堀口は飛び込まない方がいい
その上で扇久保は、今回は堀口最大の武器である「飛び込み」を使わない方がいい、という。
「堀口選手に当てるためには、距離が遠いから自分も思いっ切り踏み込まなきゃいけない。(逆に堀口が)踏み込んで来た分、合わせられるし組めるイメージだった。俺は(今回の試合で堀口は)飛び込まない方がいいと思う。ボクシング勝負でも当たると思います。天心と近い距離であんだけ紙一重でやり合ってるから」と、ヒザが100パーセント元の状態には戻らないなか、「新たなスタイル」を予告している堀口に、那須川と戦ったキックボクシングでも行けると後押しした。
前戦は68秒でのKO劇。朝倉が右を効かせてからは、堀口の組みは力が入らず、ヒザ蹴りで剥がされている。あまり語られないが、堀口の組み力は、多くのファイターたちが評価するところだ。
扇久保も、「(組みでは堀口に)分があるんじゃないかなと。堀口選手は凄く力も強いから。ただ朝倉選手も腰が強いって聞く。堀口選手がどういう作戦を立ててくるのか気になります」と、堀口が隠れた武器である組み技を、より混ぜてくる可能性に言及。
一方で、組むためには朝倉と打撃で向き合った上で、強打をもらわずに組む必要があることも語っている。
「打撃もやりながらじゃないと、絶対にテイクダウンは取れない。朝倉選手はガンガン、ボクシングとヒザとかやってくると思う。その中で被弾せずに組んでいければ勝機は見えるんじゃないか。組んでいければ必ずどちらも疲れるし、隙が出てくる。そこでは堀口選手の方が巧い。目もいいし、逆にカウンターで倒しちゃう可能性もある」と、組みで削っていくことで、堀口の打撃も生きてくるという。