“KOHSHIN SATOH”こと父・佐藤孝信デザインのガウンで入場する佐藤将光(C)ONE Championship/ABEMA
2021年1月22日(金)に、シンガポール・インドアスタジアムで開催されたONE Championship「ONE: UNBREAKABLE Ⅲ」にて、事前収録された日本人2選手の試合が、2月5日(金)21時30分から、ONE公式アプリ「ONE Super App」や「ABEMA」にて配信される。
ONEバンタム級で佐藤将光(日本)がファブリシオ・アンドラージ(ブラジル)と対戦、ONEストロー級で澤田龍人(日本)がロビン・カタラン(フィリピン)と対戦する。
33歳にしてMMA35勝16敗3分1NCというベテランの佐藤は、PANCRASEから修斗を主戦場に2017年に第10代世界バンタム級王座を獲得。2019年5月よりONE Championshipに参戦し、マーク・アベラルド(ニュージーランド)、ファン・チャンファン(韓国)、ハファエル・シウバ(ブラジル)、クォン・ウォンイル(韓国)相手に負け無しの4連勝。全試合を2Rまでにフィニッシュしている。
現在、ONEバンタム級2位につけており、2020年12月には修斗世界バンタム級王座を返上、ONEバンタム戦線で王座獲得を目指しているが、そんな佐藤に組まれた相手は、ランキング外のファブリシオ・アンドラージ(ブラジル)。
“ワンダーボーイ”と呼ばれる23歳のアンドラージは、タイガームエタイ所属で立ち技の「Kunlun Fight」や「WLF(武林風)」で活躍。2020年7月のONEデビュー戦では、佐藤と2Rまで戦った強打者アベラルドを同じく2R、リアネイキドチョークで極めている強豪だ。
現在、ONEバンタム級ランキングは、
王者 ビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)
1位 ジョン・リネカー(ブラジル)
2位 佐藤将光(日本)
3位 ケビン・ベリンゴン(フィリピン)
4位 ユサップ・サーデュラエフ(ロシア)
5位 上久保周哉(日本)
と日本人2選手がトップ5に入っており、4連続フィニッシュの佐藤は王座戦線にからんでもおかしくない状況だったが、UFCで16戦12勝4敗のリネカーが、ムイン・ガフロフ、ケビン・ベリンゴン相手に2連勝したことで、佐藤を飛び越えて一気に1位に。今回、佐藤はランク外でノーリスクのアンドラージにチャンスを与える形となった。見方によっては、日本人ランカー潰しのカードと言ってもいい。
そんなイキのいい新鋭アンドラージを約1年ぶりの試合でぶつけられた佐藤は、「とりあえず試合が決まってくれて良かったなというのはあります。勝っていけばいいだけなので」と、淡々と語る。
しかし、リネカーがランク上になるなど、ONEでの日本人選手の存在感について聞くと、「世界的に見て、ジョン・リネカーのほうが僕より全然名前あるし、ビビアーノとぶつけてどっちが面白いかといったらリネカーなので、そういう風には取れますけど、腹の底では“ふざけんなよ、なめんなよ”というのはあります。僕がこれから勝っていけば──世界的にちょっと下に見られちゃっていますけど──日本の格闘技で実績を積んだ選手たちが、これから活躍していけばまた評価は取り戻せると思うので、そういう気持ちで臨みます」と、日本代表の矜持を見せた。