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【修斗】魂の激戦制し、黒部三奈が初代女王に! 環太平洋は安藤達也が田丸1R TKOで新王者に

2020/08/01 08:08

▼セミファイナル 第4試合 環太平洋バンタム級チャンピオン決定戦 5分3R
×田丸 匠(同級1位/NASCER DO SOL)61.1kg
[1R 3分23秒 TKO] ※パウンド

○安藤達也(同級3位/フリー)61.2kg
※安藤が新王者に。

 バンタム級では、5月大会で岡田遼(パラエストラ千葉)が世界バンタム級暫定王者となり、空位となった環太平洋王座を巡る一戦が早くも決定。

 待望のタイトルショットを迎える“天才”田丸匠(同級1位/NACSER DO SOL)と“怪物”安藤達也(同級3位/フリー)による環太平洋バンタム級王座決定戦が実現する。

 天賦の才と岐阜NASCER DO SOLのチーム力で戦い抜いてきた田丸匠だが、その才能をすり減らすかの様な度重なる減量苦との戦い。そして階級変更。ここまで紆余曲折はあったものの、それでも田丸の格闘技センスは色褪せることなくバンタム級に転向後も3連勝を挙げており、デビュー5年目にして初となるベルトを懸けた一戦に挑むこととなった。

 1月の前戦ではALLIANCEの藤井伸樹を相手にタイミングの打撃と、組んでもギロチンからのめくりスイープというクレバーな戦いで判定勝利しており、レスリング強者の安藤相手にどんな戦い方を見せるか。

 その田丸と対するのが“怪物”安藤達也だ。2019年9月には岡田遼が保持していた同タイトルに挑み、一進一退の攻防の末、あと一歩及ばずドローという結果に終わっている。チャンピオンシップを経験し、飢えたモンスターが未だに底の見えないポテンシャルを更に覚醒させるのか? それとも田丸が華麗にモンスターハントするか? “柔”の田丸と“剛”の安藤。最激戦区バンタム級が更に加速する。

 当初、3月29日(日)後楽園ホール大会で安藤は手塚基伸(総合格闘技道場コブラ会)と対戦予定だったが、大会は新型コロナの影響で中止に。3連勝中の手塚の動向も気になるところだ。

 1R、オーソドックス構えの田丸は右前蹴りで牽制。サウスポー構えの安藤は左で差して押し込むが突き放す田丸。今度は田丸が左で差して押し込む。そこから小外がけで崩してテイクダウンも捨て身気味になり上は安藤。

 しかし下の田丸は腕十字狙い。かついでパスした安藤のリアネイキドチョーク狙いにすぐに腰をずらして上になる田丸。すぐに立つ安藤だが、スクランブルの展開で両者スタミナを使う。

 左を伸ばす安藤に右の長い蹴りは田丸! さらに左から右!右から左も田丸が当てるが、右前蹴りで詰めたところに、金網背に安藤はカウンターの左!

 ダウンする田丸に鉄槌&パウンドの安藤。下から草刈をする田丸を突き放し、パウンドを打ち込む安藤に田丸が亀になりパウンドを浴びる。さらに連打にレフェリーが間に入った。

 1R3分23秒、衝撃的なTKOで勝利した安藤は「ヤーマン! 結構最近いろいろあって、前回の試合も流れて、たくさんの人が支えてくれて今日やっとベエルトを巻くことが出来ました。いろいろ遠回りして、もっと早く辿りつけるかと思ったけど、今回こうして巻いてついてるんで実感しました」と挨拶。

 ムラがあると言われ続けた“怪物”がついに覚醒したか。退場際に環太平洋新王者は、リングサイドにいた世界王者の岡田と視線を合わせ、タッチした。

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