大きな拍手に包まれた大・大熱闘を制した藤井(C)ゴング格闘技
プロフェッショナル修斗公式戦 第2部
PROFESSIONAL SHOOTO 2020 Vol.6 Supported by ONE Championship 第2部
9月19日(土)渋谷TSUTAYA O-EAST 18時30分開始
▼環太平洋フェザー級チャンピオンシップ 5分3R
×仲山貴志(王者・初防衛戦/総合格闘技津田沼道場)
[2R 2分05秒 TKO]
〇SASUKE(挑戦者・同級1位/マスタージャパン)
※SASUKEが新王者に
2020年1月に、ライバルTOMA(直心会TK68)が持つ環太平洋王座に挑戦し、一進一退の攻防の末、スプリット判定で悲願の初戴冠となった仲山貴志(総合格闘技津田沼道場)が初防衛戦。挑戦者は4連勝でトップコンテンダーとなったSASUKE(マスタージャパン)に決定した。
王者・仲山は2019年1月の青井人戦のリアネイキドチョークでの一本勝ち以降、3連勝中。同7月に稲葉聡に判定勝ち、2020年1月の前戦でTOMAを破り、環太平洋フェザー級のベルトを巻いた。
“武闘派”が多い事で知られる津田沼道場の中では珍しく理論派として通っており、フェザー級トップランカー達と激闘を重ね6年目にしてようやくベルトを手に入れた言わば苦労人。僅差の判定でタイトルを獲得したが、ここでスッキリとした形で初防衛戦をクリアし“強い仲山”をアピールしたいところだろう。
挑戦者SASUKEは2019年7月の鈴木淑徳戦での1R TKO勝ち以降、4連勝中。同10月に稲葉聡を1Rにギロチンチョークで極め、同11月には3年前にKO負けしていた山本健斗デリカットに判定2-0でリヴェンジ。2020年5月の前戦では、無観客で行われたABEMAテレビマッチで西浦ウィッキー聡生を判定3-0で下している。
2016年にプロデビューするも、怪我により3年を越えるブランクに苦しんだが、復帰後は得意のドミネートで相手を削り、怒涛の4連勝。その白星の中には、かつて王者・仲山が2度敗れている山本健斗戦での勝利も含まれる。
絶好調のSASUKEに更なる追い風となるのが、同門の黒部三奈が修斗史上初の女子世界王者に戴冠した事だ。切磋琢磨してきた仲間の快挙。弘中邦佳、松本光史、黒部三奈と名門マスタージャパン4人目の王座獲得に向け、チーム一丸となって王者仲山に挑む。
仲山が必殺リアネイキドチョークでSASUKEを葬るか? 西浦越えでそのスタイルに更なる磨きをかけているSASUKEが修斗伝統の階級に世代交代をもたらすか?
1R、ともにオーソドックス構え。SASUKEの小内刈で下になる仲山。しかし中腰からのパウンド狙いに蹴り上げて立つ仲山。右フックを振るSASUKE。ブロッキングの仲山は続く右はかわし、抜群のタイミングでダブルレッグテイクダウン!
しかし下のSASUKEはクローズドガードから腰を切って腕十字へ! ヒジが入りかけるがしばらくクラッチして抜いた仲山は腕を抜き、担ぎパスを狙うが、SASUKEはガードに入れる。
2R、右の飛び込みを見せる仲山。仲山の右ローに左フックを合わせたSASUKE! さらに跳びヒザで前へ。パウンドラッシュにレフェリーは止めるか。仲山は腕を掴みアームロック狙いへ。ハイクラッチのシングルレッグテイクダウンはSASUKE。
しかし、潰したSASUKEは背後からヒザ、さらに亀になった仲山の背後からヒジ連打! さらにサイドバックで腰を押さえ右のパウンド! 仲山の動きが止まり、レフェリーが間に入った。SAUSKEが新王者となった。
試合後、ベルトを腰に巻いたSASUKEは、「格闘技を始めた頃は、自分がチャンピオンになるなんて思ってもいませんでした。怪我があって(前腕尺骨骨折を3度繰り返し3回手術し、3年間欠場)、格闘技を嫌いになってしまえばどんなに楽かと思いましたが、自分を限界まで追い込むことでしか自分を肯定できないので、僕は格闘技をずっと続けていきます」と涙を流して王者としての決意表明。
続けて、「修斗にはもう1本ベルトがあります。それを持っているのは、斎藤(裕)チャンピオン! どこかで見ているでしょうか。名実ともに強くて修斗を背負うのに相応しいチャンピオンですが、俺はその首を狙っています。テレビの前で売られた喧嘩があるでしょう。それを片付けてからでも構いません。僕とやりましょう!」と、RIZINで朝倉未来との因縁が勃発した世界王者・斎藤裕に挑戦をアピール。
そして、最後に「いろいろ素直に嬉しいです。最後に修斗の先輩の言葉を借ります」と語ると、「日本のフェザー級、いや修斗のフェザー級にいい選手がいっぱいいるよ。だけど、俺には勝てないよ、なぜなら……俺が修斗を愛しているから!」と絶叫。ケージの中央で修斗愛を叫んでメインを締めた。