちの展開にもなると思いますが、自分は判定で勝ちに行きたいと思っています」 ──勝利の鍵は何になると考えていますか。 「自分のペースを最初に握った方が有利に進むのかなと思っています」 ──この王座戦に勝った後、海外進出も考えていますか。 「自分はまずはベルトが一番だと思っています。その後はベルトを持ったチャンピオンとして、RIZINのチャンピオンとして、いろいろな試合をしていきたいです。海外へ挑戦したいという気持ちもありますが、あくまでRIZINの代表として出たいなと思っています」 ──浜崎選手が「RIZIN.27」の事前動画で、浅倉選手のことではないとしながらも「生半可にやっているやつが、ムカつくんですよね」とコメントしていましたが、その言葉についてどう感じていますか。 「うーん、まあ、そう思ってもらって良いです。そう言えるということは余裕があるということなので、余裕がある人より(相手を)怖いと思っている人の方が練習すると思うので、それで良いんじゃないかなと思います」 ──あの発言は自分のことだと思いましたか。 「どうなんですかね。自分に向けてっていうのかは分からないですが、自分はそんな(生半可な)気持ちでやってないっていう自信があるので、そこはあんまり気にしていないです」 ──浅倉選手が浜崎選手に勝っていると思う、ストロングポイントは何でしょうか。 「一番は体力じゃないですかね」 ──ということは、3Rフルで体力を使う試合を見せる形になると。 「強い相手ではあるので、厳しい試合になると思いますが、3Rギリギリで勝つくらいのイメージはしていますね」 ──今回、緑色の髪の人と練習を公開しましたが、先日の鶴屋怜選手のデビュー戦は刺激になりましたか。 「怜はもう弟みたいな感じなので、試合は大丈夫かなと思うほど緊張していましたけど、やっぱり強いなと実感しました。自分がRIZINでデビューした頃からずっと一緒に練習させてもらっていたので、どんどん強くなって行く怜に、自分も頑張んなきゃなと思っています」 ──鶴屋怜選手と浜崎戦のシュミレーションなどもされていますか。 「怜は結構、ジムの中でも練習に付き合ってもらっていますね」 ──改めて2年半前の試合を振り返ると、周囲が言うほど大きな差はなかったかもしれないと感じました。最後、ダブルアンダーフックで両脇を差していたのに、警戒していた大内刈や投げではなく、足払いでこかされ、サイドを取られて腕十字を極められました。あの瞬間は何かが切れていたのでしょうか。 「あれは完全に浜崎選手が上手すぎて、相手の得意な所に入ってしまった感じでした」 ──それまではテイクダウンされても立ち上がれた、ジャブも当てることもあったたと思いますが、出来ていたことについては、どう考えていますか。 「前回の試合は、打撃でも浜崎さんの方がちょっと有利だったと思います。でも浜崎さんに負けて美憂さんにも負けてから、フィジカルトレーニングを取り入れましたし、2年半で強くならない人は絶対にいないと思うので、自信を持って戦いたいと思います」 ──さきほど「最初にペースを握った方が有利に進む」と仰いました。打撃の部分の成長は、手応えはありますか。 「最近の試合では結構、打撃もやれるようになってきましたが、まだ自分のすべてを出せていないので、今回はすべてを出せるように練習はしてきました。前回のあい選手との試合の時よりは(打撃の)自信はあります、蹴りも含めてトータル的に」 ──浜崎選手が比較的、苦戦した過去の試合も見ましたか。 「そうですね、ハム・ソヒ戦、ジン・ユ・フレイ戦の動画も見ました。見返して見て、いろいろ穴はあったので、これは作戦になるので言えませんが、上手く戦えれば行けるなと思いました」 ──煽り映像では浜崎選手が浅倉選手の成長に疑問視していましたが、あの言葉を聞いてどう思いましたか。 「うーん、どうなんですかね。でも年末の試合を見たら、浜崎さん、シンプルにそう思うんだろうなと思います。本当にそう思っているんだろうなと思っていますね。だからこそ、穴がまた大きくなるんじゃないかなと思います。必死な人と、余裕ある人はたぶん違うと思うので、それでいいです」 ──浜崎選手は、その強さゆえ、最近の試合で“競り合う”試合が出来ていないと思いますが、その点で浅倉選手がやってきたことにアドバンテージがあると感じることはありますか。 「そうですね、浜崎さんは1R目で極めに行って一本で極めているので、フルラウンドで試合をしていない。自分は体力勝負では自信があります」 ──前回(2018年12月の初戦)では、ラウンドによる浜崎選手のペースの違い、少しずつスタミナが落ちているのは感じましたか。 「そうですね。1R目のときの方が勢いを感じました」 ──再戦というのは、前回のイメージが残っていて、メンタルを作るのも難しいと思います。その辺はどのように考えていますか。 「前回はとにかく『浜崎選手は強い・強い』という印象があっので、試合前に怖いなと思うことがありましたが、今回は逆に難しいとは思っていなくて、今の方が絶対に強くなっているので、どこまで自分が伸びているのか、ワクワクしています」 ──浜崎戦のイメージトレーニングなどもしているのでしょうか。「イメージトレーニングは毎試合やっていますね。どんな相手でも。(勝利のイメージは?)出来ています」 ──勝利の可能性は、ご自身で何%くらいあると言えますか。 「やってきた事は間違っていないと思うし、ここまで悔いなく練習ができているので、あと調整してしっかり試合に挑めれば、100%だと思います」 ──記者会見の際に、榊原信行CEOが、「男子の試合よりもスリリングな試合を見せて欲しい」という期待を込めたコメントをしていましたが、女子格闘技を盛り上げる・背負う気持ちはいかがでしょうか。 「今回の試合はメインなので、前回より責任感も感じます。メインに女子の試合を選んでもらえたので、盛り上げられるように、男子も凄いけど女子もこれだけ出来る、というところを見せたいです。浜崎選手が相手なので、女子の格闘技のトップのレベルで打ち合いを見せられればと思います」 ──海外のONE Championshipでは、浅倉選手と交流のある平田樹選手やハム・ソヒ選手がアトム級(-52.2kg※水抜き禁止)トーナメントを行いますが、今回、そのGPに負けない試合を見せたいライバル心もありますか。 「そうですね。同じ階級(RIZIN女子スーパーアトム級は前日計量の49.0kg)になるのかな……負けない試合をしたいと思います」 ──現在4連勝中ですが、ここを見て欲しいという所はありますか。 「浜崎さんは強い選手、国内でも海外でもトップクラスの選手です。勝てば自分の自信につながると思います。今回は厳しいんじゃないかという声が多いので、この試合に勝って、トーナメント決勝を超えたいと思うので、そこを見て欲しいです」 ──最後にファンにメッセージをお願いします。 「試合まであと2週間を切りました。準備は出来ています。いろんな意見があると思いますが、すべてを覆して自分がベルト巻きたいと思いますので、応援よろしくお願いします!」
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