堀口「最初のカーフキック2発を(朝倉海が)カットしなかったから、打撃でも勝てると」
「いま格闘技ファンの間でものすごく話題になっているカーフキックはふくらはぎを蹴るんですか? 作戦だったのでしょうか?」
堀口は、本誌インタビューや、RIZINのYouTubeでも語っている通り、朝倉海との再戦に向け、プランAからCまで、3つの作戦を用意していたことを語っている。
プランAは「(海が)出てくるから、それに合わせて打撃を出して、その後タックル。全部寝技に持っていく」というグラウンドで勝負する作戦。プランBは、「カーフキックを蹴って、そのまま行けると思ったら行く」打撃戦。プランCは「全部混ぜて、全てを速い回転で行う。デメトリアス・ジョンソンみたいなイメージ」という総合力で勝負する作戦だった。
「グラップリングというやつもプランにあったのですね」という山本知事の問いに、堀口は、「最初は寝技に持っていって寝かせるつもりでしたけど、最初のカーフキック2発を(海が)カットしなかったから、打撃でも勝てると。マイク・ブラウン(コーチ)は打撃で行けるなら行っちゃってもいいと言っていたので、カーフをカットしなかったの見て、プランBで行こうと決めました」と明かした。
山本知事は、UFCでコナー・マクレガーを倒したダスティン・ポイエーが堀口と同門のATTであることを説明し、「あれも“堀口カーフキック”でしたね」と水を向けると、堀口は「“堀口カーフキック”ではないです」と苦笑。「2、3年前から流行っていて、ATTでは練習していましたし、もっと前からポイエーも使っていました」と、近年のATTファイターたちの得意技の一つであることを語った。
さらに山本知事は、初戦でTKO負けした堀口が、いかに恐怖を乗り越えられたのかを質問。「カーフキックでも堀口選手は遠くから飛び込むことになる。いかに堀口選手といえど前戦のカウンターのトラウマが残っていたりはしないんですか」と聞いた。
初戦のコンディションが良くなかったことが伝えられている堀口は、「(トラウマは)まったく残ってない。周りは『怖がるだろう』とか言っていましたが、自分はただブッ倒してやろう、やり返してやろうと思っていたので、それを見せられて良かったです」と恐怖心は無かったときっぱり。
さらに、遠間から空手のステップを利してカーフキックを当てたことを、「踏み込みのタイミングがパンチのタイミングと入り方が同じで、相手にはどっちがくるか分からなかったと思います。それに昔の(海の)ビデオを見ても、ローのカットはあまりなかった」と、朝倉海がローキックのカットよりも、パンチに重点を置いて、前足重心のスタンスを取ってきたことを、セコンドとともに研究していたことを明かした。